巨匠 ~小杉匠の作家生活~

売れない小説家上がりの詩人気取り
さて、次は何を綴ろうか
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妥協は非対称

2017-10-31 22:20:45 | 
ただじっと見守るだけ
遠ざけた二枚の絵画
対にしてごらんよ
堕ちてくる天使と
浮世を泳ぐ悪魔のペア
持て余した大地がほら
いつもより激しく鳴動してる
対照的なんかじゃなく
対称的なんだから
じっとしてなきゃ
許されないよね

ちゃんと立って
背筋を伸ばして
言いなりになってよ
反抗的にならないで
まだ絶賛デッサン中
ホッとするにはまだ早い
未完成な作品の群れを
窓際に並べれば壮観
黒のインクを撒き散らす
誰かが僕の邪魔をしてる
疑いなく、悪魔の仕業
これじゃ、天使と仲違い

タフじゃないと
ラフじゃないと
結末が見えてくる
まだ終わりたくない感情
そんな心情は納得
誰が悪いんだ
僕が悪いのか
理解してほしいんだ
もしそうでなけりゃ
そっとしておいてほしい
太陽にも見放された純情
今は崖っぷちで
救いがないよね
心に隠し持った
君の感謝のしるし
それが唯一の救いかもね

無限大 ± ∞

2017-10-30 23:48:01 | 
明日を奪います
本気を出して
マジな顔したって
不器用な君だよね
危なっかしいよ
怖気づくかもね
君を見初めているのは
僕だけかもしれないね

どれほど宇宙が
広がったとしても
新しい未来は当分
創られないでしょう
それとこれとは違う
たぶん当然だから
正気が必要かもね

思い切り大胆に切り捨てよう
ひとりで生きてくなんて
へっちゃらだけど
平等なんて言葉で
安易に人を誑かせて
正体バレたら
隠れる、逃げる、消える
君しか見えないこの場所で
まさかの掌返し

12月の風が吹く
僕はボロボロのコートを
羽織って街に繰り出すのさ
誤解しちゃ困るんだ
雪で戯れる無邪気な凡人達
ちょいとそこらで
僕を交えてくれないか
誰も信じられないんだ

関係ないフリせずに
勇気をくれないか
誰だってそうさ
心の底から疲れきってる
心配なら大歓迎
希望も絶望も絶って
何もないフリして笑う

愛してる

贅沢な人生

2017-10-29 18:55:37 | 
冬は鍋だね
身体の芯から温まる
変化は苦手だね
体温調節が難しい
乱れ切った日常
慣れは怖いね
生存確認
声をあげて

失くさないで
時間感覚
年老いていくから
貴方は私の青春よ
衰えとは無縁?
色褪せない思い出は
心狂おしいね
未来の代表作
誰かの手本になるといいね

灯りをつけて
机に向かって
何を書いているの
恋文なら粋だね
誰宛?なんて野暮じゃない
私が大好きなその背中
そっと撫でてみるね
ゾクゾクしたこの感覚
絶対、愛とは違います

危険水域
臨界状態
どこにいればいいの?
社会不安
雇用不安定
いろいろあるけど
スルーしていいかな?
連戦連勝にはツキもある
ネガティブな空気を排除
貴方が私のすべてなら
それはリスキーだから
早めに分散しておこう

海を渡ったあの世界が
あまりにも近過ぎて
私達の距離なんてないね
相対的にはそのはずなんだけど
壁を隔てた向こう側で
愛が育まれてる
私には無縁な世界
人生に選択肢などない

とりあえず出会った貴方
特別な存在かもね
二人きりでつつく鍋
寂しいようで温かい
ちょっと心が揺れる
人間なんてそんなもの
ひとりきりだって生きられる
ふたりなら贅沢な人生
バルコニーから見える景色
仲の良い家族連れ
羨望も諦観も
正直認めるけど私は私

寒気が捻れこむ
早く窓を閉めて
カーテンも閉め切って
貴方の温もりがあればそれでいい
割り切りは大事だね
妥協じゃなくて
これが現実だから
いつ切れるとも知れぬ
スリルと背中合わせ
裏切りも覚悟のうえ
お互い様でしょう
とりあえず「愛してる」
そう言ってればいいよね

純粋な不純

2017-10-29 18:01:13 | 
目下離席中
貴方は浮気中
ちょっと邪魔みたい
私の存在が不要なら
離籍する?

裏切りの夕刻に
突き刺すような雨が降る
貴方の言う通りに
目黒のカフェで待つ
道行く人の慌てぶり
予想できたはずよ
ご機嫌斜めの週末
貴方と過ごす
私はご機嫌
籍は入れない
自堕落な貴方が好き
「ごめん、急な仕事」
嘘も方便
たまには家庭を向いて
私、別の男にtel
この雨の中呼びつける
私は濡れない
困らない
今がきっと最高の位置どり
美貌と年齢と媚びを
最大限に生かすわ
どこから綻びが出るの?
悪の象徴に鉄槌を
私、私、私は既婚
何も顧みない毒牙
形ばかりの愛は好都合
許し、許し合い
人は生きてく
偽りの愛情は寛容を持つね
助手席に乗り込む私
ただの抱かれ要員
安物の体
心、心、心は非売品
男達の魂を吸い取って
更に色づく
花は、華は、花は短命
貴方の心を貫いて
ちょっと小首を傾げて
瞳を潤ます
花に毒牙を
心に愛情を

いつか見た悪夢

2017-10-26 00:09:17 | 
ねえ、ちゃんと生きて
邪魔をしないで
笑顔を捨てないで
幸福を諦めないで

ねえ、酔って起きて
邪魔をしないで
躊躇いなど捨てて
我が儘も不要だね

頼りにしてるんだ
すべてを終わりにする魔法

あなたはまだ夢の中
頭の中のラブソング
夜空に鳴り響く歌声
それは誰が歌うの?

あゝ負けるもんか
勝ちが遠く感じる
応援が悲鳴に変わる
逆転するつもりでも
届かないのが世の常

生き方の違う暮らし
そこで大胆になれないんじゃないの

もう大丈夫だよ
怖くないって
屈強なナリしてさ
案外とひ弱いじゃないの
ヒーロー気取りは外面だね

手応えなんてないよね
そういうのがズルいんだって
何度も言ってるじゃない
生活感のない暮らし
割と手強いもんだね

ねえ、立ち上がって
宴が終わるんだ
目を閉じて
咳を鎮めて
血を吐いて
卒倒する手前で生きて
人生を全うする

頭の中にあるレボリューション
あゝ、あゝ、あゝ
エボリューション

荒れ果てた大地を
確かに踏みしめて
前に踏み出したい

時代が必ず証明する

革命はいつも進化をもたらす
あなたが手にする槍は
いつか機関銃に変わる

ぶっ放せ!思いのままに