地味ログ東洋硬化.うろつき雑記

寒い時も暑い時も、寒い場所も暑い場所も、処かまわず神出鬼没な東洋硬化の表面処理を、ポップに語ります。

青島の筆めっき

2006年01月19日 14時51分48秒 | うろつきアーカイヴス
さて、ここでは、中国でのビックリネタを披露します。


一昨年3月、上海のお客様H(S)社のサービスご担当方と、中国各地にてまる
まる2週間、営業活動を行ないました。

山東省の青島市にも行きましたが、現地での硬質クロムめっき業者の所在を聞い
てみたところ、「クロムめっき業者はないが、他の種類のめっきにて間に合って
いる」とのことです。
こちらは「?」です。硬質クロムめっきの補修は、やはり硬質クロムめっきでや
るべきでしょう。

さらに色々と聞きますと、連れていっていただけるとのお申し出でした。

青島の下町を車で20分ほど走り、車は建築系の大学構内に滑り込みました。

この中にめっき屋があるんやろか?

これからがビックリの連続でした。


(材料熱処理実験室、と書いてあります。外に掛け看板が。「電刷鍍」と読めます)


電刷鍍って何やろ?

電刷鍍室に入りました。鼻を突くアンモニア臭!



(建機用ピストンロッドを旋盤に載せています。傍に直流電源が)



(服装はラフだけど、何だかちょっと偉い感じの先生っぽい方です。ロッド表面を
砥石で磨いています)


すぐ足元には別のロッドに、なにやら筆の様なもので液体を塗りつけています。
何だろ?

あっ! こっ、これは筆めっきではっ?!

この濃紺の液体は硫酸銅めっき液なんじゃないのかな~?



(作業者が手に持っているローラーに配線されているのが見えるでしょうか)


そうこうしているうちに、旋盤上のロッドにも同じ作業が開始されました。



(ビニールテープでマスキングを施しています)

同行してくれたお客様の中国人スタッフはあまりのアンモニア臭さに、屋外へ逃げ
出してしまいました。
10分弱、この作業をして、銅めっき被膜が形成されてしまいました。

次はニッケルめっきを行なうみたいです。浴種は何だろ?
スルファミン酸浴みたいですが。



(めっき液を浴びせかけちゃってます。下にたまっためっき液を何度も何度もかけ
直します)



(床作業でのめっきもニッケルの部です。洗面器に溜まっためっき液はどう見ても
良好に管理されているとは思えませんが)


めっき作業は終わったみたいです。次は研磨工程。



(手つきが変に職人芸的)


思惑通りに終了したらしいです。

この後、クロムめっきしないんですか?

これで完成だ、とのこと。周囲のクロムめっきの中にニッケルめっきの島が浮き上
がっている状態じゃないですか。

驚きのあまり、無言。

この品質では、シリンダーの動作、すぐに支障をきたすことでしょう。

びっくりしました。いい加減なこっちゃ。


大学の研究室単位での営利活動なんだそうです。青島のめっき技術水準はこれかいっ!


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● ㈱東洋硬化へのお問い合せは、当社ホームページの「お問い合せ」欄、
    または、TEL:0942-34-1387 へお願い致します。
● シリンダーロッド・シャフト・ピストン・インナーチューブ・ロール等、
    円筒形状機械部品のクロムめっき再生が得意です。
● 窒化クロム・窒化チタンアルミ・酸化クロム・窒化チタンクロム・
    窒化チタン他、各種高硬質被膜をアークイオンプレーティング
    生成します。
● ローター・ファン・クランクシャフト等のバランシング(回転体釣合せ)
● ラジアルクラウン研削を始めとした円筒研削加工や、内面研削・
    平面研削も行います。
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鉄工組合でした

2006年01月19日 14時01分26秒 | 業界ネタ


昨夜は久留米鉄工協同組合青年部会の例会でした。IT関連企業の経営者様におい
でいただき、受発注情報の速報化・情報共有化への対処法について打合せを行ない
ました。
なんとかいいシステムを立ち上げて、利用しがいのあるものとしたいです。

システムがうまい具合に動きだして、利用するメンバーの数が多くなり、それが
またこのシステムの利用数に利する、と好循環すればいいと思っています。

正直なところ、もう少し各企業の実務に関連する活動を行なって、組合を活性化
しないと、もったいないです。

現状を例えて言うならば、折角の立派な器はあるのに、中身の盛り方がたりていな
いといいますか、入っていないといいますか...



例会終了してから、出席メンバー8名で近所の寿司屋さん「新八」に行きました。
小頭町公園向かい側です。ここ、うまいです。



寿司屋もお開きになり、お疲れ様~、としようとして、西牟田のU社のU専務・KC
社のS社長と立ち話になりました。
なんでも、S社長から僕が教えていただいた、新人採用時のペーパーテストでの適性
検査法をU社でも取り入れて、昨日の段階で3名に対して行なってみたとのこと。

直接面接の印象と、ペーパーテストの結果とが、かなりの比率で適合したらしいです。
ご参考になったとのことで、イヤ~、よかった、よかった。

その後、勢いでU専務自体のペーパーテスト診断をしたところ、採用適性はあまり
高くなく、「何か悩みでも持っている様です」との診断だったとか。
一般社員ならば、ちょっとまーボツっぽいですが、経営者なんだから、サラリーマン
としての適性がなくったって、なんとあろーっ!

U専務から、「是非、自分でもやってみてはいかが」と水を向けられました。
近々、やってみましょう。僕も適性低いやろなー。ブルブル




その後、話が盛り上がったので、文化街に繰り出しちゃいました。
組合メンバー行きつけの「ハニー」に行くと、いたいた。さっき別れた今日の出席者
たちがすでにご着座済み。

以前、僕が入れていたボトルを出してもらうと、なんだかかなり中身が減っていま
す。聞いてみると、何と、当社の営業部門スタッフが大挙来店し、僕のボトルを賞
味してしまっていたのだとか!

