アロマテラピー学習ブログ

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参照。

嗅覚

2008-03-22 16:13:12 | 解剖生理学(嗅覚・呼吸器系)
<嗅覚の仕組み>
独立した器官は持たず、呼吸器の鼻腔粘膜上部の嗅部にある。
臭いの分子が嗅上皮の嗅毛で受容され嗅細胞が興奮する。
嗅細胞の興奮が求心性のインパルスとなって嗅神経に伝わる。(電気的信号)
嗅神経からのインパルスは嗅球・嗅索を経て大脳新皮質の嗅覚野に伝わる
臭いの判断は大脳新皮質の嗅覚野が行う
におい物質→鼻腔の嗅粘膜→嗅上皮の嗅毛→嗅細胞→嗅神経→嗅球→嗅索→大脳辺縁系→大脳新皮質の嗅覚野
嗅細胞を取り囲む支持細胞は、黄色の色素を含んでおり、淡黄色をしている。

嗅上皮
 旧細胞を含む嗅上皮は、鼻腔の最上部にあり、その上に篩骨(篩板)が位置する。篩骨には嗅神経が通るための多数の小孔があいている。
嗅細胞
 鼻腔粘膜上部に位置する嗅上皮にある。
 鼻腔に向かって嗅毛を出し、空気中のにおい物質を受容する。
 嗅細胞から出る、嗅神経線維が篩骨を通り抜け、大脳の嗅球に達する。
嗅神経
 嗅細胞から伸びる突起。
 嗅糸(嗅神経線維)の束の総称。
 嗅糸が約20本の束になり、篩骨(篩板)を貫き大脳の嗅球に達する。
 嗅神経は脳神経の第1神経(知覚神経)。

<嗅覚の特殊性(特徴・順応・感度)>
嗅覚は閾値は低く・疲労しやすく・順応性が高い・男女では男性より女性が敏感だといわれ、また女性でも生理中や妊娠中は敏感になるといわれるが個人差が大きい。有色人種の方が敏感、出生時が一番敏感。

<臭いの閾値>
感度が高いほど閾値は低いといわれる。

<臭いの順応>
同じ香りの部屋に長時間いたりすると香りがしないような感覚になること。これは嗅細胞が疲れ、においを識別しなくなったため。

<嗅覚錯倒>
明らかに悪臭であるのに芳香と感じたり、良い香りを悪臭と感じてしまうこと。

<嗅覚異常>
慢性・急性の鼻炎や、鼻中隔の奇形、神経衰弱などから物のにおいが分からなくなる状態のこと。

<幻臭>
実際には臭いがしないのにするように感じること。

鼻のつくりとはたらき

2008-03-22 16:06:07 | 解剖生理学(嗅覚・呼吸器系)
 鼻には呼吸し、においを感じる働きがある。また、声をきれいに響かせる働き(共鳴効果)もある。

 鼻は顔の外に見えている外鼻(がいび)、鼻の中の空洞である鼻腔(びくう)、鼻腔の周囲の顔の骨の中にある空洞(副鼻腔=ふくびくう)の3つからできており、気道の入口になっている。鼻腔内は鼻中隔(びちゅうかく)によって左右に分けられている。鼻腔周囲の骨中の空洞を副鼻腔といい、上顎洞(じょうがくどう)、前頭洞(ぜんとうどう)、蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)、篩骨洞(しこつどう)の4種類が存在している。これらの空洞の壁は粘膜におおわれており、鼻腔内の粘膜と副鼻腔内の粘膜とは続いている。

 また、左右それぞれの鼻の中は外側の壁からひさし状の骨が張り出しており、その張り出しを上鼻甲介(じょうびこうかい)、中鼻(ちゅうび)甲介、下鼻(かび)甲介といい、それらの間の空気の通り道を上鼻道、中鼻道、下鼻道という。下鼻道には内眼角(目頭)から通じている涙を排出する管、鼻涙管(びるいかん)が開口している。

