アロマテラピー学習ブログ

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参照。

性腺

2008-03-19 15:32:14 | 解剖生理学(内分泌系)
精巣は精子をつくる以外に精巣ホルモン(テストステロン)を分泌し
卵巣は卵子をつくること以外に卵胞ホルモン(エストログン)と黄体ホルモン(プロゲストロン)を分泌する。

1)男性ホルモン(アンドロゲン)
下垂体前葉から分泌される間細胞刺激ホルモン(ICSH)によって分泌される。アンドログンの一部は副腎皮質から分泌される。作用は男性性器の発育、さらに2次性徴(ヒゲ、のどぼとけ、骨格、筋)をつくりだす。

2)女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)
下垂体前葉から分泌される卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体化ホルモン(LH)によって刺激され卵巣の卵胞ホルモン(エストログン)および黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌される。作用は女性性器の発育、さらに2次性徴(乳腺の発育、骨盤、背部、大腰部などの皮下脂肪)をつくりだす。

膵臓

2008-03-19 14:44:28 | 解剖生理学(内分泌系)
膵臓(すいぞう)は腹膜腔の後ろにあり、後腹壁に接しています。膵臓は消化液を分泌する外分泌腺であり、また内分泌腺でもあります。膵臓の大きな役割は膵液の生成・分泌で、膵液がないと円滑な消化は行われません。

 膵臓の外分泌部は、膵臓の中央を走っている膵管に集まり、総胆管と合流し、ファーター乳頭(大十二指腸乳頭)から十二指腸に分泌されます。

 膵臓外分泌部からは、1日に約500~1000mlの膵液が分泌されます。膵液は3大栄養素の消化酵素を含んでおり、弱アルカリ性で胃液にて酸性になった食物を中和し、消化酵素をはたらかせます。

 内分泌部は、ランゲルハンス島(膵島)といい、その数は100万といわれています。β細胞からは欠乏すると糖尿病となるインスリン、α細胞からは血糖を上昇させるはたらきのあるグルカゴンというホルモンが分泌されます


膵臓は 腺細胞とランゲルハンス島という2種類の細胞が入り交じってできている内・外分泌の両方を営む臓器です。

膵臓の主な機能である外分泌としては 腺細胞から蛋白質を分解するトリプシンなどの 消化酵素を含む膵液が 消化管ホルモンと迷走神経の指令を受けて分泌されます。

また 内分泌では ランゲルハンス島のβ-細胞からはインスリンがα-細胞からはグルカゴンというホルモンがそれぞれ分泌され これらは糖代謝を調節しています。
膵臓の体積の95%以上は外分泌部が占める。残りがランゲルハンス島である。

膵臓(すいぞう)(英pancreas)とは、脊椎動物の器官のひとつで、膵液と呼ばれる消化酵素を含む液体を分泌し、それを消化管に送り込む外分泌腺である。

また、魚類以外の膵臓の中には、ランゲルハンス島(らんげるはんすとう)と呼ばれる球状に小さな細胞の集塊が無数に散らばっている。ランゲルハンス島は、1個1個が微小な臓器と考えられ、インスリン、グルカゴンなどのホルモンを血液中に分泌する内分泌腺である。

したがって膵臓全体として見ると、両生類以上の動物の膵臓は、2つの機能を持つといえる。

内分泌機能 - いくつかのホルモンを分泌する内分泌器
外分泌機能 - 膵液を小腸(十二指腸)に分泌する消化器
ランゲルハンス島を、膵臓の内分泌部とも呼び、これに対し、ランゲルハンス島でない部分(膵液を分泌する部分)を外分泌部とも呼ぶ。(ただし、魚類では、ランゲルハンス島は、膵臓とは別の場所に分かれて存在しているので、魚類の膵臓は、内分泌腺としての機能は持たない。)

副腎

2008-03-19 14:38:07 | 解剖生理学(内分泌系)
副腎は、哺乳類などに存在する器官(約7~8g)、半月状の扁平な形で、多種のホルモンを分泌する内分泌器の一つ。左右両側の腎臓の隣に一対あることから、この名があるが、実際には腎臓と直接の接続はない。

