せっかち散歩

ゆっくり急げ、時間がないから

フウセントウワタとトウワタ

2013-09-10 | 日記
論文はなかなかはかどらない。ギアを入れてスピードアップが必要なのに。焦りが出てくる。今朝は夜明けとともに空には青空が広がり始め、もう秋が近いことを感じさせる涼しい風が時折木立の間を抜けていく。公園の入り口のモミジバフウの街路樹にはすでに不思議な形の果実が無数にできていて、秋の紅葉のあとにはその果実だけが残って最後に路上に落ちる例年の光景を想像してしまう。広い花壇には赤とピンクのサルビアがキバナコスモスとともに咲いている。あとで時間があれば写真を撮ろうと思いながら、とにかく目的のフウセントウワタへ直行した。


フウセントウワタ Gomphocarpus fruticosus ガガイモ科







よく畑の隅などに植えられている。でもこうして公園の大鉢で植えられると立派に見える。






初めてこの果実を畑で見た時にはびっくりした。大きな毛のはえた袋状の果実はまるで人間の陰のうを連想させるからだ。朝鮮朝顔の果実もトゲがあるけれどフウセントウワタの果実は柔らかくて、そうフウセンカズラの果実にも近い。しかしフウセンカズラには毛はない。この風船状の果実の中がどうなっているのか興味があったが公園の中の植物だからやたらに割ってみるわけにもいかない。ガガイモ科だから綿毛のついた無数の種子があるのだろう。そのうちにまた来てみよう。






花も変わっている。淡緑色の小さな蕚、大きく反り返った白い花弁。そして特徴的なのはその内側にある漏斗型をした副花冠でこの凹みの中に蜜が貯まりアリが来る。中央にあるのが雄しべと雌しべの集った蕊柱(ずいちゅう)らしい。この花は先日別の場所で見かけたトウワタ(アスクレピアス)ととても似ていた。


 
トウワタ Asclepias curassavica ガガイモ科
別名:アスクレピアス



副花冠の中からツノ状の付属体が出ている点がフウセントウワタと構造上異なる。