ブロガーを中心とする市民の間で、「シビリアンコントロール無視」、「憲法違反」との批判を浴びてきたヒゲ隊長佐藤正久参議院議員の違憲「巻き込まれ」行動発言が、YOUTUBE(←クリック)にアップされたので、まだ、ご覧になっていない方は、ご覧下さい。国会議員が「巻き込まれない限りは正当防衛・緊急避難の状況は作れませんから」と堂々と、イラク特措法を潜脱する意図があった旨発言をしている姿は、この国が民主主義国家であることを忘れさせてくれる。(参考記事は、ここ、ここ、ここ、ここ、ここ、ここ、ここ、ここ、ここなど)
佐藤正久議員が巻き込まれてでも助けなければならないと考えたのは、「自衛隊とオランダ軍が近くの地域で活動していたら、何らかの対応をやらなかったら、 自衛隊に対する批判というものは、ものすごく出ると思います」というのが理由だ。
では、「自衛隊に対する批判」が出ることを防ぐ義務が佐藤正久ヒゲ隊長にあったのか、といえばなかったというほかない。国会が決定したイラク特措法に基づいてイラクに派遣された以上、その法律の範囲内での活動をすれば足りるのであり、ヒゲ隊長が超法規的措置に出なければならない義務なんてない。もし、批判を浴びたら、国会で議論をすればいいことだ。もしかしたら、そもそも、自衛隊を海外に派遣すること自体に問題があるという結論になるかも知れないし、非戦闘地域だという判断を誤ったという結論になるかもしれない。つまり、「何らかの対応をしなかったことへの批判」があったとしても、自衛隊が「駆け付け警護」をするべきだという結論になるとは限らないわけだ。それにもかかわらず、ヒゲ隊長が、違憲と解釈されている「駆け付け警護」を行う義務はないのは明白だ。
では、駆け付け警護をしてもよかっただろうか?つまり、ヒゲ隊長に駆け付け警護を命じる権利があっただろうか?これも、明白に「否」だ。自衛隊がシビリアンコントロール下にある以上、国会が決めた「イラク特措法」を超えた行動をすることは許されていない。これは、特に日本においては、戦前の日本軍の暴走への反省もあり、厳格に守られなければならない。
でも、辞任を要求するほどではないのではないか?そんなことはない。
まずは、遵法意識が欠如している。年金未納問題であれだけ騒がれたように、立法者である国会議員に遵法意識がないことは大問題だ。今回だって、「自衛隊が駆け付け警護できないことは問題があるので、法を変えるべきだ」という発言なら許された。彼は、違法なことをするつもりだったと述べたうえ、そのことを反省していない~つまり、違法なことを現在もするつもりがある~のだから、辞職は当然だ。
また、シビリアンコントロールを無視することを肯定する議員に対して辞任を要求するのは当然だ。私たちは、戦前の軍部暴走を止められなかったという歴史を知っており、そのような行為を二度と繰り返してはならないと考えている。ヒゲ隊長が、「イラクでは巻き込まれ行動まで考えていたが、いまはそのことは反省している。シビリアンコントロールに服さない自衛隊であってはならない」という文脈で発言したのなら許されるが、そうではない。
もちろん、そういう批判を受けても、ヒゲ隊長が一議員として「シビリアンコントロールなんて不要だ!」という主張を貫きたいということ自体は、勝手かも知れない。市民の辞職要求を無視することも当然出来る。しかし、自民党はシビリアンコントロールを明確に憲法に書くことを党の方針として打ち出している。新憲法草案(←クリック)の9条の2(自衛軍)の条文は次のようになっている。
第9条の2(自衛軍)
① 我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮権者とする自衛軍を保持する。
② 自衛軍は、前項の規定による任務を遂行するための活動を行うにつき、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服する。
③ 自衛軍は、第1項の規定による任務を遂行するための活動のほか、法律の定めるところにより、国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動及び緊急事態における公の秩序を維持し、又は国民の生命若しくは自由を守るための活動を行うことができる。
