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参照。

心臓の刺激伝導系

2009-01-30 10:21:01 | 解剖生理学(循環器・血管・血液系)
刺激伝導系とは、心臓の拍動のための仕組みで、心臓の筋肉の中を走る一方通行の電線のようなものである。

心臓の筋肉の一種だが、普通の筋肉とは異なり、筋肉が収縮するための電気信号をすばやく伝え、さらに自ら電気信号を一定の間隔で発生する能力を持っている。

右心房にある洞結節(どうけっせつ)というところが、刺激伝導系の開始点である。この洞結節は、何も刺激を受けなくても、一定時間ごとに繰り返し電気信号を発生する。これが私たちの心臓の脈の速さを決めている。

洞結節で発生した電気信号は、心房の筋肉を伝わって房室結節(ぼうしつけっせつ)へ伝わる。このとき、心房の筋肉は収縮し、心房の中に溜まっていた血液は心室へと送られる。

電気信号を受け取った房室結節は、わずかな時間だけ待ってから、心室へと向かうヒス束(そく)へ信号を伝達する。こうして信号の伝達を少し遅らせることで、心房が収縮しきる前に心室が収縮し始めてしまうことを防ぐことができる。

伝導系は、ヒス束から左脚、右脚の2つに分かれた後、さらに細かく枝分かれ(プルキンエ線維)して、心室の筋肉全体に電気信号を伝える。こうして心室の筋肉は収縮し、心室の中に溜まっていた血液を力強く心臓から全身へと送り出す。
刺激伝導系の電気信号の流れ

洞結節 → 心房の筋肉 → 房室結節 → ヒス束 → 左脚/右脚 → プルキンエ線維

電気信号発生   心房収縮   伝達時間を遅らせる   心室収縮



刺激伝達系の信号は、正常の場合には一方通行である。順番を逆にさかのぼって電気信号が伝わることはない。心臓の筋肉の収縮も、血液の通り道と同様に、「心房から心室へ」の順番が正しく守られている。


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