アロマテラピー学習ブログ

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参照。

頭部の筋肉(表情筋)

2008-12-29 15:03:26 | 解剖生理学(骨・筋肉)
▽頭部の筋肉:顔の表情を作る表情筋
後頭筋 前頭筋 帽状腱膜 雛眉筋 眼輪筋 眉毛下制筋
鼻根筋 鼻筋 鼻中隔下制筋 上唇鼻翼挙筋 上唇挙筋
小頬骨筋 大頬骨筋 笑筋 頬筋 口角挙筋
口輪筋 口角筋軸 口角下制筋 オトガイ横筋 下唇下制筋

中殿筋

2008-12-29 14:36:24 | 解剖生理学(骨・筋肉)
【中殿筋】(ちゅうでんきん) 背中側の尻の上(骨盤(腸骨翼の外面)から大腿骨(の大転子))にある小さな筋肉。大腿筋膜張筋とともに、股を開く動作(足を外転(外に広げる))で働く。中殿筋は、大殿筋や尻の脂肪を吊り上げている。

2008-12-29 13:53:27 | 解剖生理学(骨・筋肉)
骨(こつ)とは、「ほね」のこと。体の中にある、さまざまな形をした硬い構造で、軟骨と共に、支持組織と呼ばれる。体の形を維持し、重力や外部の力に抗して体をささえ、運動の際には筋肉の力を伝えたり、骨の囲いを作って囲いの内側にあるもの(内臓など)を守ったり、というようなさまざまな働きをしている。

 骨は、骨組織からできている。リン酸カルシウムなどの無機質が沈着しており、体の中ではもっとも硬い構造のひとつである(歯のエナメル質や象牙質?の次に硬い)。すべての細胞にとって、その細胞が正常にはたらくには、カルシウムイオンが必要だが,その体内での貯蔵庫としても重要。

 骨はある程度の弾力性はあるものの、それ自体大きく形を変えることはできないほど硬い。手足など体の動きに対応するため、隣り合う骨どうしがつながっている箇所ではある程度自由につながりの角度を変えられるようにできている。この骨どうしのつながっている場所を関節と呼ぶ。骨が関節でつながった全体を骨格という。

 軟骨は骨の一種ではなく、別の構造。

 「肩甲骨」(けんこうこつ)「肋骨」(ろっこつ)など、「~骨」の形の時には、「こつ」と読むが、そうではなくて、単独で「骨」というときも、「ほね」ではなく「こつ」と読む。

 英語では bone ボウン、ラテン語は os オス。ただし、(顔にある)口や、管状のものの入口の「口(こう)」のこともosというので注意。

骨のいろいろ
 体の中では、骨のある場所はみな決まっていて、それぞれ名前がついている。また、ひとつひとつの骨の形も細かく決まっていて、骨の表面の突起やくぼみなどにもみな名前がついている。もちろん、そういったでこぼこは、別の骨と関節を作る場所だったり、筋肉が付着する場所だったりと、みな意味がある。

 骨は、ヒトには全部で200本ぐらいある。さまざまな形をした骨のうち、腕やあしなどにある長い骨を長骨、頭蓋骨の一部や肩甲骨などのような平べったい骨を扁平骨、手首や足首などにある小型で塊状の骨を種子骨という。


骨の構造
 骨の硬い部分は骨実質と呼ばれる。骨は、その内部全体が骨実質であるわけではなく、内部にはさまざまな空洞がある。その空洞は、骨髄腔と呼ばれ、その中にある組織は、骨髄という。

骨実質は、結合組織の一種である骨組織という組織からできている。骨組織をつくリ出すのは骨芽細胞などの細胞。この細胞は、細胞のまわりにコラーゲンでつくられているコラーゲン細線維や、アパタイト類(リン酸カルシウムなどを含む)などを分泌する。細胞のまわりに蓄積したこれらの物質の塊が骨基質であり、これが骨の硬さの元になっている。骨芽細胞は、骨の中を走る血管から酸素や栄養分を供給されている。骨芽細胞がこの血管の周りに同心円状に並び、骨実質もこの血管を囲む円柱状に発達することから、血管とその回りの骨芽細胞、骨基質が骨の基本単位となっている。これを骨単位(オステオン、oesteon、またはハバース系)という。