新しくもう1本入れましたが、次に僕がこの店を訪れる時まで、中身が残っている
ものでしょうか。

結局、朝2時まで「ハニー」で笑ってました。




面白かったけど、今、眠いです。


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少しずつ工程が進んでいきます

2006年01月18日 16時17分45秒 | 今日の東洋硬化


朝一番で、前日仕込んでいた窒化チタン(ゴールドチタン)が終了しました。
仕上げのバフ研磨して、夕方の定期便でお客様方へ納品予定です。


(インナーチューブ8本とリヤサスロッド1本でした)


A2017(ジュラルミン)への無電解ニッケル-リンめっき+クロムめっき施工品
です。
さっき全加工終了したところです。内面部への処理ですので、神経使います。


(当初打合せした納期より、若干遅延したとのこと。申し訳ありませんでした。
かなり念入りな前処理をしております。品質はバッチリです)

A5千番台に較べて、A2千番台は前処理難易度が上昇します。
と申しましても、慎重にさえ行なえば取り立てて問題はありませんが。



18時30分から、鉄工協同組合青年部会の今年最初の例会です。

以前書いた「メルマガ、ホームページ、ブログの有効な連携手法」についての
話になるはずなんですが、一体どうなりますことやら。
何とかいい方向に転がってくれればなあ、と思っていますが。


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今夜は窒化チタン

2006年01月17日 19時51分59秒 | イオンプレーティングネタ


今日は、バイク系のお客様からご依頼いただいていたスプロケットへ窒化
チタンの施工を行ないました。
するとしないとでは、明らかに耐久性に差が出るとのことです。
僕自身はバイクに乗らないのですが、ショップからもエンドユーザーの皆
さんからも色々と聞けて、耳年寄りになりつつあります。

そのうち、BMWのサイドカー付きバイクに乗ってみたくなってきました。
「大脱走」でドイツ将校が乗ってたやつね。

モトグッツィもいいかも。お洒落だよね~


その前に大型自動2輪免許取らなきゃ。



(ご依頼数が多くなかったので、専用冶具は作りませんでした)



(色調が全く違って見えますが、上と同じものです。腕とカメラの性能のお
かげで別物に見えます)


夕方、インナーチューブを仕込みました。今日の被膜は上のスプロケットと
同じく窒化チタン(当社商品名:ゴールドチタン)です。明朝には成膜でき
ているはずです。



(入槽作業をしているのは、イオンプレーティング部門のI君。クロム鍍金
とバフ研磨とイオンプレーティングの作業をこなすマルチプレーヤーです。
ちなみに、痩せの大喰い)


回転台車ごと入槽。



(明朝が楽しみです)


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正月明けの第2週目

2006年01月16日 21時41分22秒 | 今日の東洋硬化


正月明けの第2週目が始まり、ありがたいことにお客様方からのご発注量が
先週のペースを超えてきました。

さあ、すすーっとさばいていこかいっ、と思っていたのですが、インフルエ
ンザが蔓延していまして、クロム鍍金部門で、なんと3名の欠勤。

あいたー、です。

世間一般、かなり流行ってるみたいですね。手がたりなくなり気味なんで、
11月入社の新人諸君にも残業してもらいました。

新人達、それなりに戦力になり始めました。頼もしいです。


今日から、新しく営業活動することを検討している分野についての市場確認
をし始めました。
やり始めるのか、始めないのか、まだ未定。


名古屋に研修に行っている機械加工部門のM君から、17時ちょっと前に
電話連絡が入ってきました。

「結構難しいですよ」と言ってました。先生の話をきちんと聞いて、ノート
を執ってさえいれば大丈夫と、励ましたけど、少し元気なかったな。

明日、また励まそう。


ニューホライズンの出発は現地時間17日の午後らしいですね。アトラスで
打上げるんだとか。


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ニューホライズンはもう打上がりましたか?

2006年01月15日 23時15分06秒 | 大気圏外ネタ


一日中、家でごろごろと本を読んでいました。何の予定もない日曜でした
から。

本を読むといっても積極的に知識を吸収するためだとかじゃなくて、積読
していた衝動買い本たちを消化していく受動的形骸的読書とでもいうもの
ですが。

たまにはこうやって消化していかなきゃ、読んでもいない本たちに埋もれ
てしまって、かえって読書意欲が萎えるという事態に陥りかねません。



で、数日前のニュースで「1月15日にニューホライズンがケープケネディ
から打上げられる」と言っていたはずですが、そろそろでしょうかね?

一応儀礼的にボケておきますが、中学校の英語の教科書のことではありま
せん。

冥王星&EKBO(エッジワースカイパーベルト天体)探査体というか探査
ロボットです。


(冥王星の周回軌道に入ったニューホライズンの想像図。最近わかった冥
王星の大気や衛星カロンもちゃんと描いてあります。ボイジャーやカッシー
ニとはだいぶ形状が違うのな)



太陽系の惑星の中で、探査体が直接訪問探査していないのは冥王星だけだっ
たんで、そのことがここ10年ほど、ほんの少しだけフラストレーション
だったけど、やっとその欲求が満たされる日が来るということで、(これも
また)ほんの少しだけ嬉しいです。

ただ、到着するまで9年ほど待ってなきゃならないのがつらいっす。
2015年につく予定なんですと。

あー、外惑星は遠いよな~。


冥王星に降り立ちはしないみたい。カッシーニがホイヘンスプローブを
タイタンに落としたみたいにすればいいのにね。


(タイタン表面に降り立ったホイヘンスプローブからの写真)


今までに地球以外の天体表面からの写真というのは ①月 ②火星 ③金星
④タイタン と、たった4天体だけだったはず。これから10年ぐらいで
もっと増えていくだろうけど。



