アロマテラピー学習ブログ

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参照。

様々な血球とその仕事

2008-03-20 17:49:12 | 解剖生理学(免疫系)
血球は骨髄中にある未分化の幹細胞という同一の細胞から作られると言われている。

赤血球
・未分化の肝細胞→核小体が小さくなり・細胞小器官減少→無核の赤血球になり血中へ
・酸素を運び二酸化炭素を回収する。
・中央が凹んだ円盤型で無核である。
・鉄を含む血色素(ヘモグロビン)の影響で赤い。
・柔軟性にとみ、変形しやすく細い毛細血管も容易に通過できる。
・寿命は約120日。
・毎日全赤血球の1/120が肝臓・膵臓で破壊され骨髄で新生される。
・ビタミンB6・B12・葉酸・銅などの助けを借りて生成される。
・男性500万個/立方ミリメートルよりも女性のほうがやや少ない450万個/立方ミリメートル。(女性ホルモンには赤血球産生を抑制する作用がある

血小板
巨核球の細胞分裂によってできる。
凝固因子との共同作業により血管を補修する。(止血、凝固)

白血球
・未分化の肝細胞→リンパ芽球・単芽球・骨髄芽球それぞれが分化し、
リンパ球・単球(マクロファージ)・顆粒球となる。
・生体防御作用(特異的防御機構)に関与し免疫系システムの主役である。

●リンパ球
・自己と非自己を見分ける機能を持つ
・目的の抗原だけを狙い撃ちすることができる
・白血球の36.5%をしめる
・免疫作用の主役でT細胞・B細胞からなる。
・リンパ芽球が胸腺で分化したものをT細胞、
・ファブリチウス嚢で分化したものをB細胞という。
・T細胞は細胞性免疫、B細胞は体液性免疫の作用を持つ。

T細胞
リンパ球中の細胞性免疫機構を担う、胸腺で分化される細胞
・免疫系全体の指令塔的な役割を持つ
・サプレッサーT細胞・ヘルパーT細胞・キラーT細胞に分かれる
T細胞は直接異物の排除処理を行う(食作用)
・単球のマクロファージが異物を食べその特徴をT細胞やB細胞に伝える(抗原提示)
・化学伝達物質であるリンホカインを産生

<キラーT細胞>
細胞傷害性T細胞(キラーT細胞)として分化したもの、殺し屋細胞で食作用を持つ。
・好中球やマクロファージからの抗原提示により分析した抗原への打撃
<ヘルパーT細胞>
抗原(異物)に適合した抗体を生産するための指令をB細胞に与える。
<サプレッサーT細胞>
B細胞が抗体を作り過ぎないようにコントロールする。

B細胞
リンパ球中の体液性免疫機構を担う。ファブリチウス嚢で分化する細胞
・T細胞の指令に基づき、タンパク質より抗体を産生する。
・再侵入された場合に備え抗体の再生記憶をする。
・マクロファージがうまく食べられない抗原に付着して食べやすくする
(オプソニン効果=免疫食作用)
抗体は免疫グロブリンといわれるタンパク質Ig(IgG.IgA.IgM.IgD.IgE)がある。

IgG=胎盤を通過し感染後3週間ほどで現れるので即効性はない。二次免疫応答で多量に産生される。血清中で最多。オプソニン作用を持っている。

IgA=分泌されるときは2量体になっている。分泌型で初乳・唾液に含まれる。粘膜系の免疫作用に関与する。

IgM=感染後最も早く作られる抗体

IgD=B細胞と関係すると考えられる。新生児のリンパ中に存在するが、不明な点が多い。

IgE=即時型アレルギー(喘息等)に関与する。肥満細胞や好塩基球に結合する。

<記憶B細胞>
一度、弱った菌や殺傷された菌(抗原)を身体に入れて、抗体を作っておけば、長い間B細胞はそれを記憶している。次に、その菌に(抗原に)感染したときに、その記憶が呼び覚まされて直ぐに抗体を作って対抗することが出来る。

<形質細胞>
Bリンパ球が分化した細胞。核は偏在し、車軸核と呼ばれる。免疫グロブリンを生産する。急性炎症末期から慢性炎症の病巣に出現する炎症細胞の1つでもある。B細胞-免疫芽細胞-形質細胞系は液性免疫に関与する。

NK細胞(ナチュラルキラー)細胞
胸腺で分化する
抗原認識がないので無差別に抗体を攻撃する
ウィルス・細菌・がん細胞などに有効
笑うことでUPしストレスで減少するといわれる
非特異的防御機構・特異的防御機構両方で活躍する

●単球
骨髄で産生され、最も未熟なものは単芽球monoblastと呼ばれる
血液中では単球
組織にでるとマクロファージ(大食細胞)
・肝臓ではクッパー細胞
・肺胞では肺胞マクロファージ
・皮膚ではランゲルハンス細胞
・骨では破骨細胞
貧食、T細胞への情報伝達


●顆粒球
好酸球(抗原抗体複合物の摂取除去・寄生虫やアレルギー性疾病に増加)

好塩基球(アレルギー反応、炎症部位の血管拡張・血液凝固の抑制・好中球のヘルプ)

好中球(白血球中最大・細菌・ウィルスの摂取・消化・白血球中最多・活発な食作用)

