メリーゴーランド

先日、家族で豊島園へ行った。
近くにあるのにもかかわらず約20年ぶりになる。
3人の子供もまだ大きくはないので、あまり激しいものには乗れなかったが、その中でメリーゴーランドに乗ったときが感慨深かった。
いい年をしてメリーゴーランドと思うかもしれないが、それは、このメリーゴーランド100年前にフランスで作られた世界最古と言われる（説明でも言われると少し濁していたが）ものだと聞いたからだ。実際注意深く見てみるとなるほど格調高いものが感じられた。また100年前にあの映画「天井桟敷の人々」に登場してくるような人々がこのメリーゴーランドを作っている姿が目に浮んできた。

代々伝わるもの

例えばある家に先祖代々何百年来伝わるものがあったとする。
しかもそれは高価なものであると伝えられてきた。
しかし、いざ鑑定してみたら贋ものであることがわかった。
こうなればいくら代々伝わるからといっても贋ものは贋ものである。
身近なところで当てはめれば宗教は代々伝えられている。
特に日本では必ずといっていい程仏教の宗派に代々所属している。
しかし、その宗教は葬式の時にはクローズアップされるものの自分の生活には関係することは無いし、その教え自体を知る人も知ろうとする人もいないのが一般的だ。
釈尊が修行をするきっかけになったのは人が悩んだり苦しんだりする姿を見てなぜ人は苦しむのだろう、それを解決する方法は無いのだろうかということだった。
そして釈尊はその解決方法を仏教として残した。
ここで言えることは釈尊には、人に伝えるべき教えがあった。であるならば、その教えの内容と葬式でしか登場しない仏教のありかたが一致しているのかを一度確認する必要があるのではないか。