で、EKBOってなんなの?、冥王星と横並びさせるほどに大事なものな
んかい?、と調べてみました。

ここ2~3年の小天体観測技術の向上で、冥王星軌道付近以遠に、それは
それはたくさんの亜冥王星が見つかっています。そいつらのことです。

冥王星より大きいやつとか、ちょっとだけ小さいけど太陽周回に1万年かか
るやつとか、いろいろ。おそらく何百万個も。



(この図、面白いでしょ。冥王星って月より小さいくて、ほぼ同等のクワオ
アーとかセドナとかある。こうなると冥王星を「惑星」のカテゴリーからは
ずせと)



(セドナの軌道はすごい。冥王星の軌道の数十倍の大きさ。左上の図は内惑
星たち、右上は外惑星たちとセドナの近日点、右下はセドナの太陽周回軌道
全形、左下はセドナの軌道と「オールトの雲」)




(で、この2003UB313という仮名称のEKBOが冥王星より大きいらしいんだそう
な。冥王星の直径2350kmよりはるかに大きい2700~3000kmもあるらしい)



ニューホライズンは冥王星とその衛星たちを調べた後、こいつらEKBOのどれか
を調べにさらに飛んでいくことになるらしい。興味深いね。

ニューホライズンよ、ご苦労だが、頼んどくぞ。




でも、アメリカのこの手の探査体製造技術・制御技術はすごいね。さすが唯一
の超大国です。

NASAだとかジェット推進研究所だとかに機械を納入しているサプライヤー
さんたちの技術もものすごいんだろうね。

うちも、そんな所に加工済品を納入してみたいものです。

そう言えば、われらが久留米鉄工協同組合のメンバー、K歯車さんで作った
ラックが、JAXAに納入されているのご存知でしたか?

H-Ⅱロケットを組立場から発射台に移動させる時に、そのラックを伝って
ロケットが移動していくわけです。

ちっとでも平歯車の精度がおかしいとロケットが揺れてしまって大変なんだ
とか。
さすが、K歯車さん、久留米の誇りです。

そうそう、もう一つ思いだした。日本硬質クロム工業会会員の同業者、
N鍍金さん。
H-Ⅱロケットの噴射口を冷却する為に、噴射口の金属の裏側に燃料のケロ
シンなんかを流す細管を電鋳で形成し、そこに液体燃料を微量流すことで
クーラントの役目をさせる技術を作りだしたとのこと。

うーむ、すごい。 これは業界全体のプライドである。
うちには直接関係ない話ではあるのだが、何だか嬉しい。

うちの技術もいずれはこんな感じになってくれるならば、最高やね。ハー
ドル無茶苦茶高いけど。


例えば、20年後に「JAXAが打ち上げたガニメデ探査体の×××の
技術は東洋硬化で創りあげたものらしいよ」というふうになりたいもんだ
なと。


かなわない夢かもしれないが、追いかけて行きたいものではあります。


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MADEX「国際モーターサイクル・アフターマーケットディーラーショー」に出展した時はこんなふうでした

2006年01月15日 01時47分54秒 | イベントネタ
日付が変わりました。

今日から、機械加工部門のM君がCNC研削盤の操作を習得する為に、愛知県の
(株)オークマ・大口工場での「NCスクール研削盤コース」を受講しに行きます。

月曜からの5日間、工場内の宿泊施設に缶詰めにされて、研修してくることになっ
ています。

頑張って習得してきてね。     道に迷わない様に気をつけて。

朝ご飯の味噌汁は赤だしだから油断するなよ~っ!





昨年2月初頭に東京ビッグサイトで開催されたMADEX「第4回国際モーターサ
イクル・アフターマーケットディーラーショー」に当社は出展致しました。

これだけタイトなテーマの展示会に出展するのは初めてのことでしたが、それなり
に効果があった様でした。

その時の写真やレポートをここに載せたいと思います。



この時の展示担当者は、イオンプレーティング部門職長のF君と営業部門バイク担
当、黒木町出身のI-Y君でした。

展示物を車に積んで、阪九フェリーと名神東名で東京まで。ご苦労様。


おかげで今回の展示会の出展各社中、来場者の印象に残った展示第3位の座を占め
ることができました。

ハッピーでラッキーでした。
2006年度は当然第1位を目指します。

ところで開催予定はいつなん?  主催者さん、ほんとに今年開催するんでしょうね?



(うちのブースです。展示会来場者の半数以上が訪れて下さったとのこと。本当に
ありがとうございました)



(テーマがテーマだけに、何万人もの来場者は期待できません。それでもこんな内
容限定的な展示会へも結構な来場者数。さすが東京です)



(ブース数も少なく、同じく東京ビッグサイトで開催される機械要素技術展に較べ
ると嘘のような広々ぶり)



(雰囲気もゆったりしたもの)




(オフィシャルレポート表紙です)







(当社の名前も入っています。前年度は名古屋市内のめっき業者さんのお名前もあ
りました)




(こんな内容の展示会です。ねっ、変わってるでしょ)




(出展者の声。当社の担当者2名もちゃんと書いたらしい)




(来場者の印象に残った展示で第3位をGET!! 初出展にしては最高の出来です)



(来場者の要望と課題です。ここが一番大事な肝の部分)


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イオンプレーティング装置満載

2006年01月14日 14時48分23秒 | イオンプレーティングネタ



今日は第2土曜日ですので、、現業部門は全員の3分の1のみ出勤、営業は
当直員のみです。


昨日最終入槽したインナーチューブが、朝一番に取出されます。

数量は満載の10本。被膜はチャコールブラック(酸化クロム膜)です。



(入槽密閉から取出しまで10時間以上かかりますので、インナーチューブ
へのイオンプレーティング施工は深夜行なうことが多いです)




(専用台車ごと槽中に仕込んでいますので、台車を引き出します)




(左側の壁にある3つの白い丸いヤツがターゲット(原料金属)のクロム
です。イオンプレーティングに際しては、放電時に酸素ガスを流します。
右側の四角いのはヒーター、真ん中に2本突き出しているのはIR温度計
です)