④ 前2項に定めるもののほか、自衛軍の組織及び統制に関する事項は、法律で定める。
つまり、自民党の新憲法案でも、自衛隊(自衛軍)の活動は、「国会の承認その他の統制に服する」「法律の定めるところによ」る、と明確に規定してある。
そこで、安倍自民党総裁に、「シビリアンコントロール無視発言」をしたヒゲ隊長は自民党議員として党の方針に反するのでしょうから、辞職するよう勧告してはどうか、と要望しているわけだ。
いずれにせよ、佐藤発言を庇う方は、公開質問状の7つの質問にまず、自分自身で回答してみることですね。とっても難しいと思いますよ。難しいということ自体、佐藤発言が問題であったことを裏付けることになるわけです。
さて、佐藤ヒゲ隊長、前首相小泉、現自民党総裁安倍の各氏は、公開質問状に対して簡単に回答をしてくるとは思えない。
そこで、そこで、皆様にここ(←)を通じて、どしどし、公開質問状(ここ←参照)にご賛同いただきたいのです。
その賛同の声を背景にして、3氏に回答を迫り、マスメディアにも記事として取り上げるよう求めていくことが出来ると思うのです。
しかし、義務もなく権利もない駆け付け警護命令を下そうとしたヒゲ隊長の動機は、一体何だったのだろうか…。
★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
※このブログのトップページへはここ←をクリックして下さい。過去記事はENTRY ARCHIVE・過去の記事,分野別で読むにはCATEGORY・カテゴリからそれぞれ選択して下さい。
また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。転載、引用大歓迎です。なお、安倍辞任までの間、字数が許す限り、タイトルに安倍辞任要求を盛り込むようにしています(ここ←参照下さい)。
8月10日締結の「日米軍事秘密一般保全協定」(GSOMIA)は集団的自衛権の行使と共同軍事作戦の実行を前提とし、現行憲法下では締結不可能なはずの「違憲協定」が、国会の承認すらないまま。
ミサイル防衛網も含め、事後に引き摺られるだろう!と、「天皇の統帥権」ならぬ、「米軍の国際貢献」ですよ。
戦前と今じゃ、錦の御旗が違うんだけど、最大の違いは外国製って事ですね!
ジーソミアも赤旗が自衛隊の監視部隊のスパイ行為をスクープしましたがイマイチ盛り上がらずでした。軍事機密は情報非開示で漏らせば厳罰の癖に、国民運動に対してはスパイ行為をするのが自衛隊と米軍なんですが、結局、軍事力を肯定する者は、軍事機密の漏洩を恐れて国民を監視する方向へと行くんでしょうね。
自分を振るかえってみても、原理原則ではなくて、その場に流されてしまうことも多い。
原理原則をしっかり考えながら、判断するようにしたい。
内乱罪(刑法77条)、内乱予備・陰謀罪(刑法78条)、内乱幇助罪(刑法78条)はまだ生きていますが、佐藤がやろうとしていたこたとは小泉らが呼応したであろうことを考えれば内乱予備・陰謀罪か内乱幇助罪に該当するのではないかと思いますが、どうでしょう。
米国風に言えば、「共同謀議」。
http://blog.livedoor.jp/naru153/archives/51040301.html
経由で知った
「許すな!憲法改悪・市民連絡会」:私と憲法
第24回市民憲法講座:国際協力は9条のこころで
伊勢賢治(東京外国語大学大学院教授)さん の話
http://www.annie.ne.jp/~kenpou/news2/ns75.html#koza
伊勢さんがなされていたことや考え方を佐藤正久や読売に教えたい。
曰く、”佐藤議員は「人間であること」を選択したに過ぎない”んだそうです。で、日本人は”日本人さえ死ななければ他国民が何人死のうが意に介さず、とにかく国内法を守ったことに満足する身勝手で愚かな民族に成り下がりつつある”んだそうです。
「駆けつけ警護」による武器使用で傷ついたり死んだりする人間は無視ですかそうですかはいはい、と思った次第です。
麻原崇拝をしている集団が未だに崇拝を止めないのと、同じです。狂気ですね!
