ときぶーの時間

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軋轢と帰れない家と。

2015-02-07 06:05:37 | 日記
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NO745
先週松ちゃんに、危ねぇから雪が解けてから来た方がいいって言われたけど、今週雪のおかげで行けなかったから、来週、富岡の姿をまた見てこようと思う。


牛の大好物の配合飼料をバケツに入れる先週の松ちゃん。

自分はいつでも町の姿を見れるけど、大熊町と双葉町の人たちの胸の内は複雑だろうなぁと思った。
中間貯蔵施設が出来たら、30年?もしかしたらもっと長い期間?ふるさとに帰れなくなるのだから。

30年後に明け渡してもらい自分の元に戻って来る土地が、戻らないまま最終処分場になっちまうんでねぇか?って、みんな心配してるもんなぁ~。
やっぱり原発事故はひどい。


大きな牛がいつも一番に餌箱にやって来る。
さすがに食いつきがいい。

真面目に働き自分の家族を養い、一生懸命に築き上げて来たものが原発事故で、一瞬に吹き飛ばされてしまった。

補償金貰ってるからいいべ!って言う人いっぱいいるけど、亡くなった義父のように「金で買えねぇものがあっぺ!」って言う人だって、いっぱいいる。

一昨日、いわき市に避難している親戚の子に電話して近況を聞いた。
まだ小さな子供を抱えるママさんだが、今も双葉郡民と分かると白い目で見られると言った。

いわき市民と双葉郡民の軋轢は以前から問題になっていたが、まだあるらしい。
松ちゃんともこの問題を話したが、松ちゃんも色々と聞いているみたいで、何とも言えない顔していた。
松ちゃんも、そのような事があるのを認めた。


にんじんが大量にあり傷まないうちにと、毎日この牧場と帰還困難区域の牛に与えていました。
「結構大変なんだぞ!毎日ニンジン切ってあげんの!」と苦笑いの松ちゃんだった。

産経新聞に入った折り込みの今年の1月31日朝刊いわき経済報で、いわき市民と双葉郡民の軋轢の記事が出たが、双葉郡民の常識に期待と帯タイトルがあり、いわきの新聞記者までが上から目線の表現にカチンと来た。

この朝刊を読んだ師匠が急いで僕にFAXしてくれたのだが、師匠にも悔しい気持ちがあったのだと思う。
師匠は「私はここに来て、新聞に書かれているより、もっとひどい事されたよ」と言って嘆いた。

書かれているように一部の人にルールを守らない人がいるのは僕にも分かるが、この書き方は双葉郡民の多くが常識のない人間のようにとられる。
軋轢を煽るような記事に思えた。
よほどその日に書こうか?と思ったが今日になった。

双葉郡民であることを悟られないように、肩をすぼめて、静かに、ひっそりと暮らしている双葉郡民の多さをこの記者は知らないようだ。
記者の小生の独り言の記事は、さらに嫌味を感じた。

彼女の話に戻ろう。
彼女は小さな子供を抱え、高線量の帰還困難区域の富岡町夜ノ森に帰ることは出来ない。

両親が残してくれたまだ新しい家を壊すことも出来ないし、かと言って自分たちだけ解除されたら帰ろうか?って言ったって、いつになるのかも分からない。
自分たちが帰ったとしても、子供たちが帰れる家ではない。

彼女は除染しても、完全に放射能が無くならない帰還困難区域にある家を、どうするか悩んでいた。
家を失い、バラバラに散った避難で友人との付き合いも失い、多くのものを失った今、まだ小さな子供の事を考え、新しい土地で一生懸命に生きている。


細かく切ったニンジンを牛に与える松ちゃん。

補償金って言ったって一生暮らせるほどのお金じゃない。

原発事故で被災者にされた双葉郡民の中には、今でも生活再建が出来ない人がたくさんいます。
広い家から狭い家に暮らしを変え、それでなくても窮屈な暮らしをしています。
原発事故でボロボロになり、避難した先でもいじめに遭う。
これはもう原発事故の二次被害としか言いようがない。

今も静かに真面目に暮らしている郡民が多いことを知って下さい。
双葉郡民が悪いのではなく、原発事故が悪いのです。
事故さえなければこのような事はなかった。

県外に避難した僕は、早くこのような軋轢が無くなることを願っています。







































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再稼働と言う前に。

2015-02-06 06:55:16 | 日記
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NO745
今日の朝、起きてすぐに窓を開けて外を見たら、大雪だと騒いでいたのに雪が全然なくて「何だよ!驚かせて~」とがっかり。
雪は無い方がいいけど、あれだけ積もるって各局報道していたから、拍子抜けした。

今日は震災で出た瓦礫(がれき)の話を書きます。

東日本大震災では、先に発表されたように約3120万トンの瓦礫が出ましたが、原発事故以外の瓦礫の処分を3年もかかって、ようやく去年の3月に終了した。


先週の富岡町仏浜
コンクリート瓦礫が積まれている場所付近が以前マイホームを建てる前に僕が住んでいた場所です。
ここの住宅は大津波で全て流されてしまいました。

今言われている南海トラフ大地震では、その10倍以上の瓦礫が出るとされているし、首都直下型大地震でも1億トン以上の瓦礫が出るらしいです。
今の処理の仕方では、何年かかるか分からない。