(バフ研磨まで終えました。ツヤが出て黒光りしています。お客様方に喜ん
でいただけそうで嬉しいです)




(そうこうしているうちに、次の放電が始まりました。のぞき窓から放電中
のターゲットを写しました。2×10の-4乗Torrぐらいの真空中でのアー
ク放電です)


資料整理なんかをしていると、すぐに11時半です。おなかが減ったので、
柳川県道沿いの「丸好」へ行きました。




(ひさしぶりです)



(並ラーメンの固麺です)


はっきり言って丸好はうまいです。ラーメンは、ご飯受けの良いやや辛めの
スープと、脂の甘さが素晴らしいチャーシューが絶品です。

ラーメンだけじゃなくチャンポン・チャーハン・やきそばと、いずれも特級
品。店構えや大将の姿勢が、老舗や元祖や本場を気取っておらず、「うちは
ただの大衆食堂ですよ~」との雰囲気がまた良いです。

ただし、店を出た後、丸一日ぐらいは服にラーメンの匂いが染み付いて取れ
ませんので、そのつもりで。


この店、久留米でも特にお奨めしたい店の中のひとつです。


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仕事の内容ばっかりになっちゃってたので、ここらでうろつきアーカイヴス 2002年秋・尾瀬の巻

2006年01月13日 21時31分27秒 | うろつきアーカイヴス
今日も色々あって甚だしく大変な一日でした。

正月休み明けで、何だかアドレナリン濃度が上昇してしまった週でした。
ブログ書きの巡航ペースも捉まえきれていません。仕事のPR的ブログばか
り連続させる様じゃやっぱ駄目でしょね。

金曜の夜ですし、シャツの襟を緩めた内容のものを書きたいなー、と思って
います。


で、尾瀬です。


木曽駒ケ岳にお連れくださった川崎のFさんにまたしてもお誘いいただき、
ご一緒させてもらいました。


東京での業界会合の前々日に羽田空港で拾い上げていただき、そのまま関越
道で沼田まで。そこから120号線を片品方面です。

途中、雨が降りつのっていましたが、雨に煙る尾瀬ヶ原もまた一興だ、との
少々の強がりも交えながら助手席に座っておりました。

尾瀬の入口となる鳩待峠まで自家用車では直接乗り着けることはできません。
麓の戸倉地区の駐車場に車を置き、連絡バスで鳩待峠へ。そこから尾瀬ヶ原
西端の「山ノ鼻」まで下ります。




「山ノ鼻」に着くと、それまでの森の中の下り傾斜路から景色は一変しました。

これだけ大規模な高層湿原を歩くのは初めてです。

9月なので、有名な水芭蕉は見るかげなく萎れていましたが、澄み切った空気
と瑞瑞しい湿原が迎えてくれました。



(「山ノ鼻」を発ってすぐの地点から東に燧ケ岳です。雨模様の天気でした
ので9月中旬にもかかわらず、ハイカーは少なかったです)



(雲が湿原を這っていきます)



(池塘(チトウ)です。高層湿原ならではのもの)


尾瀬ヶ原の東端から燧ケ岳の南麓を尾瀬沼に辿りました。群馬県と福島県の
県境上を歩きます。



(尾瀬沼西端の茶店で休んでいると、ザーッ、と大粒の雨です。雨に煙った
尾瀬沼)

来た道を取って返し、尾瀬ヶ原の真ん中にある龍宮小屋に宿泊です。



(晩御飯が美味しかったし、風呂にもありつけましたが、その後、何もする
ことがなくなってしまいました。眠くもないのに眠るしかありません。昨日
のできごとの様に想いだします)



(布団に入る直前に西向きの窓から撮った至仏山。素晴らしかったです)


燧ケ岳も至仏山も深田久弥の「日本百名山」に入ってましたよね、たしか...


翌朝、ぼちぼち起きだして、ぼんやりふんわりとした心持ちで尾瀬ヶ原を
歩き回りました。


(前を行くFさん。健脚です)


昼過ぎに鳩待峠まで登りかえして、連絡バスに乗りました。

美しかったし、面白かった。また、行きたいです。


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バイク部品の表面処理をやっているところです

2006年01月13日 14時28分29秒 | イオンプレーティングネタ


今朝方終了したイオンプレーティング施工品です。インナーチューブとリヤ
サスロッドです。被膜は窒化チタンアルミ(Ti:Al=5:5)です。マイクロビッ
カース硬度はHv3000前後です。


(イオンプレーティング装置から取り出したばかりの時点)



(バフ研磨を終えてから、です。乱反射が少なくなる為、色調が暗っぽくなっ
ています。雨天時、蛍光灯下だからという部分もあります)



(リヤサスロッドへの施工依頼がじわじわ増えてきています)



↓(錆がかなり食い込んだインナーチューブです。これも絶版部品である為、
↓            厚クロムめっきでの再生を行ないます)

↓再生しました。


(円筒研削加工→厚付けクロムめっき→円筒研削加工→鏡面研削加工と工程
を辿りました。寸法・真円度・円筒度等々全てOKです)



(以前モトメンテナンス誌で特集記事を作っていただきました。このページ
はクロムめっき再生の部)



(工程内容説明の部)



(イオンプレーティング説明の部。白黒なのが痛い)


これをお読みいただいた後、ご発注下さったお客様が結構多いです。このコ
ピーを御所望でしたら、ご連絡下さい。お送り致します。


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    円筒形状機械部品のクロムめっき再生が得意です。
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    窒化チタン他、各種高硬質被膜をアークイオンプレーティング
    生成します。
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● ラジアルクラウン研削を始めとした円筒研削加工や、内面研削・
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それなりに信憑性のある...

