地味ログ東洋硬化.うろつき雑記

寒い時も暑い時も、寒い場所も暑い場所も、処かまわず神出鬼没な東洋硬化の表面処理を、ポップに語ります。

全長1700㍉を超えるシャフトへの無電解ニッケルめっき

2008年02月20日 17時46分51秒 | 東洋硬化ってこんなのやってたんだ!


北九州市のお客様から全長1700㍉を超える長さのシャフトが、数日前から
2~3本ずつ入荷してきています。加工総本数は10本。無電解ニッケル-リン
めっき施工ご依頼品です。

被膜厚指定は15μm前後。吊下げた上端から400㍉ぐらいの所でマスキング
し、そこを境に2度、めっき施工します。素材質はS35C、とりたてて難しい
材質でもありませんが、このシャフト、深い曲った穴の内部構造があり、その中
にも出来るだけ良好に被膜形成する必要があります。

こういうご依頼の際にこそ、ところ構わずどんな形状の品物にも被膜形成可能な
無電解ニッケル-リンめっきの特質が生きてきます。


(昨年新調した無電解ニッケルめっき棟には1㌧クレーンを付設しています。
当社の無電解ニッケルめっきパートにとっては「大物」にカテゴライズされる
この手の品へのめっき対応能力が格段に向上致しました)


(溶剤での予備洗浄後、アルカリ脱脂)


(作業棟の天井を高く取りましたので、1700㍉シャフトを吊り下げる
クレーンやワイヤー下げシロまで足し合わせても、まだまだ余裕があります)

昨年前半まで使用していた旧ニッケル棟は天井低く、排気設備弱く、クレーン
無く、無いものづくしのセクションでした。

新棟に引っ越せて、それまでの鬱屈した気持ちを晴らしています。


(前処理を全て終え、約90℃に加温され盛んに蒸気を上げる無電解ニッケル-
リンめっき液に入槽していきます)


(下端から1300㍉付近までニッケル-リン合金膜を形成させます)


(全長1700㍉全てを入れ込むには数十㍉深さが足りませんが、今回のご依頼
は、途中でマスキングし、そこを境に2度被膜形成することが可能ですので、
かなりラッキー)

2度目のニッケル-リン被膜形成は、1回目に形成した被膜の上に、少しのし被せ
る様に成膜させます。素材のS35Cと1回目に形成しためっき被膜、双方の上
に均一に密着良く2回目の被膜を形成する為の特殊な前処理を行ない、その後、
無電解ニッケル-リンめっき槽に入槽していきます。


(ついさっき成膜完成したばかりの品(左側)。やや短いシャフトとペアで納品
します)


判田鉄工所さんからの無電解ニッケル-リンめっきご依頼品144個口と、この
10本口の日程が完全に被ってしまいましたので、ここの担当者U君とI君、
連日大残業で作業を行なっています。


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   または、TEL:0942-34-1387  FAX:0942-36-0520
   所在地:福岡県久留米市津福本町1978-1 へお願い致します。

● シリンダーロッド・シャフト・ピストン・フロントフォークインナーチューブ
    ・ロール等円筒形状機械部品のクロムめっき再生が得意です。
● 窒化クロム・窒化チタンアルミ・酸化クロム・窒化チタンクロム・
    窒化チタン他、各種高硬質被膜をアークイオンプレーティング
    生成します。
● 無電解ニッケル-リンめっきの軽金属上への析出、他被膜との積層処理
    可能です。被膜の付加価値向上にお役立て下さい。

● ローター・ファン・クランクシャフト等のバランシング(回転体釣合せ)
● ラジアルクラウン研削を始めとした円筒研削加工や、内面研削・
    平面研削も行います。
 フレーム溶射による、短納期での寸法・形状・機能の復元加工開始
    しました。

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