日本は戦争を外国との交渉方法の一つとは見なしていなかった。なぜならば、日本政府は、戦争によって得ることができるものと市民らが被る損害の費用対効果を全く無視していたからだ。つまり、戦争は破れかぶれだったわけだ。その点、欧州では、戦争による被害は原則として平等に保障されることとなっており、それは、国籍を問わない。
その代わり、日本では、戦前、軍人については、優遇されていた。そう、軍人恩給制度だ。
米国は、日本を降伏させ、占領した後、この制度が軍国主義の温床になると考え、昭和21年9月に廃止させた。軍人も市民も平等に生活保障がなされることになった。
ところが、日本は独立後ただちに、この恩給制度を復活させ、「軍国主義」の温存化を図った(昭和27年の遺族援護法、昭和28年の恩給法改正)。
この一事をもって、この国の政治を司ってきた者には、戦争の反省、戦争を客観的に考えることの重要性の認識などまったくないことが明白となる。
恩給がもらえることによって、軍人及びその遺族から戦争責任を問う声があがらなかったことは、戦争犯罪者だった者が政治の中枢を担う一因となったのではないだろうか。
そして、この復活した軍人恩給には、国籍条項があり、朝鮮・台湾の軍人や遺族は、顧みられることがなかった。
それにもかかわらず、田母神はいう。
【我が国は満州も朝鮮半島も台湾も日本本土と同じように開発しようとした。当時列強といわれる国の中で植民地の内地化を図ろうとした国は日本のみである。我が国は他国との比較で言えば極めて穏健な植民地統治をしたのである。】(http://www.apa.co.jp/book_report/images/2008jyusyou_saiyuusyu.pdf)
そんなにいい国なら、なぜ、それらの占領地域出身の軍人に恩給を与えないのか?
恩給の差別のみで、大東亜共栄圏とは単なる口実で、利用しようとしていただけであることが透けて見える。
田母神よ、そんなにいい軍だったなら、恩給を外国籍の人にも与えるように運動をしてはどうか?素晴らしい余生になることだろうよ。
恩給の復活が靖国を温存させ、靖国が戦争できる国への道具となっている。
この流れを止めるために、東京大空襲の年老いた被害者が声を上げている。東京大空襲訴訟だ。
次回(1月29日午後1時から午後5時)には、原告3人の叫びと学者による東京大空襲の救済義務違反論、憲法論が証言される予定だ。
ガザの爆撃に反対する人たちに、ぜひ、この訴訟にも目を向けてほしい。このままでは、日本がイスラエルになったり、ガザになったりする日も遠くないかもしれない。
法廷は東京地方裁判所103号だ。
冒頭の文章は、http://www.geocities.jp/jisedainitakusu/index.html より。
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★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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その代わり、日本では、戦前、軍人については、優遇されていた。そう、軍人恩給制度だ。
米国は、日本を降伏させ、占領した後、この制度が軍国主義の温床になると考え、昭和21年9月に廃止させた。軍人も市民も平等に生活保障がなされることになった。
ところが、日本は独立後ただちに、この恩給制度を復活させ、「軍国主義」の温存化を図った(昭和27年の遺族援護法、昭和28年の恩給法改正)。
この一事をもって、この国の政治を司ってきた者には、戦争の反省、戦争を客観的に考えることの重要性の認識などまったくないことが明白となる。
恩給がもらえることによって、軍人及びその遺族から戦争責任を問う声があがらなかったことは、戦争犯罪者だった者が政治の中枢を担う一因となったのではないだろうか。
そして、この復活した軍人恩給には、国籍条項があり、朝鮮・台湾の軍人や遺族は、顧みられることがなかった。
それにもかかわらず、田母神はいう。
【我が国は満州も朝鮮半島も台湾も日本本土と同じように開発しようとした。当時列強といわれる国の中で植民地の内地化を図ろうとした国は日本のみである。我が国は他国との比較で言えば極めて穏健な植民地統治をしたのである。】(http://www.apa.co.jp/book_report/images/2008jyusyou_saiyuusyu.pdf)
そんなにいい国なら、なぜ、それらの占領地域出身の軍人に恩給を与えないのか?
恩給の差別のみで、大東亜共栄圏とは単なる口実で、利用しようとしていただけであることが透けて見える。
田母神よ、そんなにいい軍だったなら、恩給を外国籍の人にも与えるように運動をしてはどうか?素晴らしい余生になることだろうよ。
恩給の復活が靖国を温存させ、靖国が戦争できる国への道具となっている。
この流れを止めるために、東京大空襲の年老いた被害者が声を上げている。東京大空襲訴訟だ。
次回(1月29日午後1時から午後5時)には、原告3人の叫びと学者による東京大空襲の救済義務違反論、憲法論が証言される予定だ。
ガザの爆撃に反対する人たちに、ぜひ、この訴訟にも目を向けてほしい。このままでは、日本がイスラエルになったり、ガザになったりする日も遠くないかもしれない。
法廷は東京地方裁判所103号だ。
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