ぶら・のび

自分のために何か楽しいことやってますか?

それでも俺は生きている1

2017年03月19日 | Weblog
俺の名前は大崎貢 中学2年
兄弟は三つ上の兄 義男
あとは「おとん」と「おかん」の4人暮らし
隣には母方の「お爺ちゃん」と「お婆ちゃん」が住んでいて何かと便利だ
というのも俺の家は小さな八百屋を営んでいて時々店の留守番をしてもらえるからだ

しかし近くには大きなショッピングセンターがあるので
近所の常連さんが利用するだけで毎日を暇で持て余している状況だ
だからいつもうちの店先が常連のおばちゃん達の溜まり場となり
いつも集まってはペチャクチャと井戸端会議

今日も案の定集まっている

「あら貢君 おかえり」
いつも俺が学校から帰ってくるとおばちゃん達が待ち構えたかのように出迎えてくれる
「ただいま」
「貢君、学校は楽しいかい?」と
毎日決まった言葉をかけてくる
「ま〜ま〜かな」

「貢君は勉強がよくできるらしいね?」
何も知らずにようく言うぜ!
おまけにお政治のつもりなのかそれも疑問形

でも本当はおかんに聞いているいるはず!
「うちの貢は出来が悪いからいつ落第してもおかしくない息子なんですよ」と

そもそも親が身内である息子を嘘でもいいからかばう訳でもないから
逆に近所のおばさん達が気を使って良く言ってくれているだけ

でもさすが俺のおかんの言う通り
真面目な礼儀正しい生徒は決して言えません
その辺りの事はおかんもよく息子のことを把握しているなと感心

というのも月に一度は必ず学校から呼び出しがあるからです
その度におかんは「今度は何をやらかしたんだ? もういい加減にしてや」と
ほとほと愛想つかした投げやりな言い方で俺にいう
親も親なら子も子である そんな感じだろう

つづく