アロマテラピー学習ブログ

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参照。

精油の製造法

2008-03-03 18:54:39 | 精油の基礎知識
超臨界流体抽出法(二酸化炭素抽出法)
 超高圧の二酸化炭素ガスを利用した抽出法。高圧をかけて液化した二酸化炭素を使い、植物の芳香成分を抽出する。その後、常圧に戻して二酸化炭素を気化させれば、エッセンシャルオイル(精油)を抽出することが出来る。比較的新しい抽出法で、熱による物質の変質などが防げるメリットがある。

精油の作用

2008-01-10 17:42:37 | 精油の基礎知識
心身への作用
 心身への作用:神経系を鎮静し、心と身体の働きをリラックスさせる作用。鎮静作用は眠気を催す催眠作用につながることもある。
 鎮痛作用:各種の痛みを和らげる作用。
 鎮痙作用:筋肉の緊張を緩める作用。
 消化・食欲増進作用:胃腸の消化活動を高めたり、食欲を増進する作用。同じような意味で、胃の働きを良くすることを、健胃作用と言う。
 ホルモン調節作用:ホルモンの分泌を調整する作用。
 刺激作用:心や身体の活動を刺激し、高める作用。
 強壮(トニック)作用:身体の各部や全身の働きを活性化し強化させる作用。
 免疫賦活作用:免疫の働きを強め、活性化する作用。
 利尿作用:尿の排泄を促進する作用。

皮膚への作用
 収れん作用:皮膚を引き締める作用(アストリンゼント作用)。
 保湿作用:皮膚に潤いを与え、乾燥を防ぐ作用(モイスチャー作用)。
 エモリエント作用:皮膚をやわらかくする作用。
 
細菌やウイルス、虫などに対する作用
 殺菌作用:バクテリアなどの菌を殺す作用。
 抗菌作用:細菌の増殖を抑える作用。
 抗真菌作用:真菌(カビ)の増殖を抑える作用。
 抗ウイルス作用:ウイルスの増殖を抑える作用。
 殺虫・虫除け作用:虫を殺したり、除けたりする作用。

精油が働く経路

2008-01-10 17:16:26 | 精油の基礎知識
感覚(嗅覚)を通して
 空気中に蒸発した精油成分は、私たちが空気を吸い込むことで、鼻の奥にある嗅細胞と言われるところに届く。この物質の情報が、電気的信号に変えられて大脳に送られ、ここで「におい」として認識される。嗅覚は感覚として認識されるだけではなく、私たちの身体の生理機能をコントロールしている部分に直結しており、身体の調節の働きにも影響を与える。

吸い込むこと(吸入)によって
 精油成分を吸い込んだとき、まず嗅覚で捉えられるが、同時にこれらの物質は肺の中に入り、その末端からわずかだが血液中に入り込む。そして、その成分が身体の中でいろいろな働きをする。

皮膚から
 植物油に薄められ、皮膚に塗られた精油成分は、皮膚内に浸透し、そこで保湿成分を補ったり、引き締めなどの働きをする。さらに皮膚内へ浸透した精油成分の一部は、皮膚にある末梢血管といわれる細い血管に入る。そしてその成分が身体に影響を与える。

飲食によって(消化管から)
 一部医師の間では、精油を薬品のように口から摂取することも行われている。ただ、これには多くの専門的知識が必要であり、一般の方が自分の判断だけで行うと危険を伴うこともある。飲んでしまった精油成分は口、のど、食道、胃、小腸などの消化器の粘膜からも吸収される。食べ物と同じように小腸の壁から特によく吸収され、全身に送られる。上記の3つの経路に比べ、大量の精油成分が吸収される可能性があるので、特に注意が必要。

精油製造法

2008-01-10 16:01:51 | 精油の基礎知識
水蒸気蒸留法(水蒸気で蒸して芳香成分を得る)
 芳香成分を含んだ水蒸気を冷やして液体にし、水(芳香蒸留水)と精油に分ける。
 この水は、水溶性の芳香物質が溶け込んでいるため、芳香蒸留水(フローラルウォーター)と言い、ローズウォーター、オレンジフラワーウォーター、ラベンダーウォーターなどとして利用される。