2006年01月12日 16時55分00秒 | 時事ネタ


中国の経済的膨張・軍事的脅威が国内でいわれる様になって久しいです。

当社も中国を市場として位置づけており、実際に営業活動を行なってもい
ます。

ここへきてかの国については、富の再分配に対する不公平感から各地で発
生する暴動、社会を下支えし公(おおやけ)に資する意識が欠如すること
から多発する水質汚染や大気汚染等の公害問題、社会主義国であるはずな
のに歴然と存在し、より顕在化していく社会階層格差、アイデンティティー
やオリジナリティーの原動力となる個々人の発想や独自性を尊ぶ気構えが
全くなくレプリカ・コピー商品ばかりが氾濫していることなど、ここ数ヶ
月は、特にネガティブな印象となる報道が多くなされているのも事実です。

年に数回は中国へ行くのですが、実際にその様な矛盾の発露に行き当たる
ことも往々にしてあります。それら、矛盾や不正義については、後々少し
ずつ述べていくこともしたいと思っております。


しかし、人口・面積ともに大きく、将来的には経済の伸びシロが大きく見
込まれるこの中国をはじめとしたインド・ロシア・ブラジルまで含めた4ヵ
国を、『BRICs』と名づけ、従来の「巨大な発展途上国」としてのみの定義
から脱した見方をすることが、数年前からなされる様にもなってきました。

これらの諸課題を内包させつつも、事実を認めた上で、少しでもポジティ
ブな心持ちでありたいと、一昨年発行の
『日本硬質クロム工業会誌 Vol.19,No.2 2004(平成16)年10月15日号 』
巻頭言に、我々を取り巻く中長期的将来の状況予測を投稿しました。

でたらめを書きなぐったつもりは毛頭ありませんが、かと言って、精度の
高い科学的予測というわけでもありません。無難に順当にいけば、こんな
感じになる可能性も結構あるかもね、というぐらいなものです。

ここであらためてお目にかける試みを致しますが、お読みいただいた方々
から、ご意見を頂戴できるとするならば望外の喜びです。

よろしく、ご高覧くださいませ。




     ●それなりに信憑性のある...●

 東欧の共産主義国家が次々と瓦解し、ベルリンの壁が崩れ、ソ連が分裂
した十数年前のおりは、全く驚いたものだった。
ほんの二~三十箇月のうちにそれまでの国家間秩序と国際常識がみるみる
崩れて
いく様は、それまでの閉塞し鬱屈した時代の空気が開放されていくかの様
に思えたものだ。
現実には、その前後に発生した旧ソ連・旧ユーゴスラビアの内戦に代表さ
れる民族主義の台頭や、タガの外れた宗派宗教間のテロリズム、と、別の
問題を内包してはいたのだが。

 我々を含めた西側諸国民にとっては、ある種対岸の火事だったそれらで
きごととは異なり、憂慮しながらも、今から少しずつ準備を始めねばなら
ないロングスパンの課題がいくつもある。

 ゴールドマン・サックス社が、21世紀の”成長株”として、ブラジル・
ロシア・インド・中国(チャイナ)の頭文字をとり、「BRICs」との新造語を
報告書で取り上げた。(※1) それによると、(諸般の事情がうまく運べば)
向こう35年でBRICs諸国のGDP合計はカナダ・ロシアを除いたSUMMIT6ヶ国の
合計を大きく上回り、2050年にはGDP序列は ①中国 ②米国 ③インド
④日本 ⑤ブラジル ⑥ロシア ⑦英国 の順になるとのことだ。(※2)
下図を見ての通り、世界経済は中国をその中心に据え、日本を含めた既存
先進諸国の相対的地位の低下が著しい。



(ゴールドマン・サックスが2003年秋に出した「BRICsとの夢・2050年への
道」と題したリポートでは、BRICs4ヵ国は2039年には経済規模で米日独仏
英伊の6ヵ国合計を抜く。2050年の時点では、GDP(国内総生産)の順位
も上位6ヵ国は中国、米国、インド、日本、ブラジル、ロシアになると予測。
現在とは全く異なる世界経済の姿を描いている)


 一方、視点を国内に置き換えてみると、その時点での国内情勢を不気味に
想像させるのは、年齢別人口ピラミッドグラフかもしれない。
現時点で最も可能性が高い2050年中位推計図では、年齢別の棒グラフで最大
なのが、75歳前後のいわゆる団塊ジュニアと呼ばれる人々である。この世代
については各年齢あたり160万人ずついる。
零歳児が80万人を割っているのに、である。
この人口構成をもって、我国は2050年にはBRICsをはじめとした諸国と対峙し
なければならないのだ。
国内の社会制度や財政制度をうまく整え直せたとしても、これら人的アゲイ
ンストを背負って国家間競争に臨まねばならず、外国人労働者導入の全面解
禁や人型ロボットの開発などである程度しのげたとして、かなり辛い日々に
なりそうな予感がある。



(年齢別人口ピラミッドグラフ  上段:2000年実勢図  下段:2050年
中位推計図)


 ただ、我国の産業技術に関して、頼もしく思える事例が多々あるのも事実
だ。例えば、人体の狙った部位に薬剤を送り込む「DDS(ドラッグデリバリー
システム)」、体組織や臓器を再生修復する「再生医療」、更にその根幹を
なす「クローン技術」、前述した「人型ロボット技術」、世界最高位の変換
効率を誇る太陽電池や瞬間的大規模放蓄電を可能とするキャパシター、そし
てNEC基礎研究所の飯島博士によって発見された「CNT(カーボン・ナノチュー
ブ)」等々、枚挙に暇が無い。

 特にCNTは、まだまだその実用化には紆余曲折が予想されるとは言え、破
断長(ある物質の密度あたりの引っ張り強さの度合い)がスチールワイヤーの
10倍(ことによると40倍以上かもしれない!)もあり、結晶構造をいじってや
ると金属的特性を持ったり、半導体とすることができ、アルカリ蒸気をイオ
ン注入することで超伝導性さえ付与することもできるらしく、こうした性質
をうまく引き出して実用化できれば、通信機器・情報媒体から輸送機械・
大規模建造物まで様々な産業界にコペルニクス的変革を起こし得る可能性を
持っており、日本発のこの技術は世界中の注目を集めている。

