としぼ~の湯巡りブログ!

温泉巡り100箇所達成を記念してブログ設立!長野県北信地方を中心とした温泉巡りのレポートを、気ままに綴っていきます!

毒沢鉱泉 旅館 宮乃湯

2021-03-20 00:00:00 | 長野県(南信)の温泉
 「すわっこランド」訪問後、毒沢鉱泉へと向かいました。毒沢鉱泉は以前は3軒の温泉施設がありましたが、唯一入湯済みだった沢乃湯が廃業してしまい、現在は神乃湯と宮乃湯の2軒だけ。どちらかに入れればと思いまず宮乃湯に寄ったところ、宿の主人の携帯番号が書いてあり呼び出しするようになっていて心配になりましたが、中に入ると女将さんがいて無事入浴OKをもらえました。

 料金1,100円(高い!)を支払い、すぐ浴室に案内されるかと思ったら、そこから毒沢鉱泉の説明開始。武田信玄の隠し湯と言われていること、源泉は飲泉許可をもらっていて、昔は薬として売られていたことなどなど。長くなりそうなので沢乃湯に一度訪れていることを話すと、今度は沢乃湯が廃業した理由を話してくれました。跡継ぎがいなくて廃業となったそうです。

 女将さんの説明は3分くらいで終わり、いよいよ浴室に案内してくれることになりました。この宿にある2つの浴室はタイプが異なっていて、一つは和風浴槽が一つだけある浴室、もう一つは大小のポリバスが二つある浴室となっています。それを男女入替制で使用しているようです。
 この日はまず手前側の和風浴槽が一つだけある浴室に案内されました。するとお湯が毒沢鉱泉の特徴である茶褐色ではなく透明でした。女将さんによると、源泉3割、水7割で調整していて、源泉を足してすぐは透明なのだそう。そんなに薄めていることに衝撃を受けたましたが、包み隠さずさらっと話してしまう面白い女将さんです。
 女将さんが浴室の準備をしていると、今度は隣の浴室で入浴していたご主人が上がってきて、こちらに入ったらどうだという話になりました。もう一つの浴室の湯はオレンジ色に色付いているとのこと。透明な湯も酸化前で新鮮ということだから気になりましたが、せっかく気を使ってもらったのでもう片方の浴室で入浴することとなりました。


 浴室には八角形の少し大きめのポリバスと小さめの長方形のポリバスがあり、八角形のポリバスが加温浴槽で茶褐色の濁り湯に、長方形のポリバスが非加温浴槽で褐色の濁り湯となっていました。八角形ポリバスの茶褐色はオレンジ色に近く、確かに珍しい色です。こちらの方が毒沢鉱泉に来た感はあるでしょう。

 

 そしてそれ以上に毒沢鉱泉らしいものと言えば、浴室内にある飲泉場所です。この浴室内には2箇所もありました。入浴前に早速飲んでみると、レモン水のような酸味の後に苦味・渋味が襲ってきます。美味しいという人もいるけど、後味からして美味しいものではないですね。それでも入浴中に何度も飲んでしまうほど癖になる味です。泉質は酸性・含鉄(Ⅱ)-アルミニウム-硫酸塩冷鉱泉で非常に珍しく、長野県ではここだけだし、全国的にみても数軒くらい。源泉自体は無色透明なので、浴槽の茶褐色は鉄分が酸化した色でしょう。


 飲泉を楽しんだ後、まずは八角形の浴槽に入湯。湯温は41℃くらいで私には丁度良かったです。茶褐色の濁り具合は、浴槽の底が見えないくらいのレベルで、透明度が5cmくらいしかなかった沢乃湯に比べればかなり薄め。そして味も酸味が感じられずほんのわずか苦・渋味を残すのみ。そして塩素臭も感じられました。源泉3割で加温循環していればこんなものでしょう。加温のみの源泉かけ流しだった沢乃湯に比べれば、やはりレベルダウンした湯になっています。

 
  続いて長方形の浴槽に入湯、と行きたかったのですが、温度が完全に水風呂で、水風呂が苦手な私はすぐに入れませんでした。まずは足だけ浸かって八角形浴槽で温まり、次に腰まで浸かって、という具合に徐々に慣らしていき、5回目くらいでようやく肩まで浸かることができました。
 こちらのお湯、というか水については、オレンジ色ではない褐色の濁りで、色は八角形浴槽と異なっています。ただ味についてはほとんど同じ(微苦・渋味)なので加水の量は同じでしょう。色の違いは加温の有無によるものではないでしょうか。頑張って浸かってみましたが、こちらの方が湯質が良いということでもなかったです。
 
 それでも、普段はやらない温冷の交互浴ができたし、冷たい源泉をちびちび飲みながら湯に浸かれるのも毒沢鉱泉ならではなので、それなりに楽しむことができました。そしてずっと独泉状態でもあったから、1,100円でもまあいいかと思えました(高くても800円くらいが妥当と思いますが)。とにかく沢乃湯のように廃業しないで、貴重な毒沢鉱泉を守ってもらいたいですね。

 帰りに神乃湯の様子を見ようと宿まで行こうとしたら、「本日休館」となっていて、結果的に宮乃湯で入湯しておいて良かったです。この後、せっかくなので近くの諏訪大社下社春宮で初詣して帰途に就きました。

人気ブログランキングへ にほんブログ村 旅行ブログ 温泉・温泉街へ


最新の画像もっと見る

コメントを投稿