昭和家庭史 関東大震災編(5) 上野公園で夜を迎えた辰雄 2005年10月23日 | 昭和家庭史 辰雄もまた震災の夜をこの上野で迎えていた。「夕刻まで、続々と避難者の群れが続く。ある家族は全員が腰縄で結び合ってはぐれないようにしながら駆けてゆく。 もっと混雑し始めたら、かえって、その縄が邪魔になって他人に引きちぎられるだろうと私は思った。 私は子供心(注 13歳)にも、阿部川町は全滅すると予測した。 今のうちに逃げようと、父松次郎にすすめたが、父はここだけは助 . . . 本文を読む