大きく2層構造をしており、中胚葉由来副腎皮質(80%)および外胚葉由来副腎髄質(20%)から構成される。

副腎皮質からは、多種のステロイドホルモンが分泌される。それらのホルモンをまとめて副腎皮質ホルモンと総称する。副腎皮質ホルモンは、その機能から大きく3つに分類される。
体内での糖の蓄積と利用を制御する糖質コルチコイド、
無機イオンなどの電解質バランスを調節する鉱質コルチコイド、
そして生殖機能に関与する性ホルモン、特にアンドロゲンである。

副腎髄質からは、
カテコールアミンホルモンであるエピネフリン(アドレナリン)、
ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)が分泌され、体のストレス反応などの調節を行っている。

皮質と髄質とは機能的には直接の関連性はない。

胸腺

2008-03-19 14:27:17 | 解剖生理学(内分泌系)
胸腺(きょうせん:Thymus)は胸腔に存在する免疫系に関与する臓器。

概要
胸腺は胸骨の後ろに存在し、心臓の上部にこぶし大に存在する臓器である。 思春期までは活発に機能するが、その後はだんだん小さくなり、やがて脂肪になる。 胸腺において、Tリンパ球を分化する役割を持つ。しかし、年齢による萎縮によりTリンパ球の分化が徐々に行えなくなるため、加年と共に自己抗体が作られ正常な細胞を破壊していくため、老化の要因の一因として考えられている。

なお、免疫担当細胞であるT細胞のTとは、胸腺「Thymus」の頭文字である「T」から名づけられている。

副甲状腺

2008-03-19 14:23:05 | 解剖生理学(内分泌系)
大きさは4-5mmぐらいで甲状腺の周囲にあり、副甲状腺ホルモン(上皮小体ホルモン、パラトルモンともいう。英: parathyroid hormone, parathormone; PTH)をつくる臓器である。多くの人は4つ持っている。甲状腺との直接的関係はない。
副甲状腺ホルモン(PTH)には、次の2つの働きがある。
①骨の代謝を亢進させて骨のカルシウムを血液中に出す。
②食事で摂取したビタミンDを活性型のビタミンDに変え、その結果、腸からのカルシウムの吸収を高めることにより、血液中のカルシウム濃度が高くなる。

パラトルモン
PTHの標的臓器は骨と腎臓である。骨においてはPTHは破骨細胞を活性化、骨芽細胞を抑制することにより、骨吸収を促進し、その結果骨からカルシウムとリン酸が血漿に供給される。腎臓においてはPTHは尿細管に作用し、ビタミンDの活性化を促進する。さらにPTHは遠位尿細管に作用してカルシウムの再吸収を促進し、近位尿細管に対する効果によってリン酸の再吸収を抑制する。PTHは血液中のカルシウム濃度によってその分泌が調節される。すなわち、カルシウム濃度の減少はPTHの分泌を促進し、カルシウム濃度の増加はPTHの分泌を抑制する。

ビタミンD
ビタミンDの標的臓器は腸管と骨である。ビタミンDは腸管におけるカルシウムの吸収を促進する。また骨においてはPTHと同様に骨吸収を促進する。

※①PTHとビタミンDの両方がなければ血清カルシウムは正常範囲まで上昇しない。
 ②ビタミンDはPTHの作用が無ければ産出されない。




甲状腺

2008-03-19 14:11:07 | 解剖生理学(内分泌系)
頚部前面に位置する内分泌器官で、甲状腺ホルモンカルシトニンなどのホルモンを分泌する。
甲状腺は食べ物の中にふくまれるヨードを材料に、
●トリヨードサイロニン(T3)
●サイロキシン(T4)
という2種類の甲状腺ホルモンを作って血液中に分泌する。
ヨードはヨウ素ともいい、ミネラルの一種。
食品では昆布、寒天などテングサの加工品、魚介類、特にタラ、牛乳などにふくまれている。昆布ダシを使ったものをよく食べる日本人は、けっこうヨード摂取量が多いのだ。カップ麺はもちろん、味を整えるためにスポーツドリンクやペットボトルのお茶にダシが使われてたり、ヨーグルトに寒天が入ってたりも。逆に欧米ではヨード摂取量が少ないのを補うために、食塩に添加されるそうなので、外国製のお菓子やハム、パン、麺などにも入っている。

