智の庭

庭の草木に季節の移ろいを感じる、日常を描きたい。

水ぬるむ

2014年03月02日 | 日記
甥っ子まーくん5歳から、先の水曜日に、

「あさって、金曜日に、早迎えしてね。 清澄庭園行きたい。」とお誘いがありました。

つい前までは、あさっての約束など、翌日には忘れたものですが、

今回は、木曜の朝も念入りに電話を寄こし、当日金曜の朝も確認の電話が来ました。

こうなると、ごまかしの約束はできません。

しかも、曜日が分かるようになっていました。


さて、12時半の約束通りに保育園に到着し、お部屋へ行くと、まーくんは昼食中。

食べ終えるのを待つ間、次々と、子供達が私の元に寄ってきて、おしゃべりします。

ちなみに、私、保育園へお迎えの時は、明るくきれいな色の服装で、おしゃれします。

地味な服装のときより、子供達のウケが明らかに異なりますので。



お別れの挨拶をして、清澄庭園へ向かいます。

目的は、かえると卵とおたまじゃくしの観察。

2月の啓蟄の頃の恒例で、小春日和の温かい日に、

蛙の雄雌が交尾して、ロープ状の卵を産み付ける様子を観察します。


清澄庭園は、江戸時代に紀伊国屋文左衛門が立て、明治に岩崎弥太郎の下に移り、

戦後、東京都に寄付された、回遊式庭園で、中央部に大きな池があります。

瀬渡りの浅瀬に、巨石の飛び石が据えてあり、浅瀬に蛙が卵を産みに集まります。

深瀬は鯉が沢山いて、渡り鳥も多く飛来しますので、天敵に食べられてしまいます。


浅瀬に到着すると、・・・全く、見当たりません・・・・

2番目の卵スポットに移動しても、ぜんぜんいないのです・・・

2月の末日、十分暖かな日なのに。


甥っ子が仮説を立てます。「雪の重みで、かえるが死んでしまったのでは」

私、「蛙は土の穴の中にいるから、雪の重さで潰れることは無いと思うよ」

甥っ子「雪の寒さで、死んでしまったのでは」

私、「蛙は、冬眠と言ってね、寒い間は、穴の中で寝ているから、大丈夫よ」

甥っ子は上着を脱いで、「こんなに暖かいのにね、どうしたんだろう」


それで、私は事務所で係員に質問したところ、「雪解けで、水温が低いから」とのこと。

なるほど。気温が上がっても、水温はすぐには上昇しません。

水がぬるくならないと、卵を産んでも、育ちませんね。

甥っ子も納得したようです。


そしていつも通り、甥っ子は「こいのえさ」を、鴨たちや鯉に大判振る舞いをします。

今回は、鴨が3種いたことを、彼は帰宅後に鳥図鑑で確認しました。

甥っ子の成長を感じた1日でした。