 骨の構造の詳細は、骨組織を参照。


代表的な骨の例
(説明を書いたもののみ)

頭部の骨格(頭蓋)
頭蓋骨 - 頭頂骨

指骨 - 趾骨 - 指節骨 - 趾節骨 - 基節骨 - 中節骨 - 末節骨
脊柱(背骨)
椎骨
骨盤
仙骨- 寛骨 - 坐骨 - 腸骨 - 恥骨
そのほか
腰骨

協力筋・拮抗筋

2008-12-26 03:33:48 | 解剖生理学(骨・筋肉)
協力筋とは、お互いに協力し合う関係の筋肉のこと。拮抗筋の反対。
~協力筋の組み合わせの例~
・上腕二頭筋 - 上腕筋
 上腕二頭筋は力こぶで、肘を曲げる筋肉、上腕筋というのは上腕二頭筋の陰に隠れている筋肉で、同じ作用をする。
・大腿二頭筋 - 半腱様筋
 大腿二頭筋は太ももの後ろ側にある筋で、半腱様筋もその隣にある筋肉。どちらも膝を曲げるのに働く筋だから、協力筋の関係にある。
・下腿三頭筋 - 後脛骨筋
下腿三頭筋というのはふくらはぎのふくらみを作っている筋で、踵を挙げる、つまり足首を屈曲させる働きを持つ。後脛骨筋というのは少しマイナーな筋だが、下腿三頭筋の陰に隠れている筋なので、これらの筋は協力筋ということになる。
・半腱様筋 - 半膜様筋
半腱様筋と半膜様筋は隣同士にある筋で、どちらも太ももの裏側で膝を曲げる働きをしている協力筋。
・大胸筋 - 広背筋
肩が外転するときに三角筋は収縮し、大胸筋と広背筋は弛緩する。反対に肩が内転するときは三角筋は弛緩し、大胸筋と広背筋は収縮する。この場合の大胸筋と広背筋は協力筋。
※同じような場所にある筋肉はたいてい、同じ作用をする。


拮抗筋とは、お互いが反対方向に働く筋のために、作用を相殺し合ってしまう関係の筋肉のこと。
~拮抗筋の組み合わせの例~
・腸腰筋 - 大殿筋
腸腰筋というのは太ももを持ち上げる、股関節を屈曲させる筋で、大殿筋というのは太ももを後ろに引っ張る、股関節を伸展させる筋だから、この二つは代表的な拮抗筋の関係にある。
・上腕二頭筋 - 上腕三頭筋
上腕二頭筋は肘を曲げる作用があって、上腕に三頭筋は肘を伸ばす作用があるから、この二つの筋肉は拮抗筋。
・腸腰筋 - 大殿筋
腸腰筋は股関節を屈曲させる筋で、大殿筋は股関節を伸展させる筋だから、これも拮抗筋。
・前脛骨筋 - 下腿三頭筋
前脛骨筋はすねにある筋肉で、足やつま先を持ち上げる働きをする筋。下腿三頭筋は足首を後ろに曲げる筋肉だから、これも拮抗筋。
・三角筋 - 大胸筋
肩が外転するときに三角筋は収縮し、大胸筋と広背筋は弛緩する。反対に肩が内転するときは三角筋は弛緩し、大胸筋と広背筋は収縮する。この場合の大胸筋と三角筋は拮抗筋となる。


骨格筋の構造

2008-12-25 21:11:53 | 解剖生理学(骨・筋肉)
骨格筋と神経
 骨格筋は意識して動かすことのできる随意筋である。そしてその動きは神経系によって調節されている。神経は1本1本の筋線維を支配している。この筋肉を動かすように刺激を伝えている神経こそ運動神経なのである。 

骨格筋の収縮
 私たちの運動は骨格筋が伸びたり縮んだりすることで関節の角度が変わることで起こっている。骨格筋は筋線維の束であるが、筋線維の収縮によって張力が発生している。筋線維の収縮は、太い筋細糸(ミオシン)と細い筋細糸(アクチン)がすべることで起こるといわれている。収縮の引き金にはカルシウムイオンが、収縮自体にはATP(アデノシン三燐酸)が必要である。