 期待されているそれら実用化案の中でも、最も効果が期待され、また最も
大規模なのが「軌道エレベータ」構想だ。

 軌道エレベータとは、赤道上約35800kmの静止軌道から張力に優れたワイ
ヤーを地表に向けて垂下し、地上に固定連結することによって、ロケットな
どとは比較にならないほどのローコスト・低環境負荷で、静止軌道と地上と
を連絡する交通機関のことである。
垂直方向に地球1週分に近いほど長く伸ばしたエレベータなんて、単なる法
螺か与太話のように捉える向きもあるだろうが、現時点のCNT技術の進捗があ
と数年続けば充分にキャッチアップすることができ、その他、新たにブレー
クスルーせねばならない技術的課題もほとんどないとのことで、2050年どこ
ろか今後20年程度で建設について具体化の道筋を見ることになるかもしれな
い構想なのだ。
元々、ワイヤ材料として炭素系ウィスカーがその候補とされていたのだが、
残念ながら実用化に必要な強度に不足したものだったのが、1991年に破断長
が格段に大きな素材としてCNTが登場し、更なる改良が加えられつつある現
在、軌道エレベータ実現に必要な材料強度の最低ライン突破に向けて、刻々
とその技術の水準線は上がりつつある。



(軌道エレベータ想像図)


 作家で科学評論家でもあるA・C・クラークによれば、静止軌道下の赤道各
処においても、地形上の制約や重力場均一性の優劣からインド洋のモルディ
ヴ諸島南端に近いガン島が、軌道エレベータ建設地として最適の場所に位置
しているらしい。
この構想がどの時点で実現に向けてスタートするのかは神のみぞ知るわけだ
が、数十年後にこの孤島が、静止軌道へのゲイトウェイとして世界一の不動
産価値を持った島と呼ばれる様になる確率は、結構高いのではないかと思わ
れる。


 現在すでに生きている人々がまだ充分に生存しているはずの2050年とは、
こんな時代なのだそうだ。
SFでも夢想でもなく、世の良識的な人々がかなりの信頼を寄せる「ゴールド
マン・サックス社」「国立社会保障・人口問題研究所」「NEC基礎研究所の
研究員」が描いた四十数年後がこうなのである。

 明るいとも暗いとも簡単には形容できないが、少なくとも現在に比較して
恐ろしく異なった世界であるのは間違いないだろう。

 私など、順調に生き続けたとして九十歳になっており、すでに社会を憂い
慮る年齢でもない。
ただ、諸情勢に驚いていたいが為に生き残ってはおきたい、と少し考え始め
ている。
                               【 了 】



上記記事は『 日本硬質クロム工業会誌 Vol.19,No.2 2004(平成16)年10
月15日号 』に投稿掲載されたものを、転載しました。


※1 「BRICsと夢見る――2050年への道」ゴールドマン・サックス社投資家
向けレポートから


※2 GDP比較グラフは朝日新聞2004年6月12日号経済欄より抜粋したも
のを改良


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朝からバランシングをやっています

2006年01月11日 11時29分58秒 | バランシングネタ


朝から、鉱山用のファンのバランシング(釣合せ)を行なっています。

お客様から指定G等級をいただきまして、そこから、許容残留不釣合質量・
許容残留静不釣合値・許容残留動不釣合値・許容残留偏心を算定します。

許容値以内に修正した後に、お客様へ品物をお返しします。



(このファンが8枚で1セットです)



(今日の担当者は機械加工部門のM君)



(アンバランスの方向と大きさを2断面にて表示します。それぞれの単体で
の不釣合質量をベクトル合成し、回転体全体のデータとします)



(すでに釣合せ終了したブルドーザー用のクランクシャフト)



(製鉄大手S社のワイピングローラーです。クロムめっき厚付け+めっき前
後のラジアルクラウン研削+バランシング、の工程をたどります。必ず当社
で加工すること、とのご指定をいただいています。大変ありがたいです)


ラジアルクラウン研削とは、またの名をサインカーブクラウン研削ともいい、
円筒研削の一種ではあるのですが、表面をフラットではなくサインカーブ曲
線状に削っていく加工法です。


ラジアルクラウン研削については、上の写真のお客様からのご依頼が一番多
いですが、他のお客様からも逆サインカーブ研削でとか、それを2連でとか、
CFRP(炭素繊維強化FRP)材や超硬(タングステンカーバイト-コバルト)
素材にもやれとか、様々なご要求をいただきます。

このあたりは、また別の機会に。


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梨地処理の苦労

2006年01月10日 12時34分29秒 | 東洋硬化ってこんなのやってたんだ!


いい天気です。風邪ひきが社内に蔓延していることを除けば、結構いい感じ
かも。


お得意先からのご依頼で梨地めっき(ブラスト処理+めっき)についても、
かなりの数量を加工させてもらってます。

図面にて、表面粗度指定の場合と工程指定の場合とがありますが、表面粗度
指定の場合は、テストトライを行なわねばなりません。当社にて目星をつけ
て選定したメディアにて実品と同等のテストピースを粗し、その後めっきを
してから思惑通りの粗度となるのか否かの判定を行ないます。

工程指定の場合は、この大きさのメディアをこの圧力でこの距離から当てろ、
との指定ですから、表面粗度指定に較べてよほど楽です。

お得意先から、梨地処理のご依頼をいただく際は、このあたりをくどいぐら
いの打合せを行ないながら工程進捗させていきます。


表面粗度についての規格が、これがまたうるさいし面倒くさいです。

JISは10年に一度ぐらい変わっちゃうし、粗度パラメータ自体も「最大
粗さ」「十点平均粗さ」「算術平均粗さ」この主要3パラメータだけじゃな
くて、「2乗平均粗さ」「とがり」「算術平均傾斜」「凹凸の平均間隔」
「油溜まり深さ」等々、書き出したらきりが無いぐらい多種です。

