国道122号沿いの音楽喫茶 『ドルフィン』

さぁ、音楽を聴け!
コーヒーは自分で沸かして用意して…
そんな仮想の音楽喫茶

まぁ、記念ですから…

2010年08月28日 | マスターの独り言(アルバムのこと)
何度聴いてもその感動が失われないのが、
芸術であり、一段高いところにある作品だと僕は思う。
ことあるごとに取り出しては聴くのだが、
一度聴くと新しい発見があり、
その発見をもう一度確かめたいと聴けばさらに別の発見がある。
迷宮に迷い込んでしまったかのような思いだが、それが不思議とイヤにならない。

マイルス・デイヴィスの『ビッチェズ・ブリュー』生まれたのが1969年。
早40年という月日が流れた。
今年は一年はずれてしまっているが、
記念しての『ビッチェズ・ブリュー・40周年アニバーサーリーボックス』が発売される。
ここ毎年夏頃にマイルスボックス品の発売がされるのだが、
今年は『ビッチェズ・ブリュー』で来たわけだ。

『ビッチェズ・ブリュー』については前にも一度取り上げているが、
僕はブルーレイディスクでも購入した。
正直20世紀の大傑作の一つだと思う。
「じゃあ、何が?」と聞かれると説明は難しいのだが、
言葉で語るよりもまずは音楽にしっかりと耳を傾けてみて欲しい。
「ファラオズ・ダンス」でも、「スパニッシュ・キー」でも
「マイルス・ランズ・ザ・ヴードゥー・ダウン」でもとにかくどれでも良い。
しっかりと時間をかけて何度も何度も聴いてみてほしい。

一聴しただけでは音の洪水で、何がどうなのか仕組みは分からない。
だが、何度も聴くことによって激しいまでのエッセンスが
漏れだしていることに気づくだろう。
心地よくなるほどに低い位置を流れるベースとドラムの波に、
めちゃくちゃなように思えて、実は一つ一つがしっかりと考え出されている個々の演奏を
そして何よりもマイルスのトランペットの全てを見とおし、
まとめ上げようとする帝王感を。

「アニバーサーリーボックス」迷いました。
でも決めました。何せ世紀の傑作の記念ですから…