アロマテラピー学習ブログ

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参照。

水虫

2008-03-27 21:14:58 | 解剖生理学(皮膚)
水虫は白癬菌(はくせんきん)による皮膚病であり、白癬菌は角質層に寄生しケラチンを栄養源にしている。足に水疱・発赤・痛痒感を伴う(近年特に、指先や爪の裏側の皮膚に感染するケースも増えている)。

田虫(たむし)、陰金(いんきん)、白雲(しらくも)も同じ白癬菌による感染症であるが、感染する場所によって呼び方が異なる。皮膚(掌、足、頭、太股の内側、陰部を除く)に感染すると田虫となり、太股の内側や陰部に感染すると陰金となり、頭に感染すると白雲となる(白雲は子供に起こりやすい)。

聴覚器

2008-03-27 19:06:35 | 解剖生理学(脳神経系)
耳は聴覚と体の平衡感覚を司る器官で、外耳、中耳、内耳からなる。

外耳…集音器の役割で弾性軟骨からなる耳介(じかい)と外耳孔(がいじこう)に始まり、伝音器となる長さ2.5~3cmの外耳道からなる。外耳道内の皮膚にはアポクリン腺(耳道腺)がある。

中耳…外耳道から入ってきた音波を骨振動に変えて内耳に伝えるはたらきをもち、鼓膜(こまく)、鼓室(こしつ)、耳管(じかん)からなる。鼓室内には3つの耳小骨があり、ツチ骨にて鼓膜に付着し、キヌタ骨、アブミ骨が前庭窓(ぜんていそう)をふさいで内耳に連なる。

内耳…側頭骨錐体内にある平衡聴覚器の主要部で、骨迷路(こつめいろ)と膜迷路からなる。

 骨迷路は中央部に前庭、前方に蝸牛(かぎゅう)、後方に骨半規管(こつはんきかん)が連なり、膜迷路は前庭中の球形嚢と卵形嚢、骨半規管中の膜半規管、蝸牛中の蝸牛管からなっている。

 前庭と骨半規管内には平衡感覚器官が、蝸牛管には聴覚器の本体ラセン器(コルチ器)がある。

視覚器

2008-03-27 19:02:20 | 解剖生理学(脳神経系)
1) 眼球:眼窩を満たすほぼ球形の器官
 (1)線維膜
 線維膜は眼球壁の最も外側を包む膜で、前方1/6は角膜、後方5/6を強膜という。前方の角膜は無色透明で痛みを感じる神経(知覚神経)が分布しているが、血管はみられない。後方の強膜は白色不透明でこの強膜の前方部分が白目(しろめ)に相当する。なお、この角膜と強膜の間に強膜静脈洞(シュレム管)があり、眼房水の吸収を行う。

 (2)脈絡膜
 強膜と網膜の間で血管が豊富な層で、網膜へ栄養の供給を行うことと、光の散乱を防ぐ役目がある。

 (3)毛様体
 脈絡膜と虹彩の間にある部分をいい、眼房水を産生する毛様体上皮や水晶体の厚みを調節する毛様体小帯(チン小帯)がある。

 (4)虹彩
 カメラの絞りに相当する部分で、毛様体から水晶体の前方に位置する部分をいい、これにより光の量を調節している。

 (5)網膜
 眼球壁の最内層の膜で、この層はさらに6層に分かれる。そのうちの視細胞層に錐体細胞(強い光と色調)、杆体細胞(弱い光)がある。
 視神経円板(視神経乳頭)は網膜後壁のやや内側(鼻側)に位置する部分は神経線維で構成されるため光を感じることはできない。
 黄斑は網膜後壁にあり、その中心を中心窩という。この中心窩は物体を注視するときに必要とされ、ものが一番よく見えるところ。この部には錐体細胞が豊富にみられる。

 (6)眼房水(房水)
 眼房水は毛様体で産生され、瞳孔を経由して強膜静脈洞(シュレム管)により吸収される。眼房水の生理的役割には水晶体・角膜の栄養供給、代謝、老廃物の排除、光路の透明性の維持、眼内圧を一定に保つなどの作用がある。また、眼房水の過剰生成やシュレム管からの排導障害は眼房内圧を更新させて、緑内障を来すことがある。

