寅の子文庫の、とらのこ日記

本が読みたいけど本が読めない備忘録

この胸の苦しみが愛おしいほどに生きて~KOKIAで締めくくる2011年大晦日

2011年12月30日 06時41分53秒 | コキア(KOKIA)
こどもからチャンネルを取り上げて東日本大震災の年末報道特番を見入る。
最初はグズっていたこどもたちもいつの間にか真剣な眼差しに変わっている。
眼前に高さ15メートルの波の壁が、それも左右見渡す限りの大津波が迫ってきたらどうするだろう。
鉄筋コンクリートの三階屋上に逃げても更に波はその頭上を越える。
その刹那に死を意識するだろうか。その恐怖は到底言葉で言い表すことはできない。
被災地が受けた悲痛を余所に遠い場所で安穏と暮らす私は日々、大震災への関心が薄らいでいく。
年が明けたら新年の挨拶を交換して震災と原発事故は意識の外へ更に遠ざかる。
そうならぬよう、あえてこどもからチャンネルを奪いあの忌まわしい惨状を目に焼き付けた。
ささやかな募金をしてそれでお仕舞いにしない。被災地への意識をいつも携えながら
日々暮らしていくことが、必ずこの国の再生にも結びつくと信ずる。

書庫の整理もままならず年を越す羽目になったが、
人生に近道はない。唯、目の前の仕事を一つ一つ真剣に取り組んでいくことの継続でしかない。
この一年も本当に有難うございました。

古本寅の子文庫は昨日で年内発送を終了しました。
年始発送は5日(木)となります。

静かな暖かな新年でありますようお祈り申し上げます。