アロマテラピー学習ブログ

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参照。

紫外線

2009-01-05 20:58:25 | 解剖生理学(皮膚)
近紫外線 (波長 380-200nm)
・UV-A (波長315nm-380nm)
太陽光線の内5.6%通過。皮膚の真皮層に作用し蛋白質を変性させる。細胞の物質交代の進行に関係しており、細胞の機能を活性化させる。また、UV-Bによって生成されたメラニン色素を酸化させて褐色に変化させる。サンタン(suntan)。

・UV-B (波長280nm-315nm)
太陽光線の内0.5%通過。表皮層に作用するが、色素細胞がメラニンを生成し防御反応を取る。これがいわゆる日焼けである。また UV-B には発癌性が指摘されるが発癌するのは高齢者、しかも肌の露出した部分のみというケースが多い。サンバーン(sunburn)。 屋外での日焼けの主な原因となる。UVAよりも波長が短く、強烈なエネルギーをもっており、多量にあびると皮膚に赤い炎症を起こし、しみ・そばかすの原因になったり、ひどくなると水ぶくれを起こす。UVBは皮膚の細胞内のDNAを傷つけ、日焼けを繰り返すことで皮膚がんになりやすくなるといわれる。雨の日でも2~3割は地上に降り注いでいるので、紫外線量の多い春や夏の外出には紫外線対策は欠かせない。

・UV-C (波長200nm-280nm)
オゾン層で守られている地表には今のところ到達しない。強い殺菌作用があり、生体に対する破壊性が最も強い。

感覚

2009-01-03 19:53:38 | 解剖生理学(皮膚)
感覚分類

ヒトの感覚は5分類では次のようになる。

●体性感覚:表在感覚(皮膚感覚)と深部感覚。
・表在感覚には触覚(触れた感じ)、温覚(暖かさ)、冷覚(冷たさ)、痛覚(痛さ)がある。
・深部感覚には運動覚(関節の角度など)、圧覚(押さえられた感じ)、深部痛、振動覚がある。
●内臓感覚:内臓に分布した神経で、内臓の状態(動き、炎症の有無など)を神経活動の情報として感知し、脳で処理する仕組み。
・臓器感覚(吐き気など)
・内臓痛
●特殊感覚:視覚(目で見る)、聴覚(耳で聞く)、味覚、嗅覚、前庭感覚(平衡感覚)がある。
・視覚:光を網膜の細胞で神経活動情報に変換し、脳で処理する仕組み。
・聴覚:音波を内耳の有毛細胞で神経活動情報に変換し、脳で処理する仕組み。
・味覚:食べ物に含まれる化学物質(水溶性物質)の情報を、舌、咽頭、喉頭蓋などの味覚細胞で神経活動情報に変換し、脳で処理する仕組み。
・嗅覚:鼻腔の奥にある嗅細胞で、空気中の化学物質(揮発性物質)情報を神経活動情報に変換し、脳で処理する仕組み。
・前庭感覚:内耳の半規管などで、頭部の傾き、動き(加速度)などを神経活動情報に変換し、脳で処理する仕組み。

他の感覚
●平衡覚:(前庭感覚)平衡(身体の傾き、全身の加速度運動)に対する知覚であり、内耳の流体を含む腔に関係する。方向や位置確認も含めるかどうか意見の相異があるが、以前の奥行感覚と同様に"方向"は次感覚的・認知的な意識だと一般的に考えられている。
●固有感覚:(運動感覚)体に対する意識(筋、腱内の受容器による筋、腱、間接部の緊張の変化)の知覚である。ヒトが大きく依存する感覚であり、しかしながら頻繁に意識されない感覚である。説明するより更に簡潔に明示すると、固有感覚とは、体の様々な部位の位置する場所を感じているという"無意識"である。これは目を閉じて腕を周りに振ることで演示することができる。固有感覚機能が正確だと思い込んで、どの他の感覚にも感知されてないにも関らず、直ぐに実際にある手の位置の意識が無くなるだろう。

結合組織

2008-04-01 18:04:43 | 解剖生理学(皮膚)
結合組織について
結合組織の固有の組織を繊維細胞といい、繊維は膠原線維と弾性線維の2種があり、その線維の配列状態によって疎性結合組織と定型結合組織とに分ける。


◆ 疎性結合組織-膠原線維がまばらに不規則な走り方をする結合組織。皮下組織・粘膜下組織・外膜・葉間・小葉間の隔壁・脂肪組織も一種の疎性結合組織
皮下、筋肉、消化管、腺構造、血管・ 神経周辺部の中に存在する組織。柔軟性を必要とする組織などに認められ、周囲の組織を 物理的に繋ぎ支える役割を担う。内部には弾性線維や膠原線維が存在。水分が多く、細胞や繊維が少ない。主体は膠原線維。弾性線維、マクロファージ、 リンパ球、脂肪細胞も含む。すき間にさまざまな種類の細胞がぱらぱらと、あるいは比較的密に並んでいる。


