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朝一、パソ開くとかなり面白い記事を発見しました。
打ち上げ後、成果発表が控え目に抑えられていたNASAの太陽系外惑星探査機ケ
プラーですが、今までの鬱憤を晴らすかの様に、ここへきて報道の嵐。
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惑星が6個ある恒星=ケプラー望遠鏡で発見―NASA
時事通信 2月3日(木)3時4分配信
地球から約2000光年離れた太陽に似た恒星に6個の惑星があるのをケプラー宇宙
望遠鏡で発見したと、米航空宇宙局(NASA)などの研究チームが3日付の英科学
誌ネイチャーに発表した。太陽系外の恒星で見つかる惑星は1~3個の場合が多く、
6個も見つかったのは初めて。今後の詳細な観測で惑星の形成過程の解明が進
むと期待される。
この恒星は「ケプラー11」と呼ばれる。惑星は内側5個の公転周期が10日から47日
と非常に短く、外側に離れた1個が4カ月弱だった。内側5個の半径は地球の2.0~
4.5倍、質量は2.3~13.5倍と推定された。
これら惑星の公転軌道はほぼ同じ平面上にあり、惑星は恒星を取り巻くちりとガス
の円盤から形成されるとの見方と一致。しかし、内側寄りの惑星は現在の位置で
はなく、もっと外側の軌道で形成されてから内側に移動した可能性が高い。
また、最も内側の2個は過去に水素を主成分とする大気があったが、その後なくなっ
たと考えられるという。
ケプラー宇宙望遠鏡は2009年3月に打ち上げられた。はくちょう座付近の方向を狙
い、地球に近い惑星を探す観測が続けられている。
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配信した時事通信社の記者さんが根本的にわかっていないのか、原文を翻訳する
過程で勘違いが発生したのか、「太陽系外の恒星で6個も惑星が見つかったのは
初めて」との記述。
これ、間違いです。
我が太陽系近隣20光年に位置する赤色矮星「グリーゼ581」を周回する惑星、2010
年末現在で惑星6個確認されています。昨年までに五月雨的に発見され、うち2~3
個はハビタブルゾーン内にあるか部分的に掠るかしている様だと、既に大きく発表
されています。
一つの恒星に一度に6個の惑星を発見したというのならば、確かに初めてであるは
ずですが。
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7個目の惑星発見の可能性も=2000光年離れた恒星に-NASA
地球から約2000光年離れた恒星「ケプラー11」で6個の惑星が発見され、今後
7個目が見つかる可能性もあると、米航空宇宙局(NASA)が2日(米国時間)発
表した。2009年3月に打ち上げたケプラー宇宙望遠鏡で、はくちょう座やこと座
の方向を観測した成果。太陽系外の恒星で見つかった惑星の数はこれまで3個
が最大だった。
惑星6個のうち5個の公転軌道はケプラー11に非常に近く、太陽系に当てはめれ
ば水星の軌道の内側に入る。最も外側の6個目の軌道も水星と金星の間に入る。
6個とも地球より大きいが、最大でも天王星や海王星ぐらい。岩石とガスで構成さ
れ、水を含む可能性もある。( 時事ドットコム 2011/02/03-13:09)
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仮に7個目が発見されたとするならば、確かに過去最大の惑星数です。しかも、狭
い範囲にごちゃごちゃと軌道を持っているらしい、との大変興味深い報道。詳報欲
しい処です。
しかし、さらに数時間後に、それらとは桁違いにエキサイティングな情報が。
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生命に適した太陽系外惑星54個発見…NASA
【ワシントン=山田哲朗】米航空宇宙局(NASA)は2日、生命に適した環境を持
つ可能性がある太陽系外の惑星54個を宇宙望遠鏡「ケプラー」で発見したと発表
した。
ケプラーは銀河系の400分の1をカバーしているに過ぎず、地球のように生命を宿
せる惑星は予想以上に数多く存在する可能性が高まった。
NASAエイムズ研究所のウィリアム・ボルーキ研究員は記者会見で「宇宙では生
命はありふれたものだろう」と話した。
NASAは2009年にケプラーを打ち上げ、惑星が前を横切ることによる恒星の光の
微妙な変化を観測。1235個の惑星候補を特定し、うち54個は熱すぎず冷たすぎ
ず、液体の水が存在して生命に適していると推定した。特に5個は地球に近い大き
さだった。
(2011年2月3日12時03分 読売新聞)
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1995年に視線速度法(ドップラー偏移法)により発見がなされて以来、急速に発見
数を増している太陽系外惑星ですが、「The Extrasolar Planets Encyclopaedia」に
よればおよそ15年間に発見された総数で525個です。それが、トランジット法によ
る観測を旨とする探査機ケプラーにより、まだ「惑星候補」であるとはいえ一気に
1235個がリストを賑わすことになったわけで、改めてNASA恐るべし、トランジット法
恐るべし、と感じ入りました。
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(ケプラーの観測領域イメージ図。3000光年ほど離れたオリオン腕内の極く一部
を観測エリアとしています。今回、数年にわたる観測年限における、第一回目の
網羅的中間発表を行なった模様)
※視線速度法(ドップラー偏移法) 惑星によって恒星が視線方向にふらついた時
に起こるドップラー効果によるスペクトル変化を調べることで系外惑星を探す方法
である。基本的には分光連星を発見する手法と同じものである。恒星のふらつき
を捉える点では位置天文学法と共通しているが、恒星の近くを周回する惑星ほど
見つけやすいという相反する特徴を持っている。恒星のふらつきのうち視線方向
の成分のみを観測するため、惑星質量は下限値しか決定できないという特有の問
題があり、惑星の真の質量を確かめるには他の観測方法や力学シミュレーション
と組み合わせる必要がある。
※トランジット法 惑星が恒星の前を横切る時の明るさの変化によって惑星を探す
方法である。星食や食変光星の観測と同じ原理である。地球から見て惑星が恒星
面を通過する割合はあまり大きくないため、実在する惑星に対しこの方法によって
発見できる惑星の割合は小さいものの、比較的安価な機材でも観測可能であり、
アマチュアにも手が届くという利点がある。ドップラー偏移法など、他の手段で発見
された惑星をトランジット法で確認するということも行われている。恒星のふらつき
を捉える方法では、惑星の公転面と視線方向のなす角度が分からないため、質量
は考えうる最小の値しか求めることができない。しかし恒星面通過が観測された惑
星は視線方向とのなす角が分かるため、惑星の質量を厳密に求めることができる。
また異なる手段で惑星を検出することにより、その惑星の存在がより確かなことに
なるという意味でも、意義深い。惑星が恒星面を通過する際に恒星の光の一部が
惑星の大気を通過するため、惑星大気の成分を探る方法としても期待されている。
以上、「※」2項目は、wikipedia「太陽系外惑星」からの抜粋です。
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