巨匠 ~小杉匠の作家生活~

売れない小説家上がりの詩人気取り
さて、次は何を綴ろうか
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主役不在の恋愛舞台

2017-07-30 19:51:39 | 
何を見定めるにも視点が重要で
ピントを合わせるのに四苦八苦
群衆の視線は針を刺すような痛み
目を逸らしても先回りされるだけ

ああ、また今日一日が終わる
あの日見た世界は色付いていた
今の空には花火も星座もなくて
不審者の雄叫びが響いてるだけ

燃え上がる炎は君と僕の熱情
愚かな勘違いで恋愛を演じてた
僕は今にも舞台から降ろされる
君は行方知れずの放浪者だから

これが僕の追及の限界ならば
いつか遠くへ、念を飛ばして
想いはときめいて、揺らめいて
今夜君がヒロインと思っている

君が主役
みんな待っている
恋しく想っている

何もかもがグレー

2017-07-30 16:12:26 | 
空も心もグレーに染まる
もしかしてこれが老いというもの?
気付けば僕はもう長く生きてきた
何れにせよ、終焉はもうじきだろう
思うより早く迫るのではなかろうか
この世を生きる幸せさえも失った今

すべての活動も息遣いも
まだ終わらないから続けてる
決して自らの意志じゃない
罰当たりな時間の使い方だね
世の中を広く見渡せば数多ある
明日を生きたいという多くの生命に
僕の残り時間がシェアされることはない

世代間のバトンタッチ
退き際なんて判る訳がない
シナリオ通りに進む運命などない
困惑なんて顔に出したくはないんだ
確かめてみるよ、僕の目一杯を
自分のために何か必死になれるか
昼下がり、ソファーに寝転がり
大切が何かを見極める

明日は月曜日、社畜は生き続ける運命

一度きりの人生

2017-07-30 13:04:45 | 
壊したい心は、忘れたい過去と
ほぼイコールだから
引き算してみるといいね
ゼロになるその瞬間に
止め処なく涙が溢れる
これ以上は求められないから
互いの心の傷を確かめ合う
真っ赤な飛沫を止血するように
優しさはいつも裏切りと背中合わせ
走り出して振り向いて、そう言った君
けれど私を置き去りにしないで
矛盾してるけど本質を見抜いて
美しい未来はきっと
私抜きでは描けないから
あなたに選ばれた現実
幸福で胸が弾けそう
心の傷を覆うように
優しく分かち合えば
痛みは半減するはずだから
微笑みよ、今二人に宿れ
今しかない、この場所とこの時間
一度きりの私の人生
そう、上書きも削除もできないよ