巨匠 ~小杉匠の作家生活~

売れない小説家上がりの詩人気取り
さて、次は何を綴ろうか
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誰もが社会不適合者

2017-07-03 23:13:38 | 
愛は遥か遠くにあって
僕は一応手を伸ばしてみるけど
届かない虚しさの遣り場がないさ
この負の感情をどこにぶつければいい?
持たざる者は何ひとつ持てぬ
それなのに社会は僕を抹殺しない

僕がここにいる意義って何?
どういう価値観で人は生を受けるんだい?

怒りに震える肩をいきらせ
俗世間に疑念を募らせてるよ
大理石も磨けば鋭利な刃物
僕は砥石に水を十分に浸して
刃先から刃先まで何度も往復させる
艶めかしい黒光りが僕を罪人に仕立て上げた

君がここにいる意義って何?
どういう価値観で人は生を受けるんだい?

僕も君も結局は同じ穴のムジナ
この社会で喰っていくために
「自己実現」なんて言葉で自分を騙して
食い扶持の対価として労働に励む

今夜もまん丸の月は黄金の美しい顔
その輝きに隠された凸凹のクレーターを僕は見逃さない

永遠に夢見る子供

2017-07-03 21:38:59 | 
僕は君を愛さずにはいられない
愛も憧れも単なる丼勘定だけど
君が大切にしてた絆を踏み台に
トップを目指す蛆虫を許せない
もうこれ以上無理だと思い込む
そこまで追い込んで耐え抜いたけど
やっぱり君はありのままがいい
とりあえず飛び込もう、満天の空に
思いがけない何かが見えるかもね

美しさなんて哀れだし惨めすぎる
君の傍で燃え盛る炎が揺れている
きっと君も気付いたこの世の闇が
剥がれないように杭を打ち込んでみる
二度と帰らない未来が僕らを引き寄せる
明日になれば記憶はすべてリセットなのに
辺り一面に棘を撒く薔薇が片足立ちで笑う
ヤケに輝いた線香花火が僕らの象徴?
仄かに弱々しく咲いた水仙が今の僕ら

いつの日も憧れた星空が僕を裏切るよ
なぜに君は衰えてしまうのか
僕は永遠に夢見る子供

すべての道は破綻へと通ず

2017-07-03 19:02:18 | 
歩き疲れた侍は
仮住まいで刄を研ぐ
誰を斬るのか
誰を刺すのか
目的はないに等しい
綱渡りな運命を呪うほど
すべてのストーリーは破綻している
何の為に排泄し
誰の為に呼吸するのか
どうやら僕は人間であるようだ
この世は理由を探すには広すぎるから
この地球儀ですべて片付けてしまおう
掌サイズの地球儀が僕達生命体の支配者
この球体を壊してしまえば僕達は路頭に迷う
そんな簡単な理屈も通らない世の中だから
僕はすべてのゲートを上げて回る
首尾よく通過できた人々はラッキーだ
行く手を阻まれていた悪党が悪巧みを始める
そうさ、僕はこの世界のカオスに加担した
予定調和な人生など破綻するがよい
君が存在する人生は一度きりしかない
僕と君がクロスする瞬間
僕達は何を夢見ようか
最高速度の風が僕達を吹き飛ばす
所詮僕達は邪魔者、B級グルメ
王道を歩めない僕達は路地裏で酔い潰れよう
君の涙がこぼれ落ちる理由がわからない
僕達はもう終わった存在なんだ
もし君に未練があるというのなら
それが別れの合図になるだろう
さあ、目の前に一本道が見えてきた
僕は迷わず前に進む
破綻へと繋がる結果のこの長い道を

詩を詠む人

2017-07-03 00:05:10 | 
耳障りな罵詈雑言
そこに集まってるのは誰?
誰かを貶めるのが生き甲斐なのかい?
もっと健全に人生使わなきゃ
意味なく消えたら終わりでしょ
君達だって誰かの役に立てるはず

僕は毎日詩を詠んでいる
誰の為でもなく、何の為でもない
自己中心的じゃないつもりだけど
意味不明、自己満足、人畜無害
きっと何の価値も生まないだろう
けれど時の流れに身を任せていると
エネルギーがふつふつと湧いてくるよ
その力を正しいほうに向けていきたい
それが僕の願い、きっと叶うはず
両頬に軽く平手打ち、目を覚まして

時よ止まれと念じる
静かに眠る街がゆらゆらと揺れる
周期的な振動を鎮めて平穏を導くんだ
僕の言葉よ、通りすがりの誰かに響け
まだ見ぬ君の為に捧げる