としぼ~の湯巡りブログ!

温泉巡り100箇所達成を記念してブログ設立!長野県北信地方を中心とした温泉巡りのレポートを、気ままに綴っていきます!

松代温泉 寿楽苑

2014-10-26 00:30:00 | 長野県(北信)の温泉
(2014.10.11再訪)
 松代温泉 寿楽苑には3年ぶりの訪問。なぜここに来たかというと、平成26年7月に鉱泉分析法指針が改定され、そのことにより長野県唯一?の含よう素泉になったから。かなり鄙びた温泉施設なので、いまだ健在なのか確かめにきたのです。
 
 寿楽苑に到着すると、前回と同様、玄関の扉が開け放されており、中に入るとチャイムが鳴り宿の方が受付に出てきます。受付には料金400円と書いてあるので支払おうとすると、300円ですと言われ、さらに女湯に入ってくださいと案内されました聞き直すといろいろ説明してくれたのですが、結局よく分からないまま女湯へ。100円安いし普段は入れない女湯に入れるのだからラッキーと思うことにしました
  浴室に入ると、白湯浴槽に湯が張られておらず空になっていました。100円安い理由はおそらくこれなのでしょう。私にしてみれば白湯浴槽にはあまり用がないので、全く問題なしです。


 白湯浴槽の脇を通過し、奥の簡易な浴室に入ると、茶褐色の濁り湯を満たした温泉浴槽があります。浴槽の隅には膜(炭酸カルシウム?)が張っていたことから、おそらくこの日の一番湯狙っていたわけではないですがやっぱり嬉しいですね
 湯に浸かると湯温はぬるめ。源泉が39℃で加温なしだから体温より少し熱いくらいです。ずっと浸かっていられる湯温(実際1時間近く浸かっていました)で私は好きなのですが、強塩泉なので湯当たりしないように気を付けなくてはいけません。


 味見すると強烈に塩・苦味がし、さらに鉄・炭酸味がします。遊離二酸化炭素が500~600mg/kg含まれる温泉なので、香りも鉄、微硫黄臭に湯口で炭酸臭が混ざります。泡付きについては濁り湯なので確認しづらいのですが、産毛でなく肌に直接泡が付いているように見え、泡付きに伴うツルスベ感も僅かに感じられます。昔の分析表では含二酸化炭素泉になっているから、もっと二酸化炭素が多かったのかもしれません。

 
 そのほか興味深かったのは、浴槽の底に茶褐色の薄い薄片が大量に沈んでいることです。これだけ析出物があるというのはすごい温泉であると共に、管理がものすごく大変であろうことが伺えます。引湯パイプは1年に1回取り替えているようです
 
 そんなすばらしいお湯を使っている寿楽苑ですが、施設の痛みがあまりにも激しいのが残念です後から入ってきた客は、浴室を見て入るのを躊躇していたほど。写真ではもっと綺麗だったのにと言っていましたが、かなり昔の写真でしょう。その人は5分ほど浸かっただけで、体を洗って出ていきました。よっぽど温泉好きで、お湯が良ければよいという人でなければ引いてしまうのはいたしかたないでしょう。
 
 また心配なのが、源泉の湧出量が減っているとの情報です。このことが原因で、現在は女湯しか使用していないようです。3年前は普通に男湯が使われていたので、この3年の間に変化があったと思われますが、一時的な変化であってほしいですね
 
 さて、今年7月の鉱泉分析法指針の改定により、これまでの11の泉質のうち含銅泉と含アルミニウム泉が削除され、新たに含よう素泉が加わりました。従来の9つの泉質は長野県内に存在するので、含よう素泉が長野県内に存在するのか気になるところです。そこで自分が持っているデータの範囲で調べてみたところ、寿楽苑で使用している源泉(松代1号泉、松代旧1号泉)のみが含よう素泉の基準(10mg/kg)を満たしていることが分かりました(それぞれ10.4mg/kg、10.1mg/kg。同じ松代温泉でも松代荘、松代温泉公民館は別源泉(新3号泉)で基準を満たしていない(6.1mg/kg)。加賀井温泉 一陽館も同様(4.7mg/kg))。このことから、長野県の温泉としては非常に貴重な源泉&施設なのです長野県唯一?の含よう素泉として、是非その地位を守ってもらいたいところなんですが、いろいろ問題がありすぎて今後が心配ですひょっとしたら今回の入湯が最後になってしまうかもしれません…。

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(2011.6.12)
 松代の温泉で外来入浴というと、松代荘とマニアックながら人気がある一陽館がまず思い浮かびますが、一陽館の近くにある寿楽苑でも外来入浴ができます寿楽苑は本来旅館ですが、かなり外観が鄙びており、本業の方がどうなっているか気になるところです

 旅館の玄関は開け放されていて、中に入るとチャイムが鳴るようになっています。そうすると受付に宿の方が出てくるので、料金350円を払います
 脱衣所から古ぼけた扉を開けて浴室に入ると、まずは白湯の浴槽とシャワーがないカランが並んでいます。この浴室の鄙び具合もかなりのものこういう系統の浴室はもう慣れたましたが、普通の人なら引くかもしれませんね

 浴室の奥にもう一つ扉があって、そこを出ると茶褐色の濁り湯が満たされている浴槽があります。一応内湯という形態ですが、壁はコンクリートブロック積み、屋根は透明なタキロン張りと簡素な造りこの上ありません。壁にはアリの大群が侵入して列を作っていましたタキロンを通して自然光が入ってくるため、露天風呂のような風情があるのはいいのですが、ちょっとワイルド過ぎますかね


 お湯は茶褐色の濁り湯で、大量にかけ流されてます(もちろん加水、加温、殺菌剤添加なし)強い塩味、苦・鉄味、微炭酸味&鉄臭があるところは松代荘、一陽館と同じですね浴槽の縁には析出物がせり出し、腰掛けても壊れないほどの厚さになっていて、お湯の濃さを物語っていますまた熱さはやや温めで長湯ができるのもいいところ脱衣所の張り紙には1時間くらいゆっくり浸かってくださいと記載されていました

 泉質の面では松代荘、一陽館に全く引けをとっていないのですが、両施設が入浴客でごった返しているのに対し、寿楽苑は空いています穴場なのもいいですが、もう少し普通の人でも気軽に入れるようにした方がいいかも知れませんね

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