鼻中隔(びちゅうかく)
鼻腔を左右に分けている板のことで、表面は粘膜だが、内部は軟骨と骨から構成されている。この部分が成長の過程で強く左右いずれか片側に曲がってしまうと、強い鼻詰まりやしつこい鼻血の原因になることがある(鼻中隔彎曲症)。

鼻前庭(びぜんてい)
鼻の穴のすぐ内側の皮膚でおおわれている鼻毛の生えている部分のこと。日頃鼻を触る癖のある方は、この部分に炎症がしばしば起こる(鼻前庭炎)

鼻粘膜(びねんまく)
鼻前庭から鼻の奥の鼻腔(性格にはそれに続く消化管も)は粘膜でおおわれている。粘膜は分泌液を出しており、吸い込んだ空気中に含まれるごみやほこりを吸着したり(除塵)、吸い込んだ空気に湿り気を与えたり(加湿)、温めたり(加温)、細菌やウィルスを捕らえて殺す作用などがある。ごみ、ほこりや細菌、ウィルスが付着した液は、鼻腔の奥に運ばれ(線毛運動)、のどから痰(たん)として出たり、食道から胃に入る。


嗅裂(きゅうれつ)
鼻腔の天井の部分の狭いすきまで、においを感じる部分。

鼻甲介(びこうかい)
鼻腔の外側から飛び出しているひだのことで、表面は粘膜だが、中は骨でできている。上鼻甲介・中鼻甲介・下鼻甲介の3つがあり、鼻炎が生じると主に下鼻甲介が腫れて鼻詰まりの原因にもなる。

副鼻腔(ふくびくう)
顔の骨の中にある鼻腔の周囲にひろがる空洞。内側は粘膜でおおわれ、鼻腔とは細い通路でつながっている。副鼻腔は次の4つで構成されている。

前頭洞  おでこの奥の方にある。頭痛の原因になりやすい。
篩骨洞  両目の内側の奥の方にある。目の不快感、圧迫感の原因になりやすい。
上顎洞  両目の下側の奥の方にある。 ほほの不快感や痛み、歯が浮いたような感じや歯痛などの原因になりやすい。
蝶形骨洞  頭痛、目の奥の痛み、時には視力の低下の原因にもなる。

これらの空洞は共鳴効果を発揮して声をきれいに響かせる働き(共鳴効果)がある。また、副鼻腔の粘膜からも分泌液がでており、空洞内の雑菌や老廃物などを鼻腔内に排出していう。副鼻腔が炎症を起こすといわゆる蓄のう症(副鼻腔炎)になる。



 嗅覚器としては、鼻腔上部の粘膜(嗅粘膜)にある嗅細胞が受容器で、ここから嗅神経によって脳の嗅覚中枢に伝えられる。においはいくつかの基本臭に分けられ、エーテル臭、樟脳(しょうのう)臭、ジャコウ臭、花臭、ハッカ臭、刺激臭、腐敗臭の7臭を原臭としている。嗅覚は順応が速く、同一のにおいはすぐに感じなくなる。

抗原抗体反応

2008-03-22 12:55:43 | 解剖生理学(免疫系)
私たちの身体は有害物質や細菌などから、自分自身の身体を守るための複雑なシステムを有している。これは「免疫機構」といわれ、これがなければ、私たちは健康を維持し、生活していく事はできない。

私たちの身体は外部からの異物、細菌やウイルスといった病原体(抗原)が侵入すると、これに反応して「抗体」を作り、再び、病原体の侵入があった時には、この「抗体」が「抗原」を攻撃し、私達の身体は事なきを得る。
これは「抗原抗体反応」と言われる。

免疫機構の過剰とアトピー性皮膚炎

2008-03-22 10:06:57 | 解剖生理学(免疫系)
「免疫機構」が、身体に入ってきた、「有害でないモノ」を「有害な異物」と誤認してしまう、過剰反応であるといえる。