骨格筋線維のタイプ
 骨格筋には①速筋線維②遅筋線維③中間筋線維という3タイプある。
①速筋線維
 骨格筋の大部分にある筋線維で大量のグリコーゲンを有している。また、ミトコンドリアが少ないので色が白く、白筋とも呼ばれる。速筋線維は神経から刺激を受けると0.01秒以内に収縮することができるが、大量のATPを消費するので急速に疲労する。
②遅筋線維
 遅筋線維はミトコンドリアを多く含むため色が赤く、赤筋とも呼ばれる。遅筋線維は刺激を受けてから収縮するまでに速筋に比べて3倍の時間がかかる。しかし、ミトコンドリアが豊富なため酸素を消費して糖、脂肪、たんぱく質からATPを作ることができ、長時間の運動が可能になる。
③中間筋線維
 速筋線維と遅筋線維の中間の性質を持つ。速筋線維に似ていますがミトコンドリアが多く、疲労しにくい筋線維である。

 これらの筋線維の割合は骨格筋の種類によって異なる。早い収縮が必要な眼や手の筋は速筋線維の割合が高い。また、背部や下腿には遅筋線維の割合が高い。
 全身の速筋線維と遅筋線維の割合は遺伝的に決まっているので、瞬発的な運動が得意な人、持久的な運動が得意な人がいる。しかし、トレーニングによって筋線維の割合が変わる。瞬発的なトレーニングを続けると速筋線維の筋肥大が起こり速筋線維の割合が高まる。逆に持久的トレーニングを続けると速筋線維が中間筋線維に変わり割合が変わる。

筋細線維

2008-12-25 20:59:31 | 解剖生理学(骨・筋肉)
 骨格筋を構成している主成分は筋細胞である。筋細胞は線維状をしているのでしばしば筋線維と呼ばれている。筋線維は細い筋原線維から成り、さらに筋原線維はより細い筋細線維から成っている。筋細線維は2種類、すなわち太い筋細線維と細い筋細線維があり、太いものがミオシン、細いものがアクチンと呼ばれている。筋細胞に運動を与えるのは細胞内に充満したこれら太さの違う2種類の筋細線維の相互作用の結果であることが知られている。とくに、この2種の筋細線維は筋収縮の機構に関係する蛋白であることから収縮性蛋白質と呼ばれている。また、骨格筋内の筋原線維のうち、約65%以上がミオシンから成っている。ミオシンは1分子の分子量約200, 000のポリペプチドであるheavy chain (重鎖) 2本と分子量約20, 000のlight chain(軽鎖) 4個から成っている。

筋細胞の細胞原形質(筋形質ともいう)内には筋原線維(筋細線維ともいう)が細胞の長軸方向に走り、
この筋原線維が収縮活動の基本となっている。
筋細胞の横紋は、筋原線維に存在する横紋の集束の結果として現れたものである。
筋原線維を電子顕微鏡で観察すると、規則的に配列する2種類のフィラメント(筋細糸)からなっている。
平滑筋線維のフィラメントでは2種類のフィラメントが区別できるが、太いフィラメントは不定に存在している。
心筋原線維の横紋構造は骨格筋と同じ。
骨格筋には肉眼的に赤くみえる赤筋と、白っぽい白筋とがあり、赤筋は筋原線維が少なく、筋形質が豊富で、白筋は筋原線維が密在し、筋形質が少ない。
赤筋は緩慢な持続的な運動を行い、疲れにくく、白筋は急速な運動を行い、疲れやすいとされる。

上肢

2008-12-25 18:59:59 | 解剖生理学(骨・筋肉)
人間の腕は医学的には、上肢(じょうし)と呼ばれる事が多い。



腕の骨
上腕
 ・上腕骨

前腕
 ・尺骨
 ・橈骨

手指
 ○手根骨
  ・豆状骨
  ・舟状骨
  ・三角骨
  ・大菱形骨
  ・小菱形骨
  ・有鈎骨
 ○中手骨
 ○手指骨
  ・基節骨
  ・中節骨
  ・末節骨



