寅の子文庫の、とらのこ日記

本が読みたいけど本が読めない備忘録

配達して思う~三島市19:45

2006年08月31日 05時55分34秒 | 買い取りと配達の現場から
測量のバイトから戻り、大急ぎで着替えをして夜の街へ自転車で配達に出る。

オンライン古書店の注文は全国津々浦々からだが、
たまにご近所から注文を受ければ、それはそれで嬉しい。
約束の時間を過ぎて一生懸命ペダルを漕ぐ。
15分の遅刻、汗びっしょりで玄関に立てば、
『家内の注文ですが耳が聞こえないので』と、代わりにご主人が応対に出た。
その後ろには奥さんが立ち、ご主人は話の内容を振り返り手話で通訳をする。
心配そうな表情がみるみる笑顔になった!

冊子小包郵便にして配達のプロにお願いもできたが、
今夜は直接お届けして良かったと思う。
買取の現場で、配達の現場でさまざまな人生に遭う。
届けた本がお役に立てば、もうそれだけで嬉しい。


基本形を言えば私はOKで、あなたもOK。
たとえ嫌なことがあっても次の朝には日の出を見れば元気が出る。
人ごみは御免被りたいが人は好き。
一期一会の気持ちをいつも胸に。

三島市のTさんありがとうございました。

古書買い取りして思う(3)~御殿場市15:00

2006年08月25日 07時07分15秒 | 買い取りと配達の現場から
昼間、時間が空いたので古書の買い取り依頼に応じた。
軽トラックで走ること、御殿場市まで約1時間。南面に広い芝生の庭を配した大きな構えのお宅に着く。伺えばお父様もお母様もお亡くなりになられ、ご本人も都合あって遠く家を空けるので、遺品の整理を兼ねて蔵書を処分したいとのお話。~茶道・いけばな・郷土史など重厚な本ばかり約300冊を買い取らせて頂く。

長年住み慣れた家を空家にする現実と人生の厳しさ、それでも黙々と新たなる人生を歩いて行かねばならない。人は皆、此の身ひとつで生まれ、此の身ひとつで死んでいく~誰しも蔵の財をあの世まで持っては行くことは出来ぬ。当たり前のことだが故人の遺品はご遺族が整理をしなくてはならない。ひとつひとつ、思い出の品に思い煩いつつも片付けることで故人への哀悼も、思い出という引き出しの中に静かに折りたたまれていく。恐らく店主と同世代のご依頼主・・・一期一会の思いでお宅を辞したが、後にキラキラと胸に沁みるような買い取りだった。もう二度と会うこともないかも知れない、でもまたいつか、きっといつかご縁あることを念じて止まない。
Aさんいつまでもお元気で。




16:30、帰宅して我も現実の厳しさを知る~さてどうしようか、もう置き場所がない。

器からあふれ出て~バケツラジオで聞いた甲子園

2006年08月22日 06時53分24秒 | 器からあふれ出て
こどもの頃、甲子園に夢中だった。
大人になってその熱は冷めた。
今は甲子園よりも地方大会の予選が好きだ。

甲子園に白熱のドラマがあれば
予選の1回戦を戦う子等にも背負うものがある。
勝利を祈る家族やガールフレンドがいて
練習の帰りに立ち寄る焼きそば屋のおばちゃんおじちゃんの笑顔。
甲子園も予選の1回戦も選手たちのバックグラウンドはみな同じ。

地元のこどもたちが地元の学校に通い
地元のこどもたちばかりの野球部が
夢の切符を手にする日をいつも夢見ている。


蝉の声に負けないようにとバケツの中から大音量で聞いた甲子園。



ラジオから流れているはずの甲子園の歓声
私にはひまわりの中から聞こえる
~花の詩画集【鈴の鳴る道】偕成社1986年/星野富弘

器からあふれ出て。

2006年08月18日 06時35分18秒 | 器からあふれ出て

8月に入ってから注文が途切れず毎日続いている。
岩波写真文庫も復刻ワイド版新風土記の49冊セットが売れた。
画面の向こうで見ていてくださるお一人お一人に心からありがとう。


その一方で、新着本UPが進まない状況が続く。
買い取りが増して、本の山は既に玄関まで埋めている。
正直、何所から手をつけてよいか、収拾がつかない。

今、次のステップへ産みの苦しみ・・・
本も思いも疾うに器からあふれ出ている。

盆休み、熱い甲子園と蝉の声を聞きながら
黙々と滝の汗をかいて庭を片付けている。

終戦の日の午後~盆中墓参り

2006年08月15日 23時01分16秒 | 15年戦争
終戦の日の朝、広島の神鳥書店から本が届いた。
『一億人の昭和史/毎日新聞社刊』で戦争の本が15冊。
凄惨な写真が随所に掲載してある。
しかし目を背けてはならぬ。