◆ 定型結合組織-真皮・粘膜固有層・筋膜・骨膜・軟骨膜・腱・靱帯・腱膜


◆ リンパ組織も結合組織の一種である。


■結合組織を要約すると
(1)隣接組織に可動性を与えるとともに、これらを結合して生体組織を支持する。
(2)水、電解質、栄養素の輸送や貯蔵に関係する。
(3)組織欠損の補修。
(4)抗体産生による保護作用。


水虫

2008-03-27 21:14:58 | 解剖生理学(皮膚)
水虫は白癬菌(はくせんきん)による皮膚病であり、白癬菌は角質層に寄生しケラチンを栄養源にしている。足に水疱・発赤・痛痒感を伴う(近年特に、指先や爪の裏側の皮膚に感染するケースも増えている)。

田虫(たむし)、陰金(いんきん)、白雲(しらくも)も同じ白癬菌による感染症であるが、感染する場所によって呼び方が異なる。皮膚(掌、足、頭、太股の内側、陰部を除く)に感染すると田虫となり、太股の内側や陰部に感染すると陰金となり、頭に感染すると白雲となる(白雲は子供に起こりやすい)。

感覚点

2008-03-25 15:01:52 | 解剖生理学(皮膚)
感覚点の部位にはその感覚を伝える知覚神経がきている。身体の部位により、感覚点の多い所と少ない所がある。皮膚の感覚点は痛点が最も多く温点が最も少ない:痛点>触圧点>冷点>温点の順である。

・温点3万
・冷点25万
・触点(圧点)50万
・痛点200万

触覚と圧覚は同じ感覚点であり、やや強いタッチや皮膚に感じる圧力などは同じ受容器である。蝕圧覚は指先や顔面に多い。

痛覚には特殊な受容器はない。あらゆる刺激は強くなると痛覚を生じる。
疲労している時は痛みに対して敏感になる。

毛細血管

2008-03-25 13:53:43 | 解剖生理学(皮膚)
毛細血管は、真皮と表皮の境目まできている。表皮の基底細胞は、真皮中の毛細血管における栄養や酸素の供給、老廃物を運び去るといった働きをうけて活性化する。新陳代謝の原動力。血行不良は、肌状態にも悪影響を及ぼす。

皮膚感覚

2008-03-24 15:54:13 | 解剖生理学(皮膚)
皮膚感覚とは、触覚、痛覚、温度覚など、主に皮膚に存在する受容細胞によって受容され、体表面に生起すると知覚される感覚のことを指す。深部感覚などとあわせて体性感覚と呼ばれることが多い。

皮膚感覚: 皮膚及び粘膜の感覚を皮膚感覚と言う。皮膚感覚はさらにいくつかの感覚に分類されている。皮膚にはこれらの感覚を感じる非常に小さい器官(受容器:感覚の入り口)がモザイク状に分布している。たとえば、指先には1平方センチあたり約1500のマイスナー小体、約750のメルケル触板、約75のパチーニ、ルフィニ小体がある。たとえば手の甲を鉛筆のような先の尖った物で押してみると痛いと感じる場所と感じない場所がある。痛いと感じる場所には痛覚の受容器がある。古典的には下記の様な分類がある。

触覚や圧覚の生理的基盤としては、圧力の変化に対して応答する細胞が主たるものとして考えられている。圧力に反応する細胞には数種類あり、主に圧力がかかって反応し始めてから、順応して反応しなくなるまでの時間特性が異なる。順応が早い細胞は圧力がかかり続けている状態では反応しないため、圧力の変化や振動があるときにのみ反応する。順応が遅い細胞は持続的な圧力の存在に反応する。
クラウゼ小体
圧覚や触覚、冷覚を司る求心性神経終末の1つ。Krause小体とも表記される。哺乳類では真皮、結膜、口腔、鼻腔粘膜下に存在し、楕円形あるいは球形の構造を持つ。
マイスナー小体
圧力に対し速やかに順応し、振動などによく反応する。主に表皮下層に分布する。
パチニ小体
圧力に対し非常に速やかに順応し、振動などによく反応する。真皮下層や皮下組織に分布する。
メルケル触盤
圧力に対し遅く順応し、持続的な皮膚への圧力によく反応する。主に表皮に分布する。
ルフィニ終末
圧力に対し遅く順応し、持続的な皮膚の変形などによく反応する。主に真皮に分布する。
自由神経終末

