地味ログ東洋硬化.うろつき雑記

寒い時も暑い時も、寒い場所も暑い場所も、処かまわず神出鬼没な東洋硬化の表面処理を、ポップに語ります。

ケプラー詳報

2011年02月06日 18時47分47秒 | 大気圏外ネタ


2月3日の弊ブログ記事「NASA恐るべし、トランジット法恐るべし」ですが、本日、
色々調べてみました。下に詳細を。


打ち上げられてから現在まで、観測機器の大仰さのわりに成果発表が見られな
かったケプラーです。内心、失敗ミッションなのではなかろうか、と危惧していた
ものでしたが、年が明けてからこちら、かなりの報道が出てきた上、ここへ来て
1235個の惑星候補と。

上記、あくまで候補にしか過ぎません。何万個か星を観測し続け、そのうち千個
以上の明るさが怪しい変化を見せた、というのが今の段階。未発見の惑星によ
る食を原因とする減光であるのか、それ以外の原因で明るさが変化しているの
か分別する作業が、当分の間続けられるものと思われます。しかし、こうやって
大々的に発表する以上、よほどの自信があったものと..

観測初期の2009年5月12日から9月17日までの期間だけに限定した処で、全天
の1/400に相当する範囲にて156000個の恒星をチェックし、1235個の惑星候補
を発見と言うか発見中、とは恐れ入ります。この発表の仕方には、NASAによるあ
る種のあざとさまで感じる程。内容は、68個が地球サイズ、288個がスーパーアー
スサイズ、662個が海王星サイズ、165個が木星サイズで19個がスーパージュピ
ターサイズ、さらには、54個がハビタブルゾーン内にあり、うち5個が地球サイズ
で、49個がスーパーアースサイズだとのこと。これら惑星候補のうち大半が、極く
近々、正式に「惑星」として認定されることになりましょうから、現時点までで520
個程度発見されていた太陽系外惑星数は、一気に3倍を超えるものとなります。
今回発表された観測初動期間の後のデータも現在刻々と積み上げられているは
ずで、この先、一体どういうことになるのやら。

これらから考えるに、それほど広くない観測対象からこれだけたくさんの惑星(候
補)が発見されたということは、地球型惑星は宇宙には普遍的に存在していそう
だ、ということ。

近年の太陽系外惑星発見のペースからある程度は予想していたものの、こんな
風に結果を突きつけられるとは..

ケプラーは、2009年3月6日にデルタ-IIロケットによって打ち上げられました。惑
星が主星である恒星を隠す時に生じる周期的な明るさの変動を検出するトラン
ジット法を用いて太陽系外惑星を観測することを目的としています。惑星の軌道
が中心の星と視線上偶然重なり食を起こす確率は、恒星の視直径を惑星の公
転軌道の直径で割った値に比例します。太陽程度の恒星の周囲を軌道半径1天
文単位で地球型惑星がまわっていた場合、食を起こす確率は0.47%、1/210であ
るとのこと。もし軌道半径が0.72天文単位(金星の公転軌道と同じ)場合、その確
率は0.65%とやや大きくなります。さらに、ケプラーは10万個の星を一度に観測
することができる為、惑星による食を検出できる可能性もその分、大。くわえて、
1/210の確率で地球型惑星の食を観測できるということは、全ての恒星が地球型
惑星を持っていると仮定した場合、ケプラーは480個の地球型惑星を発見できる
計算になります。これと実際に検出される地球型惑星の数を比較することで、地
球型惑星が存在する確率を推定することができます。(以上13行、wikipediaから)

悲しいことに、打ち上げ前に経費削減を目的として高利得アンテナが可動型から
固定型に変更されているケプラー、地球への通信の為一定方向を向いているこ
とが必要となり、白鳥座の一角を観測区域とするのみとなってしまいました。今思
うにこのアンテナ経費削減、機能的に大層勿体無く、通信用アンテナが可動式で
あったならば全天全てとは言わないまでも「白鳥座の一角」のみの観測なんてな
ケチなことにはならなかったものと思われます。

もしかすると、今回の華々しい成果を受けて、計画中断中のケプラー後継観測
ミッションである、地球型惑星探査機(Terrestrial Planet Finder、TPF)の予算
化復活がみられるかも。このTPF、①TPF-I(赤外線干渉計):複数の小型望遠鏡
を組み合わせる方式、と、②TPF-C(可視光コロナグラフ):1機の大きな望遠鏡
を用いる方式、の2つの探査機が想定されており、TPF-Cは2014年頃、TPF-Iは
2020年頃に打ち上げられるはずでした。ところが、TPFと同等程度の資金規模で
ある木星の衛星エウロパへの長期探査ミッションへ予算が回されることになった
とのことで、TPF計画は無期延期。打ち上げ日未定の状態で計画概容のみかろ
うじて残っている状態です。この計画の復活がもしかするとみられるかもしれま
せん。

今後十年から二十年で、どれだけの太陽系外惑星情報発信がなされるのか。
楽しみです。



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