せっかち散歩

ゆっくり急げ、時間がないから

ゴマノハグサ健在

2013-09-19 | 日記
公開市民講座で話をするように頼まれて保険センターへ出かけた。台風一過の晴れ渡った空には雲ひとつ見当たらない。まだ夏の余韻を残しているやや涼しい風がクヌギの大木の間からこちらのススキの原へ駆け抜けていく。まだ20分ほど時間があるから少し草むらに入ってみようと車を降りた。ベンチでは年配の二人組がのんびりとスケッチをしている。年をとったらあんな風にのんびりと絵でも描いて過ごすのもいいなあと思うけれど、実際毎日が日曜日の生活は自分はすぐに飽きるに決まっている。天気の悪い憂鬱な日だけ仕事をして、いい天気の日はあちらこちら飛び回るのがいいけどなあ。



ススキ イネ科



ススキの小穂は毛が短く、ノギがある。ススキの根元に今頃ナンバンギセルが顔を出しているのではないかと期待したが、草が多くて中に入り込むことが困難で今回はギブアップ。その代わりに草むらに咲く野の花を観察。



チカラシバ イネ科



ブラシのような穂が特徴的。



ワレモコウ バラ科



穂は短く楕円形につまり、暗紅色。



タチフウロ フウロソウ科  学名:Geranium krameri

ススキの草むらに入ってい行くとタチフウロが群生して花を咲かせていた。








花はとても美しい。ゲンノショウコを大きくしたような花。




後ろ姿。



キンミズヒキ バラ科

チカラシバと並んで黄色い花が咲いていた。キンミズヒキの花だった。


果実にはトゲがあって服やズボンにくっ付く。


右はタチフウロで左がキンミズヒキの花。花弁5、雄しべ8-14本、短い2花柱。似たものにヒメキンミズヒキがあるが雄しべは5-6本というから区別は容易。



ツルボ ユリ科

ツルボもまた群生していた。





ノハラアザミ キク科

ノハラアザミ?が美しく咲いている。


ノハラアザミの花は初秋から秋に咲き、花の基部のトゲ状の総苞片が斜め上に開出しているのが特徴らしい。



ゴマノハグサ ゴマノハグサ科

ゴマノハグサは全く地味な雑草だから名前は有名でも決して人気は出ないだろう。人間の背丈よりも高く伸びた茎の先に花をつけ大半がもう果実になっている。


この野原は大昔から変わらずに存在していて、そのおかげで環境省レッドリストの絶滅危惧植物のゴマノハグサがまだ残っている貴重な場所。しかし年々セイタカアワダチソウが増えてきてゴマノハグサは押され気味。いつの日にか消えてしまわないことを祈るばかり。


まだ花が咲き始めたばかりのものもある。


葉は対生し縁には鋸歯がある。葉を揉むと胡麻の匂いがして、ちょうどゴマギの葉を揉んで匂いを嗅いだ時と同じだ。




黄緑色の花冠はツボ形で長さ約6mm。目立たない花。