そんな大量の瓦礫が出たら、きれいだと言われている日本がゴミだらけになってしまう。
その準備って必要じゃないですか?
備えあれば・・・と思います。


去年、南相馬市に建設された瓦礫処分場の写真。
車を止め写真撮っていたら、ダンプの運転手に嫌がらせされたのが特に印象に残ってます。
幅寄せならぬ何とかで、僕に向かって走って来て目前でハンドルを切り「こんなとこ、写真撮ってんじゃねぇ!」って感じでした。

原発再稼働、再稼働って騒いでいる人に言いたい。
再稼働の前に使用済み核燃料棒(危険なごみ)を処理する最終処分場(ごみ箱)を作ってから言えよと。
瓦礫ではないが、危険なごみに変わりない。

このまま最終処分場を作らないで再稼働したら、それでなくても日本には何万本を超える使用済み核燃料棒があるのに増える一方だ。
(事故を起した福島原発では、第一と第二原発合わせて1万6千本を超える燃料棒を保有していた)

大熊町の中間貯蔵施設だって地権者の反対で、進まないのだから最終処分場を造るにはものすごい反対運動が起こるのは必至。


去年、南相馬市に建設された瓦礫処分場の写真。
海に面した山を削って作られ、それは結構な広さの敷地だった。

いっそ原発を全部廃止してしまえば話は早いのに。
小泉元総理が言った「トイレの無いマンション」は、今の日本の姿です。

ごみ箱やトイレが設置されていない原発行政に文句を付けます。
最終処分場を作ってから、再稼働と言って下さい。

僕は、このまま原発を再稼働して危険な核燃料棒をこれ以上増やすなと言いたい。

以上です。
それではみなさん、今日はこの辺で失礼します。




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体質変わってない。

2015-02-05 05:57:02 | 日記
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NO744
昨日、2月4日原子力規制委員会は、東北電力女川原発2号機の整備安全検査で、4千件を超す不備があり東北電力を指導したと発表したが、がっかりした。

同原発は昨年9月に保安検査で不備が見つかっていたにも関わらず、12月の検査で改善されていなかったためとしているが、今でもこんな原発ばかりなのだろうか。


原子力規制委員会ホームページより。女川原子力発電所の写真

福島原発事故以後、安全基準がかなり厳しくなったのに、これかって本当に思った。

女川原発では機器の構造上存在しない設備で「整備済み」とされていたり、設備の一部にひびが入っているのに「異常なし」と記録された不備が4188件も確認されたと言うのだが、全然変わっていないのにがっくり。


今日の写真は先週の富岡での写真です。
少し元気になったチビまるです。
今年の春には広い牧場へ出る予定。

事故を起した東京電力と同じで、ずさんな管理の元に今も原発は置かれているのかと。

事故前、福島原発に定険で入っていた友人は、僕に「この原発は危ねぇぞ!、配管にひび入ってたって上から塗装して見えなくして、配管を交換しないで検査通してんだから」と言ったのが、昨日の事のように思える。

体質っていうのはそんなに簡単に変わるもんじゃない。

隠蔽体質も変わらないし、国も再稼働させたくているから、これからの原発行政は今まで通りきな臭いにおいを漂わせて進められてしまうのかも。


先週、スマホで撮った松ちゃんの写真。
ちょと映りが良くないのはご愛嬌で勘弁して下さい。

松ちゃんに原発は再稼働されるかと聞いてみたら、あっさり
「うん、再稼働されっぺな!」
反対じゃないの?
「反対に決まってぺ!反対したって安全基準を満たすために何百億円も投資して基準を合格した電力会社に、ダメだって国も言えねぇべ」と。

そんな中、やってくれたのは地元東北の電力会社。
せめて関西とか九州とか福島からずっと離れた電力会社の名を聞きたかった。


先週脱走したくろ助。
みんなが餌を食べてるのを「僕も食べたいよ~」と見つめ、松ちゃんが柵の入り口まで追ったら、一気にかけて柵の中に入ったくろ助だった。

今日松ちゃんと電話で話したが雪の話から始まった。
「前回降った雪が寒さで解けず凍ってるから、来週はこっちにくんな(来ない方がいいの意味)」と言われた。

来週行く予定を立てたのだが、少し雲行きが怪しい。
彼が来るなって言う時は、本当に危ないので半分諦めている。

更に聞いてみた。
牛の餌はどうするの?
「3日分もうあげた。こっちも出られなくなるから、そうしたんだ」と。

そうなんです。
松ちゃんちは坂を下った所に家があるので、雪が降ると出られなくなるから、笑い事じゃないんだ。
昔はこんなに富岡も雪が降らなかったのになぁ~。


農家さんが譲ってくれた干しわらを与える松ちゃん。

富岡の雪の写真を今までに撮った事がなくて、いつも撮りたいと思っているのだが、今回も撮れそうにない。
雪の富岡、また今度に期待する僕だった。



















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ついに始まる。

2015-02-04 06:08:48 | 日記
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NO743
昨日、夕方のTVのニュースは、福島県双葉郡大熊町と双葉町に作られる放射能汚染物中間処理施設の建設に着手したと報じた。