パラメータ種は増えこそすれ減りはしないみたいです。JISとそれ以外の
規格、例えばISOやDIN・ANSIなどと相関性を持たせる為にどんど
ん増やしていっている様な印象を受けます。

昔の「××S」とか言っていた時代が懐かしい。

当社では、これらに対応できる表面粗度測定装置を持っておりますので、も
し、ややこしい粗さ指定が図面に書かれていたとしても、対応可能です。と
りあえず、ご相談下さい。



社内の研修会でも、テーマとして「表面粗度のパラメータ」なんて風に掲げ
て、時々行なっています。


(当社の小物用ドライホーナーです。チェーン駆動により一軸回転します。
メーカーは厚地鉄工所。腕を通しているのはバフ研磨部門副長のU君)


(ブラストしているU君の真剣な眼差しが見えないのが誠に残念!)


(これはかなり苦労した品です。A5052材をガラスビーズブラストして
無電解ニッケル-リンめっき、さらにその上にクロムめっきです。たしか、
ニッケル-リン・クロム2層共膜厚指定と表面粗度指定があったと思います)



(全長4mのロール表面をブラスト処理する時などは、それはそれは大変
です。ブラスト処理後にクロムめっき施工する際、ブラスト室とクロムめっ
き作業場が離れている為、梅雨時などは、雨が当たらぬ様に慎重に、かつ
経時変化せぬ様にすばやくブラスト室から大人数で移動させます。もし、
濡れてしまうとしみ発生や密着力不安定化の原因になりかねません。


(あまりにも大騒ぎしながら運んでいってたので、つい「ニヤリ」として、
写真にしちゃいました。クロムめっき部門副長のH君は「いつの間に撮影
をっ!」と、後で絶句していました。全然気づかなかったらしい。つまる
ところ、それだけ集中して神経使って運ばなきゃならなかったんですよ)


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こんな加工もやってます

2006年01月09日 09時29分32秒 | 東洋硬化ってこんなのやってたんだ!


おはようございます。

今日は成人の日です。ナイスタイミングに風邪で発熱していますが、明日朝
には熱を下げておく予定です。


今日は、2輪車の摺動磨耗部材についてのイオンプレーティング処理を中心
にブログします。


当社がイオンプレーティング装置を導入した十数年前の時点では、まさかこ
の手の市場があるなんて思ってもいませんでした。普通に、切削工具ですと
か、金型への表面処理をするんだもんね~、とのノリでそれなりに稼動させ
ていましたが、ある機械商社の営業ご担当が「バイクのインナーチューブへ
のイオンプレーティングやらないんですか?」ときました。

確かに、フロントフォークインナーチューブやリヤサスペンションロッドへ
の窒化チタンコーティングの存在自体は、ほのかに認識しておりました。

ただ、この手の畑は、つまるところ趣味の世界だから安定的に数字を伸ばせ
ていけるものやら、表面処理だけを前面に押し立てたPR活動が功を奏すの
か否か、さっぱりわかりませんでした。バイクショップ様方やエンドユー
ザー様から表面処理以外の話を始められたら、ちんぷんかんぷんなんだもんね。

摺動部材についての冶金学的見地からの話ならば、ちっとは何とかなるかも
しれんが...

そうこうしているうちに、別に積極的にPRしていなくとも、イオンプレー
ティングをはじめとした当社の表面処理に対する問合せをぼちぼちいただく
様になりました。


やっぱり系統的な営業活動をやろうよ、どうせやるならば大量処理の方がパ
フォーマンスいいし、との社内の声に押されて、いくつかの手法でPR活動
を行ない、今に至っています。

ありがたいことに現在では、イオンプレーティングのPRをすればクロム
めっき再生のお話もくるし、クランクシャフトのバランシングのお話も付い
てきたりして、相乗効果を発揮してくれているみたいです。

全国各地のバイクショップ様から、毎日たくさんのご発注品をお送りいただ
いています。

本当にありがとうございます。

ドカティやモトグッツィなんかのイタリア車はじめBMWなどの欧州車への
処理ご依頼が多い様ですし、古い車の絶版部品のレストア、オンリーワン車
にしたいが為のカスタムなどにご利用いただいてもいます。



(かなりの旧車のインナーチューブです。本来ならば捨ててしまいたいぐら
いなんだけど、絶版部品なので何とか再生してくれ、とのお客様からのお声
でした)

↓ 再生しました。


(クロムめっき膜厚をあまり厚くすると剥落の危険性が出てきますが、と申
し上げましたが、何とか再生して、とのこと。すこしでも欠損の危険性を低
くする為に通常のサージェント浴ではなく、ヒーフ浴を使用してクロムめっ
きしました。クロムめっき前後に円筒研削加工していますので、寸法・真円
度・円筒度いずれも良好に仕上がっています。リヤサスロッド再生のお話も
大変多いです)




(たしか、BMW車だったと思います。BMWショップ様からのご依頼、
かなり多いです。窒化チタン膜の当社商品名は「ゴールドチタン」です)


  
(倒立タイプのフロントフォークの場合、表面処理前後にアンダーブラケッ
トの脱着が必要です。これも、当社で承っております)  



(酸化クロム膜施工のご依頼が増えてきています。なんでも、黒色の方が引
き締まった印象となるのでいいんだとか。酸化クロム膜の当社商品名は「チャ
コールブラック」。初めてこの被膜を開発できた時は嬉しかったな~)


 
(同じくチャコールブラック。ビッカース硬度は3000前後です。ちなみ
に窒化チタンのビッカース硬度は2500前後)  



(チャコールブラックです)