駆けつけ警護
02:01 From: kikidondon
Views: 137
上にかかげた同一内容の動画が「この動画は、著作権法上の権利が侵害されたとのTokyo Broadcasting System, Inc.による申し立てにより削除されました。」となっています。見るなりダウンロードするなら、急げ。
☆イラク南部ムサンナ州知事、暗殺される 路上に爆弾 (米国CNN)
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200708200024.html
http://megalodon.jp/?url=http://www.cnn.co.jp/world/CNN200708200024.html&date=20070820211749
イラク内務省当局者によると、イラク南部ムサンナ州のサマワで20日午前、同州のハッサーニ知事を狙ったとみられる路上爆弾が爆発し、同知事が死亡した。
帰国後にオチャラケ言えるほどだったんですね。
いつも感心しながら、拝読させて頂いております。
今回の佐藤正久氏の発言には、私も怒りをかんじています。
私は佐藤氏に質問したいです。
「では、貴方はイラクで・・自分の目の前でイラクの民間人がアメリカ軍に殺されているのを目撃したら、どうしましたか?"普通に考えて,"どうするべきだと思いますか?」と。
自衛隊は、サマワで人道的復興支援をしていたかもしれませんが・・サマワ以外の場所では、イラク民間人の犠牲者が、何万人もいるのを佐藤氏も知っているはずです。
それなのに、佐藤氏はその点には何も矛盾をかんじないのでしょうか?
佐藤氏は目の前のことのみにしか感心が無いようにみえます・・。
「目の前で苦しんでいる仲間がいる。普通に考えて手をさしのべるべきだという時は(警護に)行ったと思うんですけどね。」という佐藤氏の発言に、私は欺瞞をかんじます。
日本の国民は、佐藤氏の発言にだまされないようにしないといけませんね。
サマワにいた自衛隊は、アメリカ主導の「人道的武力介入」の「人道的」な部分を世界にアピールするために、アメリカに利用されていたにすぎない。
つまり、自衛隊のサマワ駐留は、アメリカのイラク侵攻を正当化するための誤摩化しだった。・・という事実から、私たち国民は目をそらさないようにしないといけませんね。
私の立ち位置は9条を守るところにあるということをお断りした上で、コメントさせてもらいたいと思います。
佐藤元隊長に法的な権利も義務もなかったことは確かだと思います。にもかかわらず、彼は行動を起こす意志を持っていたと発言した。これは確かに遵法意識を疑われても仕方がないのですが、同時に処罰されてもかまわない”とも発言しています。これは、佐藤元隊長は彼なりの遵法意識は持っていたということにはなりませんでしょうか?
いや、彼のこの意識を遵法意識と呼ぶことには間違いがあるかもしれません。むしろ「立法の精神」とでも呼ぶ方が良いかもしれません。それがあるが故に彼は国会議員に立候補したし、それが認められたから当選もした。
私は彼の発言の本気度を一度疑って掛かる必要があると思っています。実際には彼は法は犯していませんし、いまさらそれを検証することもできません。彼の経歴が発言の信憑性を増しているに過ぎません。発言からは遵法意識の欠如を感じますが、それゆえに、一部の人間には遵法意識を越えた「立法の精神」を感じさせるような構図になっている。あまり遵法意識の方を強調すると「立法の精神」を制限しようとしているように受け取られかねませんし、そう受け取る人間は一定数いるはずです。
佐藤正久氏への議員辞任要求は、そう考えるとおかしい。民主主義国家では有権者の誰もが「立法の精神」を持っていることを前提にしているはずです。佐藤氏は自らの立法の精神を実現するため、議員に立候補し当選した。ちゃんと法の手続きを踏んでいます。佐藤氏の思想が一定の支持を得た以上、議席を得る以前の遵法意識を問題にするのは少しズレているように感じます。