甲状腺ホルモンは、
●全身の新陳代謝を活発にする
●身体を成長させる
●神経や身体の活動を調整する
という働きがあり、もし人間の赤ちゃんにこれが足りないと、背が伸びなくなったり、脳が発達せず知能障害がおきたりする。

甲状腺ホルモンの分泌量は脳下垂体が管理していて、ここから出す甲状腺刺激ホルモンの量を増やしたり減らしたりして、甲状腺が作るホルモンの量を調節している。

カルシトニン
カルシトニンは、のどぼとけの近くにある甲状腺から分泌されるホルモンで、血中のカルシウム濃度を低下させる役割を持つ。このカルシトニンを検査することで甲状腺機能に異常がないか調べることができる。
カルシトニンの基準値:100pg/ml以下
高値の場合
甲状腺髄様がんや多発性内分泌腫瘍症候群、高カルシウム血症などの疑い。
低値の場合
低カルシウム血症などの疑いがある。

松果体

2008-03-19 13:55:34 | 解剖生理学(内分泌系)
脳にある小さな内分泌器。松果腺、上生体とも呼ばれる。脳内の中央、2つの大脳半球の間に位置し、2つの視床体が結合する溝にはさみ込まれている。概日リズムを調節するホルモン、メラトニンを分泌することで知られる。

下垂体後葉

2008-03-19 13:48:16 | 解剖生理学(内分泌系)
下垂体後葉は下垂体後部1/4の部分。
下垂体後葉ホルモンは実際には後葉で作られるのではなく、その上部の神経細胞で作られ、下垂体後葉に貯えられ、血液中へ放出される。後葉ホルモンにはバソプレシンオキシトシンがある。
バソプレシンは抗利尿ホルモン(ADH)と呼ばれるホルモンで、腎臓に作用して、水の再吸収を促進して、尿を濃縮する働きをしている。バソプレシンが低下する代表的な病態は尿崩症である。尿量が多く、頻繁にのどが渇き、多量に水を飲むという症状を示す人で、バソプレシンの測定値が低ければ尿崩症と診断できる。健康人の一日の尿量はおよそ1~2㍑だが、尿崩症になると3~20㍑という多量の薄い尿を慢性的に排出する。基準範囲:0.3~4.2 pg/ml
 
オキシトシンは子宮の収縮作用、乳汁射出作用があり、分娩や授乳に関与するホルモンである。赤ちゃんを分娩後は速やかに低下するが、授乳により上昇する。赤ちゃんが乳首に吸い付く刺激によりオキシトシンが上昇し、お乳が出るようになるといわれている。 オキシトシンの分泌低下は子宮筋の収縮低下を招き、分娩障害が起こることが知られているが、そのほかの病態は今のところよく分かっていない。
基準範囲:5μU/ml以下、(妊娠女性3~200μU/ml)

下垂体前葉

2008-03-19 13:35:17 | 解剖生理学(内分泌系)
前葉は、末梢分泌腺を動かすモーターに当たり、末梢内分泌腺刺激ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン(コルチコトロピン、ACTH)、甲状腺刺激ホルモン(サイロトロピン、TSH)、性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)、成長ホルモン(GH)、プロラクチンなど、他の内分泌器官の機能を左右し、そこからのホルモンの分泌を調節する多種のホルモン(動物種によって違いがある)が分泌される。

成長ホルモン(GH)は文字通り成長をつかさどっているホルモンで、これが不足すると子供では健全な成長が妨げられて小人症になります。また、過剰産生されると巨人症や既に成長が止まった成人では末端肥大症となります。

 性腺刺激ホルモン(LH,FSH)は男性および女性ホルモンの産生・分泌をつかさどっており、これらが低下すると無月経、インポテンツ、思春期前では二次性徴の遅れが見られます。