2) 視神経:網膜で得た情報を脳へ伝える神経
3) 眼筋:眼球を動かす筋肉
4) 眼瞼(まぶた):眼球を保護している2枚の膜
5) 結膜:眼瞼(まぶた)の裏側と角膜の表面を覆う膜
6) 涙器:涙を分泌する組織

感覚器

2008-03-27 18:17:26 | 解剖生理学(脳神経系)
感覚器(かんかくき)とは、動物の体を構成する器官のうち、何らかの感覚情報を受け取る受容器として働く器官のこと。末梢神経系の一部であり、受け取った情報はニューロンを介して中枢神経系へと伝えられる。感覚器には光に対する視覚器、音に対する聴覚器、化学物質に対する嗅覚器・味覚器、機械刺激に対する触覚器などが挙げられる。ヒトの場合、その代表的な感覚器には、目、耳、鼻、舌、皮膚などがある。また、動物の種類によって独自の感覚器が様々に発達している場合がある。これらの感覚器をまとめて感覚器系というひとつの器官系として扱う場合がある。

ある感覚器は、特定の種類の情報を受け取るように特化されている。感覚器で受容された何らかの情報は、多くの場合、その動物の神経系に受け渡されるようになっている。感覚器で得られた情報を脳などの中枢神経系に伝える働きをする神経のことを感覚神経(感覚性神経)と呼ぶ。 感覚器ひとつひとつは独自の機能を担っており、これらの機能は神経系を介して相互に調節される。


刺激と感覚器・感覚
刺激の種類に応じて、対応する感覚器や生じる感覚を分けることができる。

光:光によって生じる感覚は視覚であり、それを受け持つ感覚器は眼(目)、ないしはそれに類する名を与えられる。ただし赤外線に関してはむしろ温度を感じるものとして考えられる。ヒトにはないが、ヘビ類の持つピット器官などはこれを受け持っている。

電気:電気を感じる感覚器官はヒトにはない。したがってそれを表す言葉も存在しない。シビレウナギなどの電気魚やサメなどがこれに対応する受容器を持つ。

加速度:要するに重力や力のかかる向きを知ることである。感覚としては平衡感覚などといわれるのがこれに近い。一般にこれに対する受容器は平衡胞といわれ、多くの動物に見られる。ヒトでは内耳がこれに当たる。

微細な振動:音などのことで、聴覚といわれる。その受容は、多くの動物では特に専門化した器官を持たず、平衡胞がこれを受けていると見られる。特に分化した器官がある場合、これを耳という。

化学物質
接触した化学物質を受容する感覚は、ヒトでは舌に集中しており、これが味覚である。それ以外の動物では、体表の様々な場所にそれを備える。水生動物では、体表に広く分布する場合もある。
離れた物質から遊離してきたものを受容するのが嗅覚である。ヒトでは鼻がこれに当たる。
接触した面での圧力や温度:これらをまとめて皮膚感覚という。
体の内部の状態を感覚として受け取るのを内部感覚という。空腹感などは感覚器を持たないが、筋肉の引っ張りなどは筋紡錘のように特有の感覚器を備える。


ヒトの感覚器
目(眼球)
視覚情報の受容器。"見る"器官。眼球に入ってくる可視光の量と波長、およびその時間的変化の情報を空間的な各点について採取し、視神経に伝える。


聴覚情報の受容器。"音を聞く"器官。ある範囲の波長の空気振動(音波)を感知し、その波長と時間的な変化パターンを内耳神経(蝸牛神経)に伝える。
平衡覚の受容器。耳の内部にある内耳には、体の受ける加速度や回転などの情報を受け取る半規管(三半規管)がある。内耳神経(前庭神経)を介して中枢神経に伝えられる。


嗅覚情報の受容器。"においを嗅ぐ"器官。鼻の穴の奥の最上部にはにおい細胞の並ぶ鼻粘膜嗅部がある。空気中を漂い、鼻に吸い込まれたにおい物質を感知し、嗅神経に伝える。


