１月下旬に、東京の日本硬質クロム工業会事務局から「日本硬質クロム工業会誌
Vol.22.No.3 2008年1月23日号」が届けられました。
（巻頭言は石川金属工業さんがご担当。秋季研修会レポートは「トヨタ自動車
九州」見学会についてでした）
目次にしたがって開いてみると、１１ページから１６ページにかけての『研究、
開発欄』に、奥野製薬工業が開発した高速高効率硬質クロムめっき用添加剤の
説明文献が掲載されています。
（「高性能硬質クロムめっき用添加剤トップハードクロムＨＥ」とのタイトル）
この新開発の「ＨＥ」については、その文献をクロム工業会誌に掲載して貰う
べく、昨年１２月に開かれた工業会情報委員会の席上で申し述べた張本人である
手前、文面や誌面構成・フィニッシュワークの出来不出来など、かなり気になっ
ておりましたが、この出来栄えならＯＫかと。
今まで、米国製・英国製・ドイツ製しか存在していなかった高速高効率浴を大阪
の奥野製薬工業が開発した、従前の外国製品に較べ、薬価ダウン・ランニング
コストダウン・電流効率やスローイングパワー・被膜硬度等の性能はアップした
ものである、との内容です。
当社で採取されたデータが文献中で使用されており、嬉しいかぎりです。
（開発した研究員の方々、最初のお名前の方は存じ上げませんが、後ろのお二方
は、２０数年前の奥野製薬在籍時にお世話になった上司と先輩です）
２４年前の同期入社以来懇意にしている香港奥野有限公司のＳ君と一緒に、
一昨年４月、インドのムンバイを訪問し工業薬品メーカーや硬質クロムめっき
施工業者を見学致しましたが、その際Ｓ君と再々話をしたメードインジャパン
の高速高効率浴開発が実を結んだわけです。
Ｓ君が大阪本社の表面技術研究部を動かして、この文献の表題にある「トップ
ハードクロムＨＥ」の元となった試作品を作成させ、当社にて実機テストを半年
ほど繰り返し行ないました。
当社が保持している９つの硬質クロムめっき槽のうち第３号と第７号の２つの
槽で、昨年秋よりこの「トップハードクロムＨＥ」を、営業ベースで使用して
います。
来週には３番目の使用となる第５号槽への添加、さらに、３月に立ち上がる予定
の第１０号槽へも添加する予定としております。
お客様の指定した被膜厚までの到達時間が大幅に短縮し、薬剤添加のみで
設備増設と同等の意味を持ちますし、低電流密度部分への付きまわり改善
と補助陽極の簡略化が図れ、その上普通浴（サージェント浴）で生成した
被膜より２０㌫近く硬度が上昇します。
もちろん、「従前の輸入薬品に較べ安価になった」とは言っても、それなりに
高価な薬品であることに違いはありませんが。
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所在地:福岡県久留米市津福本町1978-1 へお願い致します。
● シリンダーロッド・シャフト・ピストン・フロントフォークインナーチューブ
・ロール等円筒形状機械部品のクロムめっき再生が得意です。
● 窒化クロム・窒化チタンアルミ・酸化クロム・窒化チタンクロム・
窒化チタン他、各種高硬質被膜をアークイオンプレーティングで
生成します。
● 無電解ニッケル-リンめっきの軽金属上への析出、他被膜との積層処理
可能です。被膜の付加価値向上にお役立て下さい。
● ローター・ファン・クランクシャフト等のバランシング（回転体釣合せ）
● ラジアルクラウン研削を始めとした円筒研削加工や、内面研削・
平面研削も行います。
● フレーム溶射による、短納期での寸法・形状・機能の復元加工開始
しました。
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