免疫の仕組み

2008-03-20 16:02:50 | 解剖生理学(免疫系)
免疫
〔疫病を免れる意〕伝染病などに一度かかると、二度目は軽くすんだり、まったくかからなくなったりすること。生体が自己にとって健全な成分以外のものを識別して排除する防衛機構。

特異的防御機構
・侵入物を認識して特異的に反応・処理する免疫機構
・1度感染すると抗体ができて再び感染しないなど
 のリンパ球中心の免疫機構(麻疹やおたふくなど)
・T細胞による細胞性免疫とB細胞による体液性免疫がある

細胞性免疫
移植片に対する拒絶反応のようにTリンパ球(T細胞)自身が対象を攻撃する免疫

体液性免疫
細菌感染の防御のようにリンパ球が生産する抗体による免疫。B細胞を中心とした免疫でマクロファージを介して抗原情報を得たヘルパーT細胞が、B細胞に働きかけることにより、B細胞が形質細胞に変化して抗体(免疫グロブリン)を産生する。体液(血液)の中に敵が侵入し存在している時に働く免疫で、免疫の主役たちが血液やリンパ球の中に存在するので体液性免疫と呼ばれる。

抗体
抗原の侵入を受けた生体がその刺激で作り出すタンパク質の総称。その抗原だけに結合する性質があり、結合によって抗原である細菌などを溶解したり、毒素を中和するなどして生体を防御する。免疫グロブリンに属する。免疫体。

抗原
生体内に侵入して抗体をつくらせ、その抗体とだけ結合して反応する物質。細菌毒素・菌体成分や多くの異種タンパク質がこれに該当する。アンチゲン。

非特異的防御機構
・一般的な異物・侵入物に対する無差別的な排除システムである。
・防御壁としての皮膚や粘膜
・局所にある抗菌性物質(胃液・腸内細菌など)
・好中球や単球による無差別的排除機構

内分泌器とホルモンの働き

2008-03-20 13:12:47 | 解剖生理学(内分泌系)
器官             ホルモン

視床下部           副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン
               甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン
               成長ホルモン放出ホルモン
               性腺刺激ホルモン放出ホルモン

下垂体
(脳下垂体) 下垂体前葉   副腎皮質刺激ホルモン
              甲状腺刺激ホルモン   甲状腺におけるホルモンの産生と分泌を刺激する
              性腺刺激ホルモン
              黄体形成ホルモン
              卵胞刺激ホルモン
              成長ホルモン    成長と発育を制御し、タンパク質の合成を促進する、血糖値上昇
              プロラクチン   乳腺における乳汁の産生を開始させ、持続させる

下垂体中葉         メラニン細胞刺激ホルモン

下垂体後葉         バソプレッシン  腎臓に水分を保持させ、アルドステロンとともに血圧を制御する
             オキシトシン   子宮筋と乳房の乳腺を収縮させる

松果体          メラトニン   抗酸化物質
 ビタミンEの2倍の効果を持ち、脳関も容易に通り抜けることができ体全体に行きわたる。

色素細胞に対する退色作用
 人間の場合その作用はみとめられなかったがカエル等の両生類では退色作用が認められている。

生体リズムの調節作用
性腺抑制作用
 動物の生殖に影響を与え多く摂取すると月経を止める作用がある。

催眠作用
深部体温低下作用

甲状腺          甲状腺ホルモン
             サイロキシン(チロキシン) 基礎代謝亢進
             トリヨードサイロニン(トリヨードチロニン)
             カルシトニン    血液中のカルシウム濃度を低下させ、骨の形成を促進

副甲状腺(上皮小体)   上皮小体ホルモン(パラトルモン)  血液中のカルシウム濃度を高める

副腎(腎上体)      
 副腎皮質 束状帯        糖質コルチコイド(コーチゾン)   肝グリコーゲン増加、血糖上昇、抗炎症作用、抗アレルギー作用など肝臓や全身に働きかける。ストレス対処ホルモン 免疫抑制作用
      球状帯       鉱質コルチコイド(アルドステロン)    腎臓に作用し、尿に排泄される塩分を制限。体内の塩分量を調節
                 アンドロゲン      男性ホルモン
      
 副腎髄質         アドレナリン(エピネフリン) 交感神経興奮類似作用(心機能亢進・血糖上昇・血圧上昇)
             ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)

膵臓(ランゲルハンス島) インスリン   血糖値を下げ、全身の糖、タンパク質、脂肪の代謝に影響を及ぼす
             グルカゴン   血糖値を上げる
             ソマトスタチン
             膵ポリペプチド

卵巣            エストロゲン(卵胞ホルモン)   発情ホルモンといわれ、女性の第二次性徴と子宮粘膜の増殖を促進する。生殖器管の発達を制御する 
             プロゲステロン(黄体ホルモン)   受精卵が子宮内膜に着床する準備や、妊娠の維持、基礎体温を上昇させる。乳腺による乳汁の分泌を準備させる

胎盤            絨毛性ゴナドトロピン(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)

精巣(睾丸)        アンドロゲン
             テストステロン  男性の性徴と生殖器管の発達を制御する

胸腺            チモシン   Tリンパ球の産生を誘導
腎臓            エリスロポエチン  赤血球を産生する。