せっかち散歩

ゆっくり急げ、時間がないから

カワヅザクラ 3分咲き

2014-03-15 | 日記
伊豆半島の南伊豆町や河津町辺りの本場のカワヅザクラは満開をとうに過ぎて葉桜になっていることだろうが、職場近くの公園のカワヅザクラはまだまだ3分咲き。桜が咲く季節はちょうど卒業と入学の季節と重なるから過去の様々な別れや出会いが桜の花とともに蘇る。余りに多くの感情がその記憶とともに呼び覚まされた時、それが何かは気付かずただ胸が熱くなり時に苦しくなることもある。桜の花が咲く時、昔に出会って今はもう会うこともない、ただほのかな記憶の中にのみ存在する者同士が一瞬過去のつながりを思い出しふと昔の懐かしい声を聞くのではないだろうか。満開の桜の花を見上げる時、青空のスクリーンには過去に出会った人たちが幸せそうに談笑する様子が桜と一緒に映し出されてはいないだろうか。桜が散りその花弁が空を舞う時、人々の強い思いは時空を動かし過去と現在とはその境を失って同じ夢の中で再びその人と出会えるかもしれない。


カワヅザクラ Cerasus × kanzakura ‘Kawazu-zakura’

毎年同じサクラの木を見ているのにいつ見てもサクラは新鮮。






サクラは青空との相性が一番。




オオシマザクラ (Cerasus speciosa) とカンヒザクラ (Cerasus campanulata)の自然交雑種。濃いピンクはカンヒザクラ由来で、オオシマザクラ同様萼筒は鐘形で無毛。

シロハラ

2014-03-15 | 日記
カワヅザクラが咲いているかと期待して県立公園に早朝出かけた。まだ3分咲きだったがこれくらいの方が期待感があっていいなあと自分で納得して眺めていた。その時誰もいないはずの薄暗い林の方でカサカサと音がするので目をやった。誰もいないし音も消えた。しかし、しばらくするとコソコソと音がする。音の方を目を凝らして探すとツグミに似た鳥を発見。


枯れ葉をめくって下の昆虫などを探しているようだ。


写真を撮って拡大してみるとスズメ目ツグミ科シロハラだった。ちょっと見にはツグミと間違いそう。

トサミズキとネコヤナギ

2014-03-15 | 日記
「このたび理研の研究者がNature誌で発表したSTAP細胞にかかわる研究論文に疑義があったことにつきまして、世間の多くの皆様にご迷惑とご心配をおかけしたことをお詫びしたいと思います。」 ノーベル化学賞の受賞者でもある野依良治理事長に頭を下げさせる事態になるとは誰が想像したことだろう。そして「1人の未熟な研究者が膨大なデータを集積し、極めてずさんな取り扱いをして、責任感に乏しかった」とその著者を厳しく批判した。


科学雑誌NatureとScienceはすべての科学者の憧れの雑誌である。特にNatureはその価値は高くNature 誌に掲載された論文1本は他の専門誌100本分の価値があり、これさえあれば国立大学の教授になれるかもしれない。すべての科学者はNature、Sienceを夢見て研究しているといっても過言ではない。以前シカゴ大の研究所で、新しく取り出した遺伝子をカエルの卵に発現させてその特性を調べていた。その過程で二人の電気生理学の専門家に協力してもらった。実験はうまくいき論文が完成しそうになった時、その二人の間で執筆者の名前の順序を巡って激しいバトルが始まった。たいした雑誌でもないのに当時の彼らにとってはその業績は今後の研究生活にとって死活問題であり貴重なものだったのだろう。そして怨恨を生みつつ我々の小さな論文は完成した。今でも科学論文を前にする時、その論文が掲載された雑誌が著明であればあるほど、その研究の成果の裏で執筆者たちの情熱、競争、野心、羨望、嫉妬などが大きく渦巻いているのを想像してしまう。



長くて寒い冬が終わろうとしている。先週のある日いつもの公園で春の息吹を見つけた。

トサミズキ マンサク科



葉が出る前、枝からぶら下がるように黄色い花が咲き始めた。花穂は長く伸びて7輪前後の花を付ける。


花は下向きにぶら下がっているから、下から見上げるしかない。


雄しべの先端の葯は紅紫色。



ネコヤナギ ヤナギ科

花芽は銀白色の毛に覆われていて猫の尻尾を連想させる。落葉低木、雌雄異株。






この木は雄株か雌株か?開花した花をみると雄花のようだ。


雄花序は長さ3-5cm。雄しべは2個。花糸は合着して1個、基部には腺体が1個ある。葯ははじめ紅色で、黄色の花粉を出したあと黒くなる。。