 甲状腺刺激ホルモン(TSH)の低下は甲状腺ホルモンの産生・分泌を低下し、無気力、精神機能の低下、皮膚乾燥、耐寒力の低下、発育期では低身長などを来たす。

 副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が低下すると全身倦怠、悪心・嘔吐、筋力低下、低血糖などが認められる。

 プロラクチン(PRL)の産生・分泌の低下は乳腺の萎縮を招き、乳汁分泌障害が現れる。

下垂体前葉ホルモンは視床下部からの調節を受けて標的臓器を刺激する。

下垂体前葉と下位分泌腺との間では、フィードバックシステム(自動制御機能)が作用し、下位のホルモンの減少により前葉からの刺激ホルモンの分泌が増加し、逆に増加すると抑制する。

視床・視床下部

2008-03-19 13:17:49 | 解剖生理学(内分泌系)
視床は情報の中継点であり、嗅覚を除く感覚情報は視床で中継され脳の各部位でその情報が処理される。

視床下部は自律神経系、内分泌系のコントロールに重要であり、身体のホメオスターシスの調節に関与している。視床下部はさまざまな調節機能を持つ。

(1)摂食・飲水調節: 視床下部には摂食中枢があり、視床下部外側には空腹中枢、内側視床下部には満腹中枢がある。これらの中枢は血中グルコースやアミノ酸などに反応すると考えられており、食事をとることによって満腹中枢が刺激されると満腹感が生じ、摂食をやめると考えられている。最近はレプチンという物質が脂肪細胞から分泌され、満腹中枢に作用して摂食をコントロールしていると考えられている。
(2)体温調節(Thermoregulation):視床下部には体温調節中枢があり、血液の温度をモニターして体温のコントロールを行っている。前視床下部には温熱中枢、後視床下部には寒冷中枢がある。
(3)情動(emotion):視床下部は怒り、恐怖、喜びなどの情動の発現に関与している。
(4)ホルモン分泌(hormone secretion): 視床下部は下垂体、腎臓、子宮、乳腺などの機能を調節するホルモンを分泌している。性器発育不全は視床下部から出る生殖腺刺激ホルモン放出ホルモンの分泌不全によって黄体形成ホルモンや卵胞刺激ホルモンの分泌が低下して起こる。

標的器官・受容体

2008-03-19 13:00:31 | 解剖生理学(内分泌系)
一定の器官から分泌されたホルモンは、作用を発揮する器官、「標的器官」を持っている。標的となる器官には、そのホルモン分子だけに反応する受容体が存在し、ホルモン分子と受容体が結合する事によって、ホルモンの効果が発揮される。標的器官が、極めて微量な濃度のホルモンに反応でき、標的器官以外では、効果が発揮されないのも、この受容体の働きによる。神経による調節と比べて、器官の発動に時間がかかってしまうが、分泌腺から遠く離れた器官でも大きな働きを発動させたり、継続性を持たせるには優れたシステムとなっている。最近では、ストレスの影響もあり、分泌腺や受容体の働きに変調をきたす例や、化学物質がホルモン分子と間違われて受容体と結合してしまう例も増えてきている。体の命令系統でもあり、健康を維持管理する上では、無視できない影響力を持つシステムである。負担をかけないようにしたいものである。

フィードバック機構

2008-03-19 12:55:39 | 解剖生理学(内分泌系)
フィードバック機構とは、常にカラダを一定の状態に保って安定にしようとするシステムのこと。下垂体前葉と下位の内分泌腺の間に働く自動制御機構で、下位内分泌腺のホルモンが減少すると下垂体前葉から刺激ホルモンが分泌されその産生を促し、増加すると抑制するというシステム。

正のフィードバックでは特定のホルモンが存在することによってほかのホルモンが分泌される。例えば、甲状腺ホルモンが分泌されるには甲状腺刺激ホルモンが必要であり、甲状腺刺激ホルモンが分泌されるには甲状腺刺激ホルモン放出ホルモンの作用が必要である。(血液中の甲状腺ホルモンが少なくなると、間脳の視床下部から甲状腺刺激ホルモン放出ホルモンが分泌され、脳下垂体に甲状腺刺激ホルモンを分泌するように指令を出す。すると、甲状腺刺激ホルモンが分泌され、甲状腺に甲状腺ホルモンを出すように指令を出し、甲状腺ホルモンの血中濃度が上がるしくみに
なっている。)