・触覚(何かが触れている感覚):メルケル触板、 マイスナー小体、ルフィニ小体、自由神経終末
・痛覚(痛いという感覚):自由神経終末
 痛み・かゆみの刺激を感受する。痛覚の感覚点は身体に最も多く分布している。指先、角膜、鼓膜、歯髄などが特に敏感である。疲労している時は痛みに対して敏感になる。
・圧覚(押されている感覚):ルフィニ小体、 パチーニ小体、自由神経終末
 重さを感じる。
・温覚(暖かいという感覚):自由神経終末、ルフィニ小体
・冷覚(冷たいという感覚):自由神経終末

実際には、これらの感覚は単一種の受容器で受容されるのではなく、複数種の受容器で認識されると考えられている(複特異性)。

多くの神経線維が複数の刺激に対応して脳に興奮が伝わると考えられている。。

感覚受容器に入った感覚シグナルは感覚繊維を通って中枢へ伝達される。

立毛筋

2008-03-24 15:30:10 | 解剖生理学(皮膚)
外毛根鞘と真皮上層との間に存在する平滑筋束であり、収縮によって毛は垂直方向に立って周囲の毛孔部はやや隆起する。これがいわゆる鵞皮もしくは鳥肌である。アドレナリン作動性の交感神経に支配される。別名、起毛筋(きもうきん)

寒冷ストレス、恐怖、驚きなどの情緒性ストレスでも収縮したり、体温上昇時においても悪寒戦慄と同時に鳥肌が生じることもある。自分の意思では動かせない。

毛の発生に重要な役割を果たしているという説もある。

毛の構造

2008-03-24 15:27:43 | 解剖生理学(皮膚)
毛は図のような皮膚の組織の一部として存在している。掌と足の裏を除く殆どの部分に毛が生えている。
毛には、皮膚の保護機能、体温を保つ機能、知覚機能などさまざまな役割があるが、人間の生活環境の変化に伴って、あまり重要な役割を持たなくなってきた。

◆毛の構造
【毛球】
毛の発育で最も重要な部分が根っこの部分である毛球部。ここで毛母細胞は活発に細胞分裂を繰り返し、分裂するとともに上方に移動して毛を伸ばしていく役割を果たしている。脱毛は毛球の細胞分裂が停止して角質化し、毛根が毛乳頭から離れて毛包と共に上方に移動することによって起こる。

【毛乳頭】
毛球の最下端にあり、血管に富んでいる。

【毛管】
皮膚表面から外に出ている部分。

【立毛筋】
鳥肌が立つというのは、立毛筋があるためである。自分の意思では動かせないが、気温や環境によって毛を立たせたり寝かせたりする役割を持っている。毛の発生に重要な役割を果たしているという説もある。

【エクリン腺とアポクリン腺】
全身に分布するのがエクリン腺で、腋の下や陰部などの特定部位に分布する汗腺がアポクリン腺である。腋臭や体臭の主な原因はアポクリン腺から出る汗が最近に分解されたときに発生すると言われている。

皮脂膜・汗腺・皮脂腺

2008-03-24 14:54:44 | 解剖生理学(皮膚)
 皮脂腺から分泌される皮脂(油分)と汗腺から分泌される汗(水分)が混ざり合って出来たpH5.2~5.8の弱酸性の皮脂膜で皮膚表面は覆われている。

◆皮脂膜
 皮膚表面をなめらかにし、水分の蒸散を防ぐと同時に、うるおいを保ち、外部刺激から肌を守る。
 また、弱酸性を保っているので、有害な細菌の繁殖を抑える働きもある。季節や環境などの影響により皮脂膜が作られにくくなると、皮膚表面はアルカリ性になり抵抗力が鈍くなり、湿疹やかぶれを起こしやすくなる。
 皮脂が多く出過ぎるとバランスが崩れアルカリ性に傾き殺菌力が弱まる。


◆汗腺
 汗を分泌する汗腺は、真皮の深層から皮下組織にあり、エクリン腺(小汗腺)とアポクリン腺(大汗腺)の2種類がある。
 エクリン腺は毛と関係なく存在する汗腺で、全身に分布している。全身に200~500万個あり、手のひら、足の裏に多く、大量の水分を分泌し体温調節に関与する。
 アポクリン腺は、腋の下や乳首のまわり、外陰部などの特定の部分にだけあり、毛包上部に開口している。体臭に関与する汗腺で、体温調節には関与しない。