過剰反応によっておきるのはアトピー性皮膚炎。

アトピー性皮膚炎に深く関わるものは、この中でも、「Ⅰ型(即時型)アレルギー反応」と「Ⅳ型(遅延型)アレルギー反応」の2タイプが挙げられる。

Ⅰ型(即時型)アレルギー反応は、抗原が体内に侵入した場合に作られる「IgE抗体」によって起こる。体内に「抗原」を見つけ「免疫機構」によって作られた「IgE抗体」は、まず、真皮内の肥満細胞と結合する。
次に、先ほどと同じ「抗原」が体内に確認されると、これが、既に作られている「IgE抗体」と結合する事で、脂肪細胞が刺激される。これにより、脂肪細胞は細胞内にヒスタミンやロイトコリエンを含んだ顆粒を放出する。

ヒスタミンは血管の拡張作用を持っているため、皮膚に痒みや炎症を起こす原因になると考えられている。抗原が侵入してから、これらの反応が現れるまで、おおよそ、数分から数十分と言われ、この反応までの速さから「即時型」と言われている訳である。

ロイトコリエンは白血球の一種である好酸球・好中球に作用し、炎症を起こす。こちらは反応が現れるまで、数時間のタイムラグがあり、ヒスタミンの「即時型」に対して「遅発型」と言える。

ちなみに、「Ⅰ型アレルギー反応」には、蜂などに刺された時に起こす「ショック症状」であるアナフィラキーショックも、この中に、含まれる。
花粉症やアレルギー性鼻炎、小児喘息の発作なども「Ⅰ型アレルギー反応」によるもの。

免疫力低下

2008-03-22 09:22:56 | 解剖生理学(免疫系)
免疫力が落ちると、細菌やウィルスに対する抵抗力が落ち、風邪を引きやすく体調も崩しやすくなる。

免疫力の低下により起きる病気とは

免疫作用の中の攻撃面が弱まって起きる病気のこと。つまり、1・誘導作用と2・抗原作用が弱まっているという事。主な病気は次の通り。

末期ガン、慢性疲労症候群、腎臓病、慢性リンパ性白血病、心臓病、肝炎、痴呆症、自閉症、糖尿病、ダウン症、腫瘍、口内炎、歯周病、歯茎の病気、感染症(インフルエンザ、結核、エイズ)などは免疫力の低下から起きる。

【免疫力を低下させる様々な要因】
①老化
②ストレス
③偏食や過食による栄養バランスの崩れ(食事の欧米化)
④病気や病気の治療
⑤いきすぎた環境の清浄化(抗菌グッズの流行による過度な清潔志向など)
⑥運動不足、睡眠不足
などが考えられます。

免疫異常

2008-03-22 08:32:43 | 解剖生理学(免疫系)
免疫の異常(自己免疫異常=自分の身体を細菌やウイルスなどから守る免疫のバランスがくずれて、健康人では認められない、自分の身体に対する抗体などを持つ異常)

免疫異常により起きる病気とは

抑制作用が弱まって起きる病気を指す。つまり、抑制作用が効かず、外敵でないものをいつもでも攻撃してしまう現象。(自分自身を攻撃して傷つける)

主な病気には、アトピー症、喘息、花粉症などのアレルギー疾患。また、クローン病、膠原病、潰瘍性大腸炎、リウマチ、バセドウ氏病などの自己免疫疾患がある。

「アレルギー疾患」は、アレルギーの原因となる物質(アレルゲン)が体内に入ると、血管を広げたり、筋肉を収縮、神経を刺激する働きがある「ヒスタミン」を過剰に発生させる。

このヒスタミンが体内のたんぱく質と結合し、結果、それを外敵と誤認して、抗体(IgE)を過剰に生産し、免疫反応を引き起こす。この反応が、気管支で起きると「喘息」となり、皮膚で起きると「アトピー性皮膚炎」、目や鼻で起きると「花粉症」を引き起こす。

つまり、アレルギー体質の人は抑制作用が弱っているので、抗体(IgE)を作りやすいため、アレルギー症対策は、「ヒスタミン」を抑える薬剤の対症療法では、完全治療にはならない。