せっかち散歩

ゆっくり急げ、時間がないから

アブラチャン

2010-03-21 | 日記
トサミズキ、ヒュウガミズキの黄色の花を過ぎたとき、趣は異なるがやはり樹上一面に小さな黄色い花をつけた5mほどの樹木を発見した。ああこれが本で読んだウコンバナ(鬱金花)というやつかなあと見上げていたが、あとで調べると違った。

ウコンバナはクスノキ科 ダンコウバイの別名。ダンコウバイには花柄がないのに対してこの花には明らかに花柄が存在することから、同じクスノキ科アブラチャンだった。名前が分かってうれしい。

アブラチャンは雌雄別株。花は葉の展開前に開花。 雄花は淡黄色で数個が固まってつく。
雌花は緑黄色で雄花より小さい。写真は雄花。花被片は6枚、雄しべは外側に6個、内側に3個ある。

ヒュウガミズキ

2010-03-21 | 日記
トサミズキのすぐ横にはやや小型の2mほどのヒュウガミズキが満開で、クジャクが羽を大きく広げているようにその姿を誇示している。

ヒュウガミズキの雄しべの葯の色は黄色。

ヒュウガミズキの花穂は1-3個と少ない。これは児童公園に植えてあった。

トサミズキ

2010-03-21 | 日記
春、黄色の小さな花をいっぱいにつけ、遠くから何だろうと思わせる樹木がいくつかある。ロウバイ、サンシュユもそうだったが、マンサク科トサミズキとヒュウガミズキもちょうど今がその時のようだ。当直明けの帰り途、小さな自然植物園にちょっとだけ寄ってみた。5mほどのトサミズキが何本も満開で、その下に立つと日の光を散乱して春の日差しを祝福しているようだ。なんとこの世は素晴しいんだろうと教えている。

日本にはトサミズキ キリシマミズキ コウヤミズキ ヒュウガミズキの4種が自生しているそうだ。植栽されているのはトサミズキとヒュウガミズキが多い。トサミズキの花穂は7-8個。

こちらは職場近くのお宅の庭に植栽されたもの。トサミズキの雄しべの葯の色は暗赤色。

ゴマギ

2010-03-21 | 日記
数年前、県立公園に足を運び始めて間もなく10mほどのこの木を見つけた。葉は対生で独特の葉の形をしている。しばらくは何の木なのか分からずにいたが、枝や葉を触ったあとゴマのようなにおいがすることに気付いた。スイカズラ科ゴマギだった。何とも不思議な木があるものだ。その時から初めての木は必ずにおいをかいでみる習慣ができた。変な人にみられるかもしれない。 
 
花は枝先に円錐花序を出し、花冠は上部で5裂する。雄しべは5個で花冠からとび出る。雌しべは1個。これは2008/5/2撮影。

イヌシデの雄花序

2010-03-21 | 日記
昨夜は嵐だったようだが、当直だったから外の風は全く気付かなかった。朝から雨は明け、時折晴れ間が見られる天気になった。あまり眠っていないけど朝は気持ちよくてそんなに眠くはない。駐車場で自分の車はイヌシデの樹下にある。そこから大きく広がった枝先を見上げると、風が無くて雄花序がすべて重力の法則に従い真っすぐに垂れている。素晴しさに感心。

雄花序は黄褐色で、前年枝から垂れ下がる。雌花序は本年枝の先につくが展開はまだのようだ。

コブシ

2010-03-20 | 日記
今あちこちの山で高木のコブシが白い花を咲かせ真っ白な雪をかぶったようで遠目にも美しい。
7年前母は誕生日3/25日に亡くなった。もう先週、混まないうちにお墓参りは済ませた。いろいろなことが浮かぶ。大学生のときに一度だけ母と草津温泉に2泊3日の旅行をしたことがある。まだ当地では雪が残っていたが、ちょうどコブシの咲くころ今頃のことだった。自分が小学生低学年のころのある日、母は和服を買ってきた。とても大事そうにしていてまたうれしそうにみえた。次の瞬間テーブルの上に置いてあった牛乳がその着物の上に倒れて真っ白になった。大慌ての母の姿は子供の目にも忘れられない。白いシミを見る母の落胆は今想像しても悲しい。あの汚れていない和服を着せてあげたかった。一度起きてしまったことは取り返しがつかないのに過去の後悔をどうして今でも感じるのだろうか。
 
駐車場脇の児童公園にあるコブシが満開になった。このコブシは手ごろな大きさでその花がよく観察できる。コブシの花弁は6枚でがく片は小さい。ハクモクレンは花弁とがく片が同じ大きさなので花弁9枚あるようにみえる点がコブシと異なる。なかにはすでに花びらが落ちかけているものもあった。

これはまだつぼみ。花の下に小さい葉を一枚つける用意しているのがかわいい。

細長い花びらが10数枚あって垂れ下がるシデコブシもある。これは職場近くのお宅の庭のシデコブシ。

シモクレン

2010-03-20 | 日記
3/17朝、県立公園を歩いてシモクレンの開花を確認した。遠くに見えるのはハクモクレン。シモクレンの花弁は6枚、がく片は3枚で花弁より少し小さめ。濃い紅色は花弁の外側だけで、花弁の内側は白。
 
花は上向きに咲き、全開せず半開状に咲くので中を覗き込むのは大変。真っ赤に色づいた雄しべ、雌しべが多数ある。これはなかなか見られない秘密の場所かも。

ツクシ(スギナ)

2010-03-20 | 日記
以前シカゴに住んでいたことがある。ダウンタウンに巨大なコーン型駐車場があり、ちょうどこんな形をしていた。これはツクシを下から見上げたもの。ツクシはスギナの胞子茎のことで、頭には多数の胞子嚢がつきここから胞子がでるらしい。
 