◆皮脂腺
 皮脂を分泌する皮脂腺には、毛包上部に開口し、手のひらと足の裏以外の全身にある皮脂腺と、乳房・口唇・肛門付近に直接開口する毛包に付属しない独立皮脂腺がある。男性ホルモンは皮脂の分泌を促し、女性ホルモンは制御する。男性は50歳を過ぎると、女性は35歳を過ぎると皮脂の分泌は衰えていく。

角質器

2008-03-24 14:46:33 | 解剖生理学(皮膚)
角質器とは表皮が 角質化した器官。人体においては、毛・爪。

毛は、皮膚から出ている部分を毛幹、皮膚に入っている部分を毛根という。毛根の下端の毛球には、毛母細胞、色素細胞、毛乳細胞があり、毛乳頭に血管がつながっている。その血管から栄養を受け取った毛母細胞が分裂し、色素細胞が色素を供給して毛を作り、成長する。細胞分裂が止まって角化し、脱毛するまでの寿命(ヘアーサイクル)は、頭髪では3~6年、眉毛では約100日である。毛は皮膚の保護や感覚に役立つ。

爪は、皮膚に隠れている部分が爪根(そうこん)、外に出ている部分を爪甲(そうこう)といい、爪根にある爪母基で増殖して成長する。皮膚から出たところの半月は、新生して角化がまだ不十分な爪である。爪は手足の指先を保護し、物をつかんだり、小さい物体を操作するうえで重要な役割を果たす。

コラーゲン(膠原繊維)とエラスチン(弾性線維)

2008-03-24 14:33:53 | 解剖生理学(皮膚)
真皮の線維成分にはコラーゲン(膠原繊維)とエラスチン(弾性線維)の2種類がある。

量的に多いのはコラーゲン(膠原繊維)で主成分はコラーゲンというタンパク質で、じつに真皮の75%がこのコラーゲンである。コラーゲンは線維芽細胞という細胞から新しく作り出される。そして古くなったものは酵素などで分解されていく。

コラーゲンの新陳代謝は非常にゆっくりとしたもので、真皮のコラーゲンが代謝するのに、約2~6年かかるといわれている。

そして、このコラーゲンの代謝が行われるのは40代ぐらいまでで、それ以降はほとんど新しく作られない。

コラーゲンは、人体の中では、肌だけではなく、筋肉や骨、内臓などいたるところにあり、体の総タンパク質の3分の1以上を占めている。

長く紫外線を浴びると角質層は厚くなり、弾力性を保つ真皮のコラーゲンが破壊・黄色変性し、しみやしわとなる。

また、コラーゲン(膠原繊維)の間にはエラスチン(弾性線維)があり、その主成分はエラスチンというタンパク質である。コラーゲン(膠原繊維)と弾性線維(エラスチン)がうまく組み合わさって、バネのような構造で真皮にハリを与えている。年齢とともに、このバネの構造がゆるんでくると皮膚は弾力を失いシワやたるみが発生する。

ビタミンCは、コラーゲンの生成・維持に有効である。

エラスチンは、皮膚の真皮・靱帯・腱・血管壁など伸縮性の必要な器官に広く分布する。エラスチンとコラーゲンとはほぼおなじ部位に存在し、共に皮下の柔軟組織を構成している。紫外線や活性酸素、ストレスなどがこの柔軟組織を壊していくといわれている。エラスチンを多く含む食べ物は、牛すじ肉、手羽先、軟骨、煮魚などがあり、柔軟組織は睡眠中に再生されるので、これらの食べ物はなるべく夜間に摂るのが適している。

セラミド

2008-03-24 14:04:30 | 解剖生理学(皮膚)
セラミドは皮膚の角質層で細胞と細胞の間を埋めている主要成分。

セラミドは皮膚の保湿機能の改善や水分の蒸発、外部からの刺激や細菌・ダニ・ほこりなどの抗原(アレルギーの原因になるもの)の進入を防ぐ働きがある。そのため、セラミドはドライスキンや肌トラブルを防ぎ、うるおいのある健康な肌を保つ。また、セラミドはメラニンの合成を抑え、シミ・シワを防ぐといわれており、肌の健康に重要な役割を果たすことが報告されている。

セラミドはクリームや乳液、ローションなどの化粧品に多く利用されている。また小麦、大豆、キビ、ほうれん草、米などに含まれており、食品としてもヨーグルト、ゼリー、ケーキなどの焼き菓子にも利用されている。

最近の研究では、肌の老化やアトピー性皮膚炎によって起こる、カサつきや肌荒れの時、セラミドが不足していることが確認されており、免疫賦活作用、抗腫瘍作用、神経細胞活性化作用などの美肌以外の効果も研究が進められている。