時々お客様から、同じ黒色ならばS社が中心となって開発しているDLC
(Diamond Like Carbon)膜の方が硬度が高いが、とのお問合せがあります。

これに対しては以下の様に回答させていただいてます。

①インナーチューブの様な薄肉パイプへの表面処理の場合、母材のしなりに
対してついていけるだけの被膜の靭性があることが必要。DLC膜はあまり
にも硬すぎる為に硬さ=脆さが発露してしまい、使用中に剥離してくる可能
性がある。

②当社のクロムめっき+イオンプレーティング処理の場合、クロムめっき被
膜に存在するミクロなクラック形状にそのまま追随してイオンプレーティン
グ膜が形成されている為、クロムめっき膜の最大の利点である保油効果と
イオンプレーティングの耐磨耗性とが相乗効果を発揮するものと期待できる。

③DLC膜は、その特徴であるフラットさが、こと、油圧系の部材への処理
に際しては、スリッピングロック(滑るべき状況において被膜に吸着された
かの様に滑らなくなること)現象を発生させてしまう可能性がある。当社の
アーク方式のイオンプレーティング成膜だと、被膜の適度な凹凸が、表面
潤滑にプラスに寄与する。

この様に説明させていただいています。

③については、当社ホームページのトピックス欄バックナンバーもご参照ください。



(アルミ系のスプロケット類。いずれも無電解ニッケル-リンめっきを行
なった上にイオンプレーティングしました。左側の金属色のものは、窒化
クロム(CrN)膜施工品です。このお客様はハーレーダビッドソンの代理
店なのですが、アルミ部品は特注なのかな?)



(イオンプレーティング装置にインナーチューブを仕込んだところです。
ここまでの前処理がおおごとです。湿式の表面処理とはまるで比較になら
ないぐらいの大変さ)



(イオンプレーティング終了。この後、研磨加工→検査→出荷、と続きます)



(樹脂押し出し成型の際のスクリューシャフトです。クロムめっきのみの
ものより格段に耐久性があります。ただし、真空容器サイズの制約から、
MAX820mmまでしかイオンプレーティングできません。このスクリューシャ
フトぐらいが限界です。インナーチューブに関して言えばほぼ全てOK
ですけどね。ピーター・フォンダが乗ってたみたいなのは無理ですが)



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 フレーム溶射による、短納期での寸法・形状・機能の復元加工はじめました。
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風邪ひきました。そんな中、気持ちを暖める為にも沖縄です

2006年01月08日 11時29分24秒 | うろつきアーカイヴス


喉の奥と瞼の裏が熱っぽくて、体がだるいです。典型的風邪の症状です。会
議の時、僕のすぐ隣に座っていたバフ研磨部門副長のU君から貰ったみたい
です。

ゲンゲン、咳き込んでましたんで、資料読上げながら「やだなーっ」て思っ
てましたが、案の定です。彼、正月休みに鹿児島の実家で、熱出してずっと
寝込んでて、ご家族にかなりいやがられていたらしい。

U君、鹿児島土産の風邪、ありがとう。でも、あまり嬉しくありません。

こんな時は寝ているに限りますので、今日の分書き終わったら早々に布団に
戻ります。


この間書いた盆休みキャンプは汗だらけの話でしたんで、今日は、冬のポカ
ポカ沖縄についてです。


九州めっき工業組合では、理事会レベルで「賀詞交歓会」という催しを、毎
年1月下旬に1泊2日の泊りがけで行ないます。まあ今年1年、色々あるだ
ろうけど、お互い仲良くがんばりましょうね、っていう意味で親睦するわけ
です。

毎年、異なった所へ行きますが、一昨年2004年は一念発起して沖縄でし
た。

メンバーの皆さんは、ゴルフや観光を組合せなさる方が多かった様ですが、
僕は腰が悪いのでゴルフはやりませんし、今さら観光といっても、もう何回
も来ちゃってるんで...

いっそのこと、仕事しちゃえ、と、賀詞交歓宴会の翌日(日曜日)に那覇市で
現地解散した後、58号線を北上し、名護市まで行きました。

水曜日の午後まで島内のお得意先と見込み客廻りをします。

多野岳という山の上にある公共の宿に泊まりました。

1月ではありますが、さすが沖縄、風は冷たくありません。現地の方は「寒
い寒い」と、しきりにおっしゃいますが、「ヤマトンチュー」の僕はへっ
ちゃらです。

見晴らしは最高です。北を見ると、本部半島のすぐ右側に屋我地島、その向
こうに古宇利島です。
水平線付近にぼーっと、伊是名島が霞んでいました。



(多野岳からの眺望。たいして高い山のない沖縄本島の中では一二を争う
標高です。385mだったっけか)




(基地と人口密集地ばかりの島南部を抜け出して、名護市あたりまでくると、
昔の沖縄はどこもかしこも、こんな風だったんだろなー、的風情となりま
す。沖縄本島の場合、名護市以北をこそ訪問すること、お奨めします)



(名護市のお得意先様です。沖縄県内最大手の飲料メーカーO社様も微量で
すが、ご発注くださいます)



(1月ですので、さすがに泳げるほどの気温ではありませんが、さんご礁の
海岸線とコバルトブルーの海が美しいです)


翌日の夜は嘉手納基地正門前の繁華街をうろうろし、テビチとチャンプルー
と泡盛をいただきました。

基地門前という特異な環境なのでなおのこと際立っているのですが、コザ市
街地が持つ独特のエキゾチズムに浸ってまいりました。アメリカナイズされ
た土着の沖縄様式の中にヤマトンチュー感覚が割り込みつつあるとでもいい
ますか...


他所からちょっと来て、雰囲気をさっとついばんで、ぴっと帰ってしまう
我々では、「ウチナンチュー」の方々のご苦労を理解するところまでは到底
至らないとは思いますが、それでも、島内の現状について少しでも思いをい
たしていきたいとは考えています。


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