ツクシの鞘状の葉のことをツクシの袴というそうだ。

ノミノフスマ

2010-03-20 | 日記
職場近くの遊歩道の脇は田んぼが広がっている。足元に小さな白い花がたくさん咲いていた。花弁はよく見ると10枚ではなくてウサギの耳の形をしている花弁が5枚ある。ハコベの仲間であることはすぐわかったが、葉や茎に毛がないので調べてみるとナデシコ科ノミノフスマというらしい。
 
花は雄しべは5本

ヒメオドリコソウ

2010-03-20 | 日記
3/18パソコンのキーボードにお茶をこぼして使用不可能になってしまった。マウスだけでは不便極まりない。
多くの花が見頃になっていて散歩始めると前に進めないほどだ。ビーグル号航海記の中でダーウィンがブラジルに上陸した際の感想がある。「生物はいたるところ充満していて眼をひくものに限りがないので、ほとんど歩くこともできないほどである。」この気持ちが少しでもわかるような気がする。埋立地に新設された公園よりも、足場が悪くて歩きにくくても数え切れないほどの生物の多様性がそのまま残っている環境が好きだ。
石垣の隙間にしぶとく生えたヒメオドリコソウが朝日に照らされて鮮やかに見える。これは3/13朝撮ったもの。
 
 
ヒメオドリコソウとホトケノザは花は似ているけど下唇の模様、花のつき方、葉の形が全く違う。3/18同じ場所に両方が咲いていたのを見つけた。それぞれの写真の中の左がヒメオドリコソウ、右がホトケノザ。

カラスノエンドウ

2010-03-16 | 日記
うちの車庫から車を出すときは一度バックで出て切り返さなければならない。そこの草むらに薄赤い小さな花が目に入った。雑草のカラスノエンドウの蝶形花だった。羽状複葉の先端が巻きひげになっているのが面白い。子供のころよく見ていた様な気がしてなんとなく懐かしい感じがする。

下から見上げてみると花柄はほとんどなく、翼弁に挟まれて竜骨弁が奥の方に入り込んでいる。托葉の元には黒っぽい蜜腺がある。

シナサワグルミ

2010-03-15 | 日記
いつもの一週間が始まった。今週は2回、来週は1回の当直がある。しかも今週も来週も会合があるのでその準備の資料やスライド作りもしなければならない。やることはたくさんあるけど、淡々とこなすことが必要だ。昨日行ったお墓の裏山にはシナサワグルミの大木が数本ある。そのシナサワグルミの新芽の展開を見た。長い眠りから覚めた芽は小さな両手を広げてまるであくびをしているようだ。

新葉の脇には花芽がもう準備している。雄花序と雌花序のどちらなのだろうか?

葉は偶数羽状複葉で葉軸にはヌルデのような翼がある。これは2009/11/1撮影。

近くの藪にはもうキタテハが飛んできて日向ぼっこ。

シロバナタンポポ

2010-03-14 | 日記
タンポポは黄色いものだと思っているのは本当に先入観だ。サッカー場の横の土手にシロバナタンポポがあちこちに咲いているのに初めて気が付いた。シロバナタンポポは黄色のセイヨウタンポポと比べるとどことなく高貴な雰囲気があっていい。すべてが白ではなくて中心部は黄色味がかっている。

総苞外片に角状突起がある。花冠の裏は中心部分が薄い墨で掃いたように黒色となっている。
 
2-3日して花期が終わると花茎は倒れるが、綿毛がつくようになると花茎は立ち上がる。人間の知らないところで決まった生活の営みをきちんと続けているのに感心させられる。

シュゼンジカンザクラか?

2010-03-14 | 日記
今日は日曜日で朝から快晴。午前中お墓参りして午後は用事で出かけた。その間に運動公園に立ち寄った。これまで見過ごしていたサクラが今日満開だった。展開しはじめた葉の緑、花のピンクそして空の青のコントラストが最高だ。カワヅザクラにも似ているがこの辺りではカワヅザクラはもう終わっているはず。シュゼンジカンザクラかなあ?はっきりさせるためには市の担当課に問い合わせる方法もあるけど、自分のなかにしばらく温めておくのも楽しいかな。

シュゼンジカンザクラはカワヅサクラと入れ替わりに咲き始め、カワヅサクラと同様にカンヒザクラとオオシマザクラの自然交配種と考えらている。ソメイヨシノが咲くのはあと10日くらいかな。

ハクモクレン

2010-03-13 | 日記
ここ2日間暖かい。スギ花粉も大量に飛散して花粉症を持つ人には受難の時だなあ。公園、街路樹のハクモクレンは待ちわびたように一斉に開花し始め、いよいよ春だなあと感じる。昨日(3/12)車で移動中に見たハクモクレンは青空を背景に真っ白なハンカチのような花が素晴しかった。今では卒業式に「仰げば尊し」は歌わなくなったそうだが、冬に別れを告げて心新たに出発するために心の中で歌ってみる。
  互いに むつみし 日ごろの恩
  わかるる後にも やよ わするな
  身をたて 名をあげ やよはげめよ
  いまこそ わかれめ いざさらば
ハクモクレンが咲く季節は人間の営みと同様、夢と希望に満ちた自然の営が始まるときでもある。
  
ハクモクレンの花弁は6枚あるが、3枚のがく片とあまり違いがないので9枚の花弁があるように見える。雄しべと雌しべはピンク。花が高い位置にあるからのぞくのが大変。

一方コブシは花弁は6枚で3枚のがく片は小さい。コブシはこの木だけ咲き始めていた。