皇軍は生きて虜囚の辱めを受けず、死を選ばされた。
玉砕とは、わざと身をさらけ出して敵の銃座の的となる。
万歳を叫びながら徒歩で突進して果てるのだ。

終戦の日の午後、八十になる母の供をして
年若く戦死した叔父たちの墓参りをした。

命令で万歳を言いながら走ったのかもしれない。
しかし倒れながら最後には、お母さん!と叫んだのだ。


【昭和万葉集巻四、大陸の戦火/講談社/昭和54年8月28日初版】から三首紹介。

討たれたる兵の臨終にたらちねの母を呼ぶありあはれ人の子 /佐藤徹

銃剣を抜きしかば胃袋よりふき出づる黄の粟粒を見たり /香川進

軽々と吾を抱きし看護婦の胸の温みを感じつつをり /勝山慎一



伊東の花火に行く~日常を離れて。

2006年08月14日 06時59分30秒 | 生活手帳

母の兄弟会の運転手をピンチヒッターで引き受け、伊東の保養所へ。


部屋からの眺めは何時間見ても飽きない。
25,000分の1の地形図と方位磁石、双眼鏡で日が暮れるまで遊べる。
ニコンの8倍を覗くと花火目当てか、飛鳥Ⅱが港の沖に停泊していた。



コンパクトデジカメではちょっとキツイなあ。
でも施設のベランダからは圧巻、十五夜に1万3千発で伊豆随一。

折りしも帰省中の母さんからうれしいメールが届いた。
今、宇佐美の浜で見ているよー。
とらのこもきっと楽しいに違いない。
夫婦も付かず離れずくらいがちょうど良い。


たとえ1日でも日常を離れれば良い刺激になった。
明日は終戦記念日、母さんと付属品が帰ってきますよ。

忍者ツールズ~アクセス解析の使用感想。

2006年08月10日 06時46分48秒 | オンライン古書店
アクセス解析を導入して2ヶ月が過ぎた。
以下の記事は、津村さんの技術系サラリーマンの交差点へのコメントと重複してしまうが、導入後の感想を今一度書いて、少しでも誰かのお役になればと思う。

私が運営しているサイト、古本寅の子文庫では、本年6月6日より忍者ツールズの、無料版アクセス解析を導入している。それまでは昨年11月からレンタルサーバーのEストアーが有料オプション(2100円/月)で提供する[アクセスレポート]を本年6月まで利用した。今回、乗り換えに至る[アクセスレポート]との主な相違は次の2点で、これは忍者ツールズのサイト内でサンプルを体験することができ、導入の決め手となった。

(1)リアルタイムで生ログの閲覧、検索語(ワード、フレーズ)を拾える。
*使用中の感想~これにより、何時でも検索語が単一語(ワード)、AND検索(フレーズ)として拾えるので、探している商品(古書籍)の傾向や売り切れ中の商品棚へ追加補充の優先順位など、殆ど雑多な仕事の多い中でピンポイントに作業効率が上がった。([アクセスレポート]には生ログがなく、翌日にならないと前日分が閲覧できなかった)。

(2)サイト内全ての頁を重複しないカウントと重複するカウントで、一度に棒グラフで確認できる。
*使用中の感想~これはページ毎に重複しない訪問人数と、訪問延べ人数をチェックできるので、一目でどのページ(ジャンル)に人気があり、逆に誰も見ないページの手直しやジャンルの絞込み、サイト全体の修正箇所を的確に掌握できるようになった。

今回、アクセス解析(=忍者ツールズ)を導入するにあたり一番心配だったのは、以前の投稿、アクセス解析~忍者ツールズを導入(6/9)の記事でも書いたが、見られている側の心理で、『見張られている』という居心地の悪さが祟り、2度目以降の訪問を敬遠されはしないだろうか、という一点だった。それはネットでお店を開いている以上、致命傷にならなければと気を揉んだが、導入後も以前と同じようなペースで注文が入るので、取り越し苦労であったかと思う。いたずらに警戒して導入をためらうよりは、キチンとした解析結果を足場にして、より良い店作りに精を出したほうがより賢明ではないだろうか。勿論、有料にすれば手裏剣のアイコンは消えるので訪問者に神経を使うこともなく、気になる人はそちらを選べばよい。なお、訪問者は必ずしもトップページからとは限らない、正確なデータを取るには面倒でもサイト全体(全ての頁)に解析を設置しなければならない。

この1ヶ月間(7月10日~8月9日迄)の訪問者数を例にとれば(サイト内全45ページにおいて)、
*重複しない訪問者数2656人(重複6147人)に対し、1度きりの訪問者数は2095人で全体の78,8%であった。2656人から2095人を引いた561人(26,7%)が2回以上のリピーターで、多少大雑把に振り分けたが訪問頻度は次のとおり。

・10回未満の訪問者数=226人(10,7%)
・10~49回=164人(7,8%)
・50~99回=86人(4,1%)
・100~299回=76人(3,6%)
・300~699回=9人(0,4%)

この辺の数字は、解析を始めてまだ2ヶ月なので正直、何とも言いようがないが、当面はリピーター数の推移を静観しながら、解析の結果を踏まえた上で地道なサイト作りに徹するしかなさそうだ。

