巨匠 ~小杉匠の作家生活~

売れない小説家上がりの詩人気取り
さて、次は何を綴ろうか
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心の裂け目

2017-07-21 23:12:12 | 
宙にふらりと、ゆらゆらと
僕の魂は泡沫のように泳いでゆく

僕はすべての有を無に変えてしまう

明日の夜風が心地よいならば
今日を生き抜きたいと思うかな

路上の木々が揺れて、カラカラと僕を嘲笑う
僕は歩みを止めて、その声に耳を澄ます

万物が存在を否定したら世界は一変するかな

どうして人生は複雑でも単純でもないの
始まりも終わりもないドラマでもないし

人生は解くためにある訳じゃないから
僕はすべての問いかけを無に変える

満天の星はこの都会じゃ拝めないから
この夏は自然に溶け込もうと思うんだ

自分で傷つき、傷つけられた
この心の裂け目を縫合してほしい

今こそ時代に許されたい

悔しさは侮れない

2017-07-21 21:48:15 | 
誰かが読み上げる呪文に
静かに頭を垂れては唸る
真実を見極めようと
わたしは心の眼を開く

あなたの夢
わたしの嘘

誰もが他人事で黙り込む
二人で辛くなっちゃうよね
あなたは無言で悟りを開く
わたしは人生を逆算して
取り返しがつかない未来を