now in Hiroshima

今日に向けたメッセージなんて
偉い人が息巻いて発言するけど
今日までの72年間の歳月は
すべてを薄っぺらくして
厄介な偽善者を大量生産する

君はどちら側に回る
モノ言う無能な権力者か
黙してスルーする大衆か
いずれにせよ茶番劇に付き合わされる

オトナになり一角の人間と呼ばれ
生活のため、それらしく振る舞うけど
心の中に静かに潜む悪が善良を巣食う
ありたい自分なんて絵空事の上に成立

真に大切なのは何？
決して世界中の誰にも解けない問い
解を見出したという人を僕は信じない
永遠の罪を誰が償えるというんだい？

時がいつか僕達を許し給うと思ってた
思い上がり、僕達が地球を救うなんて
時は僕達に忘却しか与えなかった
僕達は忘却が故にまた繰り返すのか

オマエは健忘症だと嘲笑ってくれよ
僕達人類は学習しない生き物なんだ
僕達は単なるできそこないだから
情けないほどに笑っちゃうんだ

迫り来る緊張状態
僕達の恐怖はなぜか他人事だね

思い出せ、72年前の約束
僕達の反省の証
そんなモノはないと今確信

now in Hiroshima

物書きの本望

うまい言葉が喉元まで出かかっている
言葉で世界を救えれば最高だ
物書きにはほんのチッポケな力しかない
それでいいんだ、そんなものだ

誰もが自分を大切にしている
それはそれで当たり前のこと
誰かの役に立ちたいという偽善
それは思い遣りでも何でもない
自己満足を満たす一杯の珈琲
さぞや美味いことだろうよ

考えても、考えても、何度考えても
失われた僕の言葉は出てこない
自分を大切にする僕が発する無意味な言葉
辛辣な批判も受けて立とうじゃないか
僕には言葉を守る責務がある

優しさだけがすべてじゃない
毒のある言葉を世の中にばらまくこともある
裏腹に毒が優しさに転じることもあるんだ
これは世に対する言葉のアンチテーゼ
言葉を失った僕のエクスキューズ

僕は言葉を選び、君を守ろうとする
僕も偽善者、そんなことはとうに知っている
偽善者達が創り上げるこの世界
その綻びの象徴はまるで出てこない言葉
物書きは焦る、世界を救う言葉の喪失を

他者どころか自分さえも救えぬ
モノ言えぬ物書き、モノ書けぬ物書き

掌の上の闘争

無意味な時の流れを止めてみたり
ありきたりな罠で誘き出してみたり
僕達の抵抗はほんのチッポケな細工ばかり
真剣味が足りないのかもしれないね

君が大好きなナンバーを聴いてみよう
僕にその良さはきっと分からないけれど
音楽というもので君と重なり合ったことが
大袈裟に言えば二人の時代の始まり

夢の中で二人して過去に遡った
君と一緒に世の中に罵詈雑言
言論統制なんて、綱紀粛正なんて
そんな時代錯誤は黙殺してしまおう
闘争の準備は既に整っている
首領の気休め＝嘘を吹っ飛ばしたい

僕達が生きているこの時代には
数え切れない理不尽、妄想が渦巻いている
だから今、誰かが秩序をつくるなら
すべてをリセットしてゼロからやるしかない
その覚悟なんて大袈裟じゃなく大変

僕達が創ってきた歪形な世界
君達にとって最悪の居心地だろう
今こそ君達の手で最高の未来を生み出せ！
僕達は君達のおこぼれに与る鬼畜野郎