せっかち散歩

ゆっくり急げ、時間がないから

フクジュソウ

2014-03-13 | 日記
スギ花粉症の季節。天気のいい日には花粉の飛散が増えるため、花粉症患者にとっては嫌な季節でもある。日光で初めてスギ花粉症の患者が報告されたのは1964年東京オリンピックの年で、その後花粉症患者はどんどん増加している。アレルギーの衛生仮説によれば衛生状態のいいところで育った子はアレルギー疾患になりやすいらしい。

枕草子151段「うつくしきもの」の中で清少納言は次のように書いている。
「二つ三つばかりなるちごの、急ぎてはひくる道に、いと小さきちりのありけるを目ざとに見つけて、いとをかしげなる指にとらへて、大人などに見せたる。いとうつくし。」
昔から乳幼児がはいはいして、床や廊下の隅にたまった塵埃などを手につかみ、その手を口にすることは当たり前のことだった。何しろ赤ちゃんの口の周りや手指はいつもよだれでべとべとだから。

赤ちゃんの時から花粉や家ダニの死がいなどを口から摂っていると、これらの異物は日常に存在するものとして体が異物とみなさずアレルギーを起こさなくなる。このような仕組みが免疫系には備わっていて経口免疫寛容と呼ばれている。乳幼児期は無菌状態におくと抵抗力がなくなるばかりかアレルギー体質にもなるということだろう。



フクジュソウ キンポウゲ科

カワヅザクラもちらほらと咲きだしてきている。そんな季節に公園の片隅で黄色の花が咲いていた。近寄ってみると何とフクジュソウ。


花ごよみ(浅山英一)によればフクジュソウは確かに早春に咲くけれどもクロッカスと同じくらいだという。しばしば積雪の隙間の日向で咲くフクジュソウの写真を目にするが、これは大きく膨らんだつぼみが時ならぬ雪にみまわれて、その雪解けの時の写真であろうと説明してあった。


花は径3-4cm、数枚の緑褐色のガク片と20-30枚の黄色の花弁、多数の雄しべと雌しべから構成される。


花弁の輝きが素晴らしい。


ガク片と細かく羽状に裂けたニンジンに似た葉。