また、ホルモンの量が多くなるとホルモン生産を抑制しないといけない。このとき、生産されたホルモンが生産される前のホルモン(または自分自身)に働いて不活性化させる。これが負のフィードバックである。

ホルモンが自分自身に負のフィードバックをするときが超短経路フィードバック、一つ上位のホルモンに作用するときは短経路フィードバック、二つ以上上位に作用する場合は長経路フィードバックである。

外分泌

2008-03-19 11:54:00 | 解剖生理学(内分泌系)
分泌物が導管を通じて体表または消化管内に排出される現象。汗腺が分泌する汗、皮脂腺が分泌する皮脂、唾液分泌や膵臓からの消化液(膵液)の分泌を言い、私たちの体を正常に 働かせる為に重要な役割を担っている。

外分泌腺 
涙腺・・・涙を分泌。
耳下腺・顎下腺・舌下腺・・・唾液腺と総称し、その名のとおり唾液を分泌する。
肝臓・・・胆汁を分泌する。ただし、糖・脂質・アミノ酸の代謝など、分泌以外の役割が非常に大きい臓器であり、外分泌器官としての機能は肝臓の機能のごく一部に過ぎない。
噴門腺・幽門線・胃腺・・・胃粘膜に存在。噴門腺および幽門線は主に粘液を、胃腺は胃液を分泌する。
腸陰窩・・・小腸・大腸の粘膜に存在する、腸液を分泌する腺。導管はないが、分泌する先が上皮の外側であるため、外分泌扱い。
前立腺・・・男性のみに存在。精液の一部を分泌。
カウパー腺・・・男性生殖器に存在する外分泌腺。
スキーン腺・・・女性生殖器に存在する外分泌腺で、男性の前立腺に相当。
バルトリン腺・・・女性生殖器に存在する外分泌腺。男性のカウパー腺に相当。
汗腺・・・汗を分泌する外分泌腺。独立しているエクリン腺と毛孔に接続するアポクリン腺がある。
皮脂腺・・・皮脂を分泌する。毛孔に接続している。  
涙腺・・・涙を分泌。
耳下腺・顎下腺・舌下腺・・・唾液腺と総称し、その名のとおり唾液を分泌する。
肝臓・・・胆汁を分泌する。ただし、糖・脂質・アミノ酸の代謝など、分泌以外の役割が非常に大きい臓器であり、外分泌器官としての機能は肝臓の機能のごく一部に過ぎない。
噴門腺・幽門線・胃腺・・・胃粘膜に存在。噴門腺および幽門線は主に粘液を、胃腺は胃液を分泌する。
腸陰窩・・・小腸・大腸の粘膜に存在する、腸液を分泌する腺。導管はないが、分泌する先が上皮の外側であるため、外分泌扱い。
前立腺・・・男性のみに存在。精液の一部を分泌。
カウパー腺・・・男性生殖器に存在する外分泌腺。
スキーン腺・・・女性生殖器に存在する外分泌腺で、男性の前立腺に相当。
バルトリン腺・・・女性生殖器に存在する外分泌腺。男性のカウパー腺に相当。
汗腺・・・汗を分泌する外分泌腺。独立しているエクリン腺と毛孔に接続するアポクリン腺がある。
皮脂腺・・・皮脂を分泌する。毛孔に接続している。

内分泌

2008-03-19 11:44:34 | 解剖生理学(内分泌系)
内分泌とは身体活動の調節、成長発達のコントロール、体内環境の恒常性の調節(ホメオスターシス)を維持し、神経系との相互作用により身体の内外の環境の変化に対応するシステムで、腺(内分泌腺)でつくられる物質(ホルモン)が、直接、血液やリンパ液に分泌される現象。