圧搾法(圧搾して芳香成分を搾り取る)
 主に柑橘系の果皮から精油を得るときに使用される。
 昔は手で果皮を圧搾して、スポンジに吸わせ、回収していたが、現在ではローラーや遠心法による機械で圧搾し、低温で精油を得ている。
 熱による変質を受けないので自然のままの香気を保つが、少し不純物が入ったり変質しやすい成分も多いので、品質の劣化が早い。

油脂吸着法(油脂に芳香成分を吸わせる)
 牛脂や豚脂が芳香成分を吸着する性質を利用したもので、冷侵法(常温の脂肪に吸着させる。アンフルラージュ。)または、温侵法(60~70℃に加熱した脂肪に花などを浸し、香りを吸着させる。マセレーション)によって香りを吸着した脂肪(ポマード)からエチルアルコールで香りを取り出す。
 ジャスミン、オレンジフラワーなどの微妙な花の香りを得るにはとても優れた方法だが、現在ほとんど商業的には行われていない。

有機溶剤抽出法(芳香成分を直接溶かし出して得る)
 近年、油脂吸着法に代わって利用され始めた方法で、植物中の芳香成分をよく溶かし出す揮発性の有機溶剤(石油エーテル、ヘキサン、ベンゼンなど)を使用脂、植物を入れた溶剤釜で抽出する。
 花をはじめ、植物の中には天然のワックス成分があり、これも芳香成分と一緒に解け出て来る(コンクリート)。ここからエチルアルコールで芳香成分を取り出し、最後に得られたものを「アブソリュート(Abs.)」と呼ぶ。
 有機溶剤で抽出される「フランキンセンス・ベンゾイン・ミルラ」などの樹脂製の物質の時には『レジノイド』と言う
 ローズやジャスミンなど微妙な花の香りを得るのにはとても優れた方法だが、溶剤が残る場合がある。
 
 

植物にとっての精油

2008-01-10 15:44:46 | 精油の基礎知識
植物内に精油だけを分泌する腺(分泌腺)がある
 精油は、分泌腺で合成され、その近くの小さな袋(油胞)の中に蓄えられている。
 葉の表面近くであったり、オレンジのように果皮の表面近くであったりとさまざまである。

植物が精油を分泌している目的
○香りにより昆虫や鳥を引き寄せ、受粉をしたり、種子を遠くへ運んでもらう(誘引効果)
○においによって虫や鳥を避け、苦味によって摂食されることを防ぐ(忌避効果)
○カビや有害な菌が植物に発生するのを防ぐ(抗真菌効果・抗菌効果)
○他の植物との生存競争に勝つため、その種子の発芽や成長を止めたり抑えたりする効果がある。
○汗のように精油をよく蒸発させることにより、自分を冷却し、強い太陽の熱から身を守る働きがある。

精油とは

2008-01-10 15:13:06 | 精油の基礎知識
 精油(エッセンシャルオイル)は、植物の花、葉、果皮、樹皮、根、種子、樹脂などから抽出した天然の素材。有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質。

精油の性質
 強い香りを持つ(芳香性)
 製油を空気中に放置しておくとどんどん蒸発する(揮発性)
 水より軽く、水には溶けにくいが、油にはよく溶ける(親油性、または脂溶性)

 ※精油は油脂ではない。
  アルコール、アルデヒド、ケトン、エステル、フェノール、炭化水素などの有機化合物である。有機化合物は、分子(物質の性質を表す最小単位)から、分子は、原子から、原子(物質を構成する最小単位)は、電子と原子核から、原子核は、陽子と中性子から、陽子と中性子は、素粒子からできている。


精油の効能
 興奮(心と身体の働きを高め、刺激し活性化させる)
 鎮静(心と身体の働きを鎮め、リラックスさせる)

※ウインターグリーン、サッサフラスなど毒性の強いものは使用を控える方がよい。