寅の子文庫の、とらのこ日記

本が読みたいけど本が読めない備忘録

伊東温泉小さな旅。

2007年07月03日 07時33分08秒 | 生活手帳
恒例の伊東温泉一泊、兄弟会も今年に入り三度目を数えた。
何をするでもない、ただお湯に浸かり、料理をつついて、
またお湯に浸かり、市街の夜景を肴にどうでもよいお喋りをして眠る。

夕食後、部屋でじっとしておれないコテツに、虫カゴを持たせて散策に出た。
夜の帳がたちまち後を追いかけてくる。
急傾斜地に拓いたみかん畑の小路をすり抜け、
ケヤキの大木がうっそうと生い茂る鹿島神社の長い石段を
背後にモノの気配を感じながら、二人手を繋いで転がるように駆け下りた。
気がつけばもう伊東線のガード下まで来ている。
このまま100mも歩けば海岸に出てしまう。


国道135号線の旧道に出て右折、次の信号をまた右折して
伊東駅まで戻って来たときには、辺りはすっかり夜になってしまった。

小さな旅の楽しみはその街の匂いを嗅ぐことだ。
通りを歩きながら、家々に灯る明かりに何気なく目を遣る。
テレビの野球中継が点いていたり、
台所からトントンと包丁の音が聞こえていたり・・・
他人の街に、共有できる暮らしの営みを見つけて何故か安堵する。
こんな他愛もないことで、明日からまた前向きになろうと元気が涌く。


《サイト内関連記事~伊東温泉》
母の供をして伊東温泉一泊の記事(07/3/15)