地元の友人に聞いたところ、最初に大熊町と双葉町にある工業団地の敷地に作られるのだが、計画の2%の敷地面積しかなく個人の所有する敷地の買収が難航すれば、まだまだ遅れると聞いた。


中間貯蔵施設ではないけど、ふるさと富岡町の富岡海岸付近に作られた大型処分場。

あんなに広大な敷地を持つ工業団地2つの面積でたったの2%?
どれだけ馬鹿でかい処理場なのか?と、改めて感じた僕だった。

個人が持つ土地だって、県外最終処分場が決まらければ、住民の反対はなくならない。
笑い事ではないが、本当に順調に進まない気がしてならない。

松ちゃんに帰還困難区域の中で作られている富岡の大型仮置き場の話を聞いた。
松ちゃんの友人の中に、自分の土地がその仮置き場になる人がいて「おれの土地仮置きになるんだ」って彼に言ったらしい。


支援物資の箱の文字に外国から来たのかなぁ~と確かめる松ちゃん。

そこも広く整地されていたけれど、その何十倍も何百倍?もの広さが必要なんだ。
これは確実に計画が遅れると思う。

富岡町は楢葉町より線量が何倍も高いので、それ相応の広さは想像していたけど、中間貯蔵施設建設の遅れで、8町2村に置かれたままの汚染物の搬入のため松ちゃんの友人の土地などに置かれるのではないか。

そのように囁かれるのを聞いた時は、噂は噂だよと思っていたけど、現実味を帯びて来たと思う。
袋の外でも飯館村の袋のように高い数値を示す汚染物袋がある。


以前、インターネットから紹介した破れた汚染物袋。
確か飯館村の袋の写真だったと思います。
去年は福島の各地に置かれたままになり、袋が破れて中から放射能が再浮遊する大問題が起きた。

各町村の汚染物袋がたくさん町に入って来たら、町の線量がまた上がるのでは?と思いびびっている。

富岡町の帰還困難区域の中と言っても、旧ゲートがあった消防署前から数百メートルしか離れていない。


牧場から国道6号線に出る前のゲート。

消防署の裏に松ちゃんの牧場があるから、餌やりの作業を毎日する松ちゃんの事が心配なのだ。

こんなこと書くとまたみんなに叱られそうだからやめておこう。
それではみなさん、今日はこの辺で失礼します。











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落胆と希望。

2015-02-03 04:15:03 | 日記
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NO742
いわきに避難した友人と電話でふるさとの変わりようを話していたら「もう誰も帰れないよね」と言われ「うん、そうだよなぁ~」と無意識に答えてしまった。

自分の目で見た風景は除染村であり、ふるさとの姿ではなかった。
変わったところはものすごく変わった。


今日は猫の写真。松ちゃんより先に牧場へ行った時に、シロはとらを連れてきた。

大型処理場は作られるし、5段積みの黒いピラミッドは見るし、どこもかしこも広大な田畑は表土をはぎ取られ、季節外れの土の色を見せつけていた。

本当に愕然としたし、落胆している自分に気が付いた。


ガサッと音がしてびっくりしたら、道のわきからクロが出て来て合流。

震災の年、除染されて町がきれいになり町のみんなが戻って、以前の町に戻ればいいと本当に思っていた。

それを言うと笑う人もいるが、松ちゃんのひまわり作戦(JAXA)への参加や、松ちゃんが牛を使って農地を除染出来ないかと考案した高温堆肥菌除染システムがJAXAとJAEAとの共同研究となり、実証実験までこぎつけた時は、本当に期待したんだ。


3匹仲良く牧場まで散歩。

実証実験に使われた機械は3台作られ、一つは人気番組のトキオの鉄腕ダッシュ(浪江町ロケ地)で使われ放映された。

あの時の松ちゃんは町もきれいにしたい、牛も助けたいと本当に真剣だった。


帰りの農道での写真。

そんな僕に松ちゃんは「もう元の町には戻らねぇけど、新しい町が出来るって」と言ってくれた。

その時はっとしたんだ。
力が一気に抜けたような感覚だった。

「そうだ!町はもう元には戻らないと落ち込んでばかりじゃなく、新しい町に期待すればいい」って。


戻って松ちゃんと合流。
さびは松ちゃんのトラックの荷台でくつろいでいた。

あと一ヶ月ちょっとであの日から早や4年。
自分にとっては長くて暗くて深い谷底でした。
ふるさとには今でもその淵にいる人たちがたくさんいるのだから、しっかりしようと思います。

今年も3.11がやって来るけど、新しい一年がやって来たと思うようにしよう。
何が幸せかって言ったら命がある事、家族がいる事、そんな当たり前の事に感謝して生きたいと思います。

それではみなさん、今日はこの辺で失礼します。



















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