味覚情報の受容器。"味"を感じる器官。舌表面各部を中心に存在する味蕾(みらい)は、味物質の受容器である。舌神経を介して、顔面神経、舌咽神経に伝える。

皮膚
皮膚感覚情報の受容器。皮膚の各部には、いくつかのタイプの受容器が埋め込まれており、それぞれに感覚神経が接続されている。皮膚感覚には、触覚(何かが接触している)、圧覚(押されている)、痛覚(痛い)、温度覚(熱い、冷たい)などいくつかの種類があり、それぞれに異なった種類の受容器が対応していると考えられている。皮膚以外の表面(鼻腔、口腔など)にもそれぞれの感覚受容器が存在する。三叉神経(頭部前面)や各脊髄神経の皮枝(それ以外)がこれを伝える。
皮膚の感覚受容器の例: マイスネル小体、パチニ小体、ルフィニ終末、クラウゼ終棍、自由神経終末
筋紡錘
体を構成する各筋肉に存在する、その筋肉の伸展状態をモニタする受容器。

血栓症

2008-03-27 11:17:24 | 解剖生理学(循環器・血管・血液系)
血栓とは、血管の中にできる血の塊のことである。

 血栓ができる仕組みは、まず、血管が破れて出血が起こると、そこに血液中成分のひとつである血小板が互いに集まってくっつき合って固まる(とりあえずの止血、血小板血栓という)。
                             
 しかし、これだけでは止血は不十分として、次に、正常では血液に溶けているフィブリノーゲンというタンパク質が「フィブリン」(線維素ともよぶ)という固形に変化して、さらにしっかりと血管の破れた場所を止血する(血液凝固)。
                             
 そしてそれを土台にして、破れた血管壁の細胞が増殖し、血管は修復される。
                             
 このフィブリンがいわゆる血栓の正体である。

 さて、このままフィブリンの塊(血栓)が残っていては、血管がふさがれた状態が続くため、血液が流れることができない。
 しかし、私たちの体には用済みとなったフィブリン(血栓)を溶かすしくみが備わっている。

 これが「線溶系」というシステムである。

 この線溶系が活性化すると、フィブリンの塊が溶かされ、
                             
 血液が再びスムーズに流れる。
                          
 この線溶系の働き、すなわち血栓を溶かすしくみだが、血栓ができると血液中にあるプラスノーゲンという物質が活性化されて、プラスミンという酵素に変換される。
 このプラスミンが血栓の正体であるフィブリンを溶解する。

 このように、通常、血液は、固まろうとする凝固系の働きと、血栓を溶かそうとする線溶系の働きとがバランスを取り合っている。

 健康な人ほど、この生体の防御機能がバランスよく備わっているといえる。

 このバランスが乱れて、線溶系の働きが低下すると血栓が生じやすくなり、一方、線溶系が活発になると出血を起こしやすくなる。

 高齢になると、この線溶酵素の働きが衰えてくるので、できた血栓を溶かすことができず、血栓症が起こりやすくなると考えられている。

 また、問題なのは、血管が破れた時に血小板が働いて血液を凝固させ出血を止めてくれるしくみが、何らかの事情で血管の内皮細胞が損傷したときにも、全く同様の過程が進んでしまい、血栓症が引き起こされる。

血友病

2008-03-27 11:01:55 | 解剖生理学(循環器・血管・血液系)
血友病とは専門的な言葉で言うと「血液中の凝固要素の欠損もしくは欠落により血液の凝固に異常がある状態、またはその病名」となる。普通人間はケガをしてもやがて血が固まってかさぶたを作り、傷口をふさぐ力があるおかげで出血が止まるのだが、血友病患者の血液にはこの血を固めるための成分が少ないか、もしくはほとんど含まれていないために一度出血すると血が止まらないか止まりづらくなってしまう。これが血友病である。

血友病と遺伝
血友病患者は、X染色体上に存在している血液の固まる成分のどれが足りないかによって A 型(凝固第Ⅷ因子の不足)と B 型(凝固第ⅠⅩ因子の不足)に分けられる。内訳は A 型が 5 人いれば B 型は 1 人くらいといわれている。そしてその足りない因子は遺伝子によって決められるために、血友病は遺伝する。しかし子供が女性の場合はほとんど発症しないため血友病患者は実に 99% まで男性である。なお、基本的には遺伝病だが時折変異的に遺伝子を持っていない女性からも血友病の子供が生まれることがある。 (以上は先天性、つまり生まれつきの場合)