また、後になって気が付いたのだが、ディスプレイの[複合統計]という機能(1024X768X32bitなど)は、訪問者の見ているモニタの大きさ(解像度)とカラーモード(32、16bitなど)が分かるので、自分の作ったサイトを画面の向こうではどう見ているか?果たして見やすいサイトに仕上がっているか、そうでないのかを伺い知ることができ、今後にサイトの刷新または抜本的に改造する上で、大いに役立つと思う。ちなみに同じ1ヶ月間では、第1位は1024X768ピクセルX32bitで1129人(48,8%)、2位が1024X768ピクセルX16bitの554人(26,4%)で、合わせて1,683人(80,0%)が1024X768ピクセルの画面で訪問していることが判った。私のサイトは、どのページも横幅が820ピクセル以上に作ってあるので、それはページの右側一部が常に隠れているという解釈になる。マウスで右にスクロールしなければ商品単価とショッピングカートは永久に見られることはない。この失敗は全ての訪問者はサイト運営管理者(=私)と同じ環境では見ていないということを今更のように教えてくれた。

注意深く見ていけば解析の結果から得られるお店作りの材料は幾らでも発見できる。これで無料となれば、もう使わない手はない。導入後2ヶ月経って、いま普通に毎日使う機能は、(1)検索フレーズ、(2)ページ毎アクセス一覧、(3)時間毎アクセス推移ぐらいに絞られつつあるが、これは目的と手段の関係で他の機能もいつ何時、如何様にも使えるから心強い。使用感想としては大体そんなところだがあえて、一言付け加えるとすれば、それは使う側のモラルの問題で、解析を使って訪問者を特定しようなんて興信所の真似事こそ時間の無駄で、また暇でもないだろうからくれぐれもやらぬようにー。

総じてアクセス解析の導入(忍者ツールズに拘らず)は、津村さんがコメントに返してくれた言葉を借りれば、(1)ビジネスサイトである以上、より顧客ニーズに合ったサイト作りの為にアクセス解析は必須であり、(2)閲覧者は、オンラインショップのオーナーに閲覧履歴がわかったところで気にはならないもの、ということか。 思い置きは腹の病で、先ずは勇気を出してアクセス解析を堂々と設置してみることだ。それから先のことは先でまた考えればよい。

夏風邪抜けて、かつおの塩辛を食べる。

2006年08月08日 05時55分57秒 | 生活手帳
2週間もズルズルと引きずっていた夏風邪がようやく今朝、抜けた。
我が家の台所は父ちゃんが古本屋なんぞを始めてから火の車(母ちゃんゴメン)
風邪が抜けた祝い?に大好物のカツオの塩辛を自分で買う。
触手を伸ばして各地の塩辛をアレコレ試したけれど、一番旨いのがコレ。


西伊豆、田子の田子丸で製造販売しています。
昔から変わらないガラスの3合ビンで560g入り。


テーブルの向こう~赤と白のクロアチアのユニフォームみたいのは母ちゃん!

ムシキング現る~その結末。

2006年08月06日 05時10分17秒 | ちいさな生き物たち
お父さんがかえってきたらいっしょに逃がすぅ。
うん、そうしようか。

お夕飯たべてから逃がすぅ。
うん、わかったよ。

おふろでるまでウチにいれてていーい?
うん、それでいいよ。

バアバにおやすみいったら逃がすぅ。
やさしいんだね、ありがとう。


寝る前、庭のイチジクの根元に蓋を開けた状態で飼育箱を置く。
朝見ると、飼育箱の底で腐葉土の中に潜り込んでいた。
園に出掛ける前、手に持ってイチジクの幹に這わせる。
夕方戻ると、まだイチジクの葉の裏でジっと隠れていた。
そんなこんなで堂堂巡り~結局、愛鷹山の麓まで夜のドライブ。
雑木林に適当なクヌギを見つけて根元へ逃がした。


去年はどんなに言ってもきかなかったから、お話が聞けるようになったのかなと思う。飼うんだったらとことん飼う。親も手を貸し一緒に餌をやり、腐葉土の掃除をして、キリを吹き、卵を産ませて命を終えるまで見届けて遣る。そこまで世話をしてみてやっと、飼育箱に入れておくよりも自然に帰したほうが良いのかなと気づくのだろう~親は子供の成長の歩幅を守り、子供から教わることは以外と多い。


さあムシキング、カナブンたちの居るグルムの森へおかえり~

ムシキング現る!

2006年08月03日 06時40分15秒 | ちいさな生き物たち
ラジオを聞きながらお夕飯を食べている傍ら、
とらの子がお誕生日会で貰ったアンパンマンのお皿でふざけている。
風邪が抜けないお父さんはまだ頭がチクンチクン痛い。

すると耳元でとらの子がとつぜん大声をあげる。
そんなちかくで大声だすなってば!
思わずこちらも怒鳴って振り返る、、、
とらの子の指さす窓の網戸にはナント!


我が家に甲虫王者現る。


田舎でもないのにどうしてと考える~で、原因はどうもコレ、
前の晩に食べたスイカを外にうっちゃたから?


今朝、ちいさな指きりげんまんをした。
今夜、また離してあげよう。