アクセス解析を導入して2ヶ月が過ぎた。
以下の記事は、津村さんの
技術系サラリーマンの交差点へのコメントと重複してしまうが、導入後の感想を今一度書いて、少しでも誰かのお役になればと思う。
私が運営しているサイト、
古本寅の子文庫では、本年6月6日より
忍者ツールズの、無料版アクセス解析を導入している。それまでは昨年11月からレンタルサーバーのEストアーが有料オプション(2100円/月)で提供する[アクセスレポート]を本年6月まで利用した。今回、乗り換えに至る[アクセスレポート]との主な相違は次の2点で、これは忍者ツールズのサイト内でサンプルを体験することができ、導入の決め手となった。
(1)リアルタイムで生ログの閲覧、検索語(ワード、フレーズ)を拾える。
*使用中の感想~これにより、何時でも検索語が単一語(ワード)、AND検索(フレーズ)として拾えるので、探している商品(古書籍)の傾向や売り切れ中の商品棚へ追加補充の優先順位など、殆ど雑多な仕事の多い中でピンポイントに作業効率が上がった。([アクセスレポート]には生ログがなく、翌日にならないと前日分が閲覧できなかった)。
(2)サイト内全ての頁を重複しないカウントと重複するカウントで、一度に棒グラフで確認できる。
*使用中の感想~これはページ毎に重複しない訪問人数と、訪問延べ人数をチェックできるので、一目でどのページ(ジャンル)に人気があり、逆に誰も見ないページの手直しやジャンルの絞込み、サイト全体の修正箇所を的確に掌握できるようになった。
今回、アクセス解析(=忍者ツールズ)を導入するにあたり一番心配だったのは、以前の投稿、
アクセス解析~忍者ツールズを導入(6/9)の記事でも書いたが、見られている側の心理で、『見張られている』という居心地の悪さが祟り、2度目以降の訪問を敬遠されはしないだろうか、という一点だった。それはネットでお店を開いている以上、致命傷にならなければと気を揉んだが、導入後も以前と同じようなペースで注文が入るので、取り越し苦労であったかと思う。いたずらに警戒して導入をためらうよりは、キチンとした解析結果を足場にして、より良い店作りに精を出したほうがより賢明ではないだろうか。勿論、有料にすれば手裏剣のアイコンは消えるので訪問者に神経を使うこともなく、気になる人はそちらを選べばよい。なお、訪問者は必ずしもトップページからとは限らない、正確なデータを取るには面倒でもサイト全体(全ての頁)に解析を設置しなければならない。
この1ヶ月間(7月10日~8月9日迄)の訪問者数を例にとれば(サイト内全45ページにおいて)、
*重複しない訪問者数2656人(重複6147人)に対し、1度きりの訪問者数は2095人で全体の78,8%であった。2656人から2095人を引いた561人(26,7%)が2回以上のリピーターで、多少大雑把に振り分けたが訪問頻度は次のとおり。
・10回未満の訪問者数=226人(10,7%)
・10~49回=164人(7,8%)
・50~99回=86人(4,1%)
・100~299回=76人(3,6%)
・300~699回=9人(0,4%)
この辺の数字は、解析を始めてまだ2ヶ月なので正直、何とも言いようがないが、当面はリピーター数の推移を静観しながら、解析の結果を踏まえた上で地道なサイト作りに徹するしかなさそうだ。
また、後になって気が付いたのだが、ディスプレイの[複合統計]という機能(1024X768X32bitなど)は、訪問者の見ているモニタの大きさ(解像度)とカラーモード(32、16bitなど)が分かるので、自分の作ったサイトを画面の向こうではどう見ているか?果たして見やすいサイトに仕上がっているか、そうでないのかを伺い知ることができ、今後にサイトの刷新または抜本的に改造する上で、大いに役立つと思う。ちなみに同じ1ヶ月間では、第1位は1024X768ピクセルX32bitで1129人(48,8%)、2位が1024X768ピクセルX16bitの554人(26,4%)で、合わせて1,683人(80,0%)が1024X768ピクセルの画面で訪問していることが判った。私のサイトは、どのページも横幅が820ピクセル以上に作ってあるので、それはページの右側一部が常に隠れているという解釈になる。マウスで右にスクロールしなければ商品単価とショッピングカートは永久に見られることはない。この失敗は全ての訪問者はサイト運営管理者(=私)と同じ環境では見ていないということを今更のように教えてくれた。
注意深く見ていけば解析の結果から得られるお店作りの材料は幾らでも発見できる。これで無料となれば、もう使わない手はない。導入後2ヶ月経って、いま普通に毎日使う機能は、(1)検索フレーズ、(2)ページ毎アクセス一覧、(3)時間毎アクセス推移ぐらいに絞られつつあるが、これは目的と手段の関係で他の機能もいつ何時、如何様にも使えるから心強い。使用感想としては大体そんなところだがあえて、一言付け加えるとすれば、それは使う側のモラルの問題で、解析を使って訪問者を特定しようなんて興信所の真似事こそ時間の無駄で、また暇でもないだろうからくれぐれもやらぬようにー。
総じてアクセス解析の導入(忍者ツールズに拘らず)は、津村さんがコメントに返してくれた言葉を借りれば、(1)ビジネスサイトである以上、より顧客ニーズに合ったサイト作りの為にアクセス解析は必須であり、(2)閲覧者は、オンラインショップのオーナーに閲覧履歴がわかったところで気にはならないもの、ということか。 思い置きは腹の病で、先ずは勇気を出してアクセス解析を堂々と設置してみることだ。それから先のことは先でまた考えればよい。