後天性血友病
出産や病後、もしくは特定の原因がわからないのに血友病を発症する場合がある。こちらは後天性血友病と呼ばれ、この場合は男女半々の発症率である。老齢になってから発症する場合が多く、先天性のより危険度が高いとされる。

血友病の症状
血友病患者は A 型 B 型と分けられるが、どちらも基本的に血液が凝固しにくいという症状である。血液が固まりづらいためにわずかな内出血を起こしても出血が止まらず、周囲を圧迫・変形させる恐れがある。出血場所によっては危険な場合もあるので注意が必要である。また一度出血すると同じ場所から出血しやすくなるのも特徴である。

血友病の分類 同じく血友病と呼んでも、凝固能力がほとんど無く出血したらかなり止まりづらい重度の患者から普通の人に比べてやや凝固能力が少ないといった軽度のものまでさまざまである。出血がなかなか止まらない独特の症状なので子供のときに血友病と診断されるケースが多いのだが、軽度の場合はあまりわからないことも多い。

下垂体

2008-03-27 10:14:24 | 解剖生理学(内分泌系)
下垂体(かすいたい)または脳下垂体(のうかすいたい)とは、脊椎動物の体に存在する器官のひとつで、前葉と後葉からなり、その大きさは小指の先くらいの小さな臓器(重さ約0.5 g)である。多くのホルモンを分泌する内分泌器官。脳に接して、脳の直下(腹側)に存在し、脳の一部がのびてぶら下がっているように見えることからこの名がある。

下垂体は、脳とともに、硬膜に包まれており、脳の腹側に接している。視交叉の後方、間脳の視床下部に接する位置にある。下側は、頭蓋骨の蝶形骨に接する。ヒトなどの蝶形骨には、下垂体がちょうどはまり込むようなくぼみがあり、これはトルコ鞍と呼ばれる。

内分泌器官である下垂体には、血管が非常に発達しており、分泌されたホルモンが効率よく血流に乗って全身に運ばれるようになっている。下垂体前葉のホルモンの分泌を調節するホルモンは、視床下部から分泌されており、下垂体を通る血管のうちの一部は、視床下部を経由してから下垂体に入るため、視床下部の分泌調節ホルモンの刺激が効率よく下垂体前葉に伝わるようになっている。

ホルモン

2008-03-27 09:49:03 | 解剖生理学(内分泌系)
ホルモンとは、動物の体内において、内分泌の中枢である視床下部、下垂体によって、各々の内分泌器官に指令され、合成・分泌され、専用導管を持たずに体液(血液)を通して体内を循環し、ホルモン受容器を持つ各標的器官でその効果を発揮する生理活性物質のこと。生体内の特定の器官の働きを調節するための情報伝達を担う物質であり、栄養分などとは違って、ホルモンの体液中の濃度は非常に微量であるのが特徴。例えば、典型的なペプチドホルモンの血液中の濃度は、10-9 mol/L(nmol/L=ナノモル)程度と、きわめて低濃度である。

ホルモンの分泌形式を内分泌と呼ぶ。これは、ホルモンが、体内 (血液中) に分泌されることから、体外(消化管の内腔を含む)に分泌される外分泌と対比する呼び方である。ホルモンを分泌する器官を内分泌器官と呼ぶ。

ホルモンが作用を発揮する器官を、ホルモンの標的器官(target organ)と呼ぶ。ホルモンの標的器官の細胞には、ホルモン分子に特異的に結合する蛋白質であるホルモン受容体(ホルモン・レセプター)が存在する。受容体がホルモンと結合することが、その器官でホルモンの作用が発揮される第一のステップとなる。標的器官が非常に低濃度のホルモンに鋭敏に反応するのは、このホルモン受容体蛋白質が、ホルモン分子とだけ強く結合する性質が基本となっている。

ホルモンによって行われる、ある器官の機能の調節のことを、体液循環を介した調節であることから液性調節と呼ぶ。液性調節は、神経伝達物質を介した神経性調節に比べて、時空間的には厳密なコントロールができない一方、遠く離れた器官に大きな影響を与えることができる、コストのかからない調節であるといえる。また、アドレナリンなど液性調節と神経性調節の両方でシグナル伝達に介在する物質もある。