巨匠 ~小杉匠の作家生活~

売れない小説家上がりの詩人気取り
さて、次は何を綴ろうか
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二人の眼に映るあれはきっと

2017-08-28 23:04:11 | 
零れる涙よりも塩気の強い
ふるさとの海水を掬ったら
枯れると思っていた泉が今
渾々と両手に満ち溢れてる

生きる自信なんてちっとも
あるはずのない私達は子供
こんな展開なんて、まさか
偶然か奇跡としか思えない

「大好き」を逆手にとって
今すぐに私をハグしてみて
密着はいつでも好感の証さ
本気にもなりかねないよね

僕がこの地を立ち去っても
君達の優しさを忘れないよ
もしも願いが叶うのならば
大人になった君と旅したい

ほら、雲の上を泳ぐように
そう僕達の旅立ちは上々だ
子供の頃の想い出に重ねて
新しい記憶と記録を創るよ

ちょっとだけ大人びた僕達
缶ビール片手に夕陽に乾杯

僕達が今まで生きた時代だ
時々刻々と過ぎる針を止め
僕の幸せだけなら無料販売
好きなだけ分かち合おうよ

見てよ、地平線の彼方向こうに
二度と見られない景色が広がる
オーロラが僕達を諫めるように
包み込んで世界の終わりを告ぐ

時が止まり、夜闇に僕らは耳を澄ます
二人の眼にしか映らないあれはきっと

プライド

2017-08-28 18:48:14 | 
君の瞳の黒と茶が潤んで
冷めきった胸に深く十字架を切る
追い詰めてしまって本当にゴメンね
悪いのはすべて僕にしておいて

許す、許されるじゃなく
愛す、愛されるじゃなく

誰が悪いのか、何が邪魔なのか

どうしても距離感が測れない
ぶち壊して始めから
曖昧にして途中から
そういうリズムでやってきた恋だから
そろそろ終わりにしませんか?
大切が何かを見極められなくなったら
未来に想いを馳せられなくなるね

振り返って見てご覧
幾千、幾万の子供達が
夢や希望を持っているんだ
輝く未来を待っているんだ
僕達はもう子供じゃないから
諦める人生も致し方ないんだ

無くなることは哀しいこと
何となくそんな風に感じてた
みんな、本音で語ってほしい
世の中いいことばかりじゃないだろう

君が君であるように
僕は誰以上に僕でなくてはいけない

内なる存在にすべてを否定されても
僕は現実から決して逃げないんだ
影響力のない表面的な僕の薄皮が
ボロボロと剥がされていくよ

出し切って消えゆく人生も悪くない
すべてを肯定する身勝手な惑星達が
自転公転のレースを次々と離脱する
そんな人生も認めざるを得ないのか

ああ、自分達ですら解決方法を知らず
無責任に世代交代を迫る強面の弱者よ

信念はどこへ、決断はどこへ
輝きはどこへ、誇りはどこへ