内分泌腺 
下垂体・・・前葉では副腎皮質刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモンなどのペプチドホルモンを分泌し、他の内分泌腺および性腺の機能を制御している。成長ホルモンのみは例外的に、標的となる内分泌器官を持たない。後葉には視床下部で産生されたバソプレシン、オキシトシンが下垂体茎を通って運搬され、後葉から血中に分泌される。
甲状腺・・・甲状腺ホルモンおよびカルシトニンを分泌し、エネルギー代謝とカルシウム代謝を制御する。
上皮小体・・・上皮小体ホルモン(パラトルモン)を分泌し、カルシウム代謝の制御を行う。
副腎・・・外側の副腎皮質では副腎皮質ステロイド(コルチゾール、アルドステロンなど)を、内側の副腎髄質ではカテコールアミンであるアドレナリンなどを分泌する。
性腺・・・精巣(男性)、卵巣(女性)は、生殖細胞を分泌するのみならず、性ホルモンを内分泌する。
その他、胃粘膜や腸管上皮からも多くのペプチドホルモンが分泌され、血管内皮細胞は一酸化窒素(内皮細胞由来弛緩因子:Endotherium-derived relaxing factor=EDRF)を産生するなど、局所的な内分泌を行う組織は多数存在する。


外分泌・内分泌の両方を行う臓器 
膵臓・・・外分泌器官としては、蛋白分解酵素であるトリプシン(正確にはその前駆体のトリプシノーゲン)をはじめとした多くの消化酵素を含む膵液を分泌する。一方、内分泌器官としては、インスリン、グルカゴンを分泌して糖代謝を制御するほか、ソマトスタチンの分泌も行う。

脳幹

2008-03-19 10:40:11 | 解剖生理学(脳神経系)
脳幹の構造脳幹は大きく分けて、以下の4つに分類されている。

間脳
間脳は脳幹の中でも最も脳に近い部分のこと。大脳全体に覆われている。間脳は視床と視床下部に分けられている。視床は嗅覚以外の全ての感覚の中継点となっており、また、大脳を覚醒させておこうとする。視床下部は人間が生きていくうえで非常に重要な自律神経の最高中枢となっていて、内臓の制御、血圧の制御、体温調整、ホルモン分泌などを行っている。

中脳
間脳の内側に位置している。大脳皮質と小脳、脊髄などを結び付けている重要な中継点である。中脳自体も、高度な運動の制御、聴覚の中継所、眼球運動などを制御している。


小脳との連絡路。この橋により、小脳と大脳・脊髄などの連絡ができるようになっている。これがなくなると小脳との情報のやり取りが行われなくなるため、体で覚えることが不可能になる。

延髄
呼吸と循環器(心臓)の制御を行っている。つまり、例の延髄蹴りというのは、人間の後頭部に位置する延髄にショックを与えることで呼吸と循環器の機能を阻害し、気を失っているところをフォールするという技である。

脳幹の働き
脳幹はいくつもの部分に分けられ、それぞれ役割は違いますが、全てをまとめて脳幹の働きを大別すると、以下の2つに分けらる。

人間の意識を制御する人間がものを考えたり、行動したりできるのは、大脳が活動しているからであるが、この大脳の活動を制御するのが脳幹の役割の一つである。意識を担っている大脳が活動できるのも脳幹が活動させているからである。ちなみに、睡眠というのはこの大脳を休ませるために取るわけだが、この睡眠はホメオスターシスという体を調整する機能が働くことによって起こるもので、その機能は視床下部が担当している。従って、睡眠にも脳幹が深くかかわっている。

人間の生命を維持する意識を制御するのも勿論大切であるが、それよりも重要なのが生命維持の機能である。大脳や小脳が部分的にダメージを受けた場合、その部分が請け負っている機能に障害が出る程度で済むこともあるが、脳幹の場合は自律神経やホルモン、呼吸にまで影響を及ぼしているため、人間の命そのものが危機にさらされる。大脳や小脳が人間として重要なものであるのならば、脳幹は人間、いや、生物の命そのものにとって重要である。こうしてみると、脳幹は我々が寝ているときであっても、24時間年中無休で働いていることがわかる。