腕の筋肉
腕の筋肉
・三角筋
・上腕二頭筋
・上腕三頭筋

前腕
・長掌筋
・腕橈骨筋
・浅指屈筋

手指
・母指対立筋
・母指内転筋
・短母指外転筋
・短母指屈筋
・掌側骨間筋
・背側骨間筋
・小指対立筋
・小指外転筋


骨格筋

2008-04-04 06:11:14 | 解剖生理学(骨・筋肉)
骨格筋の役割
■身体を動かす
歩く、走る、座るなどの一環の動作は、筋肉が収縮することで、成り立っている。

■関節の安定
筋肉によって、関節を守ることにより、動きが安定している。

■姿勢の保持
関節が安定することにより、姿勢を保つことができる。

■熱の発生
筋肉を収縮させることで、温度調整を行う。(骨格筋は体の組織の中で最も多くの熱を産生する。寒いときに震えるのは、筋肉を動かすことで熱産生を高めようとする体の防御機能の1つである)

■衝撃の吸収
筋肉があることで、内臓や骨など、衝撃から守っている。

■血管・臓器の保護
筋肉で覆うことによって、血管や臓器を守る。

骨格筋をつくる筋繊維の種類
骨格筋をつくる筋線維には、「持続的な筋力の発動」と「瞬発的な筋力の発動」という、2つの筋繊維の種類に分かれる。

■速筋線維(白筋)
筋肉の収縮スピードが速く、瞬間に大きな力を出すことができる。すぐ疲れる、老化が早いという特徴があり、短距離走やパワーリフティングなど瞬発的な力がほしいときに、利用する筋肉である。 20歳頃から急激に衰える性質がある。

■遅筋線維(赤筋)
筋肉の収縮スピードが遅く、長時間力を出すことができる。大きな力は、出せないが、老化しにくく、マラソンなどに持続的な力が欲しいときに利用する筋肉である。さらに、遅筋線維は年をとっても衰えにくいのも特徴的である。

2008-04-03 18:15:50 | 解剖生理学(骨・筋肉)
人体には約650にも及ぶ筋があり、そのうち骨格筋が体重の約50%を占める。一般に筋は骨に結合しているが、関節につくものや、皮膚につくもの、内臓につくものなどがある。

筋肉には、骨格筋、平滑筋、心筋の3種類がある。
骨格筋…腕・足・体などの骨格について骨格を動かす働きをしており、自分の意思で自由に動かすことができる。
平滑筋…内臓をつくる筋肉。身体の中の中空臓器にあり、血管・消化管・気道などのことで、内蔵筋とも呼ばれている。
心筋…心臓を動かす筋肉で、自律神経にコントロールされている。

【筋肉が収縮するしくみ】
骨格筋は、細長い筋細胞がたくさん集まって束になったもの。この筋細胞は太い筋と細い筋の2種類からできており、規則正しく交互に並んでいる。
これらの筋は、大脳から指令があるとお互いに重なり合って収縮し、筋肉全体として短くなる。また、大脳から別の指令が出て2種類の筋が離れると、筋肉全体がゆるむ。筋肉は、このような収縮と弛緩を繰り返して、体を動かしているのである。

【関節が曲がるしくみ】
関節の内側にある筋肉を協力筋、外側にある筋を拮抗筋という。関節を曲げる時は、協力筋が収縮し、拮抗筋がゆるむ。

【筋の作用】
筋の作用としては三つのことがあげられる。
①運動器としての作用(収縮によって付着する骨を動かすこと、または固定すること)
②産熱器としての作用(収縮することでエネルギーを消費するため熱を発生すること)
③ポンプとしての機能
筋は収縮して近くを走る血管やリンパ管に圧力を加える。圧力が加わると管の中を流れる液体は進むか戻るかの方向に動くことになるが、リンパ管や静脈に弁があるため一定方向に向かって流れが生じる。

【起始と停止】
筋肉の仕事は、2つの骨にくっついて収縮し、その骨の位置関係を変化させることである。筋の両端のうち、運動時に大きく動かないもしくはまったく動かないほうを起始と称し、大きく動くほうの端を停止と称す。しかしどちらが動いてどちらが止まっているのかわからないことが多いので、体幹、脊柱に近いほうを起始とし、それから遠いほうを停止とする場合もある。

筋は直接骨に結合することは少なく、普通結合組織線維である腱を介して骨と結合している。腱が広く膜状を呈すときもあり、このときは腱膜と称す。

【筋組織】
筋は、筋細胞つまり筋線維が束になったものである。まず筋線維が束になったものが内筋周膜によって包まれ、内勤周膜に包まれたものがさらに束になって外筋周膜によって包まれる。筋線維の中にはさらに微少な構造である筋原線維などが含まれている。

筋線維は複数の核を持った多核細胞で、アクチンフィラメント、ミオシンなどからなる筋節を基本構造としている。アクチンフィラメントの間にミオシンがあり、ミオシンがアクチンの中に滑り込むことで筋収縮は起こる。筋節はZ板によって区切られていて、主にアクチンの層を明帯(I帯)、ミオシンの層を暗帯(A帯)と称す。

【筋の分類】
筋はその作用によって主力筋、対抗筋、協力筋、固定筋などに分類できる。
主力筋…運動の主力になる筋肉のこと
対抗筋…主力筋とは反対の作用を持った筋
協力筋…その名の通り主力筋と同じ運動をして主力筋を助ける筋
固定筋…主力筋の起始がぶれないように固定するための筋

一般に、主力筋には対抗筋が必ず存在する。腕を曲げるための屈筋があれば伸ばすための伸筋がある。体軸から遠ざけようとする外転筋があれば、近づけようとする内転筋が存在する。体の内側方向へと回転させる筋肉である回内筋があれば体の外側へと回転させる回外筋があり、穴を塞ごうとする括約筋があれば広げようとする散大筋もあるのである。

関節

2008-04-03 14:23:50 | 解剖生理学(骨・筋肉)
関節の運動
身体各部の運動はおもに関節の働きによって行なわれる。この関節の運動は各関節の構造によって異なっている。以下のような運動がある。

1、屈曲と伸展

 通常冠状軸に沿って運動し、両骨間の角度を少なくする運動を屈曲といい、両骨間の角度を大きくする運動を伸展という。屈曲は腹側に近づくことをいうから足関節すなわち足くびの関節などでは、屈曲を背側屈曲・伸展を底側屈曲といったほうが理解しやすい。

2、内転と外転

 通常矢状に沿って運動し、体肢を身体の正中面に近づける方向の運動を内転といい、正中面から遠ざける方向の運動を外転という。
 手の指のときは中指を中心にして、足の指では第2指を中心に内・外転を決める。

3、回内と回外

 四肢の垂直軸に沿って運動し、骨の前面が内側に向かって運動することを回内といい、外側に向かって運動することを回外という。前腕の場合は前腕をさし出して手掌を上に向けた位置をとらせる運動を回外という。また、その手掌を伏せるような位置をとらせる運動を回内という。
 屈曲と伸展・内転と外転は角度の変化する運動であるから角度運動ともいう。
 また2軸性或いは3軸性の関節は描円運動ができる。すなわち上述の角度運動が総合されて、体幹や体肢の一端で円を描くような運動をいう。

可動関節

2008-04-03 14:21:58 | 解剖生理学(骨・筋肉)
可動関節とは、動く関節のこと。肩や肘、膝など。

(構造)
可動関節は、その運動を実現するために、以下の構造をもつ。
 関節面
 関節包
 関節腔
このほか、関節によって滑液包、関節円板、半月板が存在する。

(分類)
可動関節は形状と構造によって動きが規定され、以下のように分類される。
1軸関節
この種の関節はただ1つの軸に沿って運動する。

蝶番関節…ドアのように、ひとつの軸を中心とした動きが可能。
ひとつの基本面に限られるが、かなり大きな可動域を持っている。
関節頭は骨の長軸に直交する円柱体の一部にあたり、その表面に溝があって滑車状を呈する。関節窩にはこの溝に一致した隆起線がある。運動は関節頭の円柱を中心とする屈伸のみで、溝と隆起によってその方向が規制される。指節間関節はその例である。

指節間関節
肘関節

螺旋関節
距腿関節
椎間関節
肩鎖関節
手根間関節
足根間関節
腕尺関節
膝関節

車軸関節…骨を軸として、回るように動く関節。
関節頭は骨の長軸に一致した円柱状、ないし円盤状で、関節窩はその側面に応じて弯曲した切痕となる。関節頭が運動軸となって、回旋のみが行われる一軸性の関節である。橈尺関節はその例である。

肘関節
上橈尺関節
下橈尺関節
正中環軸関節

2軸関節
2つの直交する軸に沿って運動する。

顆状関節…楕円形の関節面を持っていて、楕円の長軸と短軸を中心とした動きはできるが、回旋運動は生じない。
椎後頭関節
顎関節
距骨下関節

楕円関節
関節頭は楕円球状で、関節窩はそれに応じた楕円形のくぼみをつくる。冠状軸には屈伸運動、矢状軸には回内と回外運動を行ない、また両者の複合による回旋のない描円を行なう。橈骨手根関節はその例である。
橈骨手根関節
手根中央関節

鞍関節…馬にのせる鞍の形をした関節。回旋は出来ない。
対向する関節面がともに馬の鞍のような双曲面で、互いに直交するように回旋した状態で向い会う。この関節は屈・伸・回内と回外運動ができる。母指の手根中手関節はその例である。

胸鎖関節
手根中手関節

多軸関節
3つの互いに直交する軸に沿って多方向の運動を行なう。

球関節…ボールがソケットにはまるような形をしていて、自由度の高い関節。すべての基本面での運動が可能。

関節頭が球の一部の形で、関節窩もそれに対応した円いくぼみのものをいう。多軸性関節はどの方向にも自由に動く。
肩関節
腕橈関節
肩甲上腕関節
中手指節関節

臼関節
関節面の半分以上がはまり込むものを臼状関節という。

股関節

平面関節…滑走関節は、関節面が平坦で、可動性は小さい。
向い合う関節面がいずれも平面に近く、たがいに平面的にずれるように運動が行われるが、その運動範囲ははなはだ小さい。椎間間接はその例である。
椎間関節
肩鎖関節
手根間関節
足根間関節
豆状骨関節

半関節
肩鎖関節
椎体間

その他
円柱関節
双顆関節

大腿部の筋肉

2008-03-29 10:59:14 | 解剖生理学(骨・筋肉)
体のバランスを安定させる筋肉。

大腿部の筋肉の働き

・大腿部を身体の前方に上げる

・大腿部の身体の内側に上げる

・ヒザを伸ばす

・ヒザを曲げる

・走ったり、ジャンプしたりといった動作に関わる

骨盤

2008-03-29 10:50:01 | 解剖生理学(骨・筋肉)
骨盤は大腿骨と脊柱の間で体を支える、強固に一体化した一群の骨の解剖学的名称である。

1個の仙骨と、それぞれ左右1対の腸骨・恥骨・坐骨の7つの骨が環状(逆円錐台状)に結合した構造をしている。大きく板状に広がった腸骨が腹腔内臓器を支えている。なお、解剖学においては腸骨・恥骨・坐骨を併せて寛骨と呼ぶこともある

仙骨は脊柱の下端の骨でもある。俗に尾てい骨と言う。
坐骨・腸骨・恥骨の結合部が大腿骨との関節になっている。肩関節と同じく球体関節で自由度は2である。

子供の頃は、腸骨・坐骨・恥骨に分かれて軟骨で結合しているが、一般的に16~17歳、遅くとも23歳くらいまでに軟骨が骨化し、骨結合する。

骨盤は法医学において、頭蓋骨と並んで最も男女差の著明な骨である為、骨盤が遺されていれば性別の鑑定が簡便である。

骨盤の中央の孔は男性では三角形に近く、女性では丸く、出産時に胎児を通すため骨盤が開く。

恥骨下角は男性(50~60度)より女性(70~90度)の方が広い。

 

骨盤の内側の空間を、骨盤腔といい、腹部の内臓のうち、骨盤腔に入っている内臓、つまり下部の内臓を骨盤内臓器(子宮のほか、膣、前立腺、膀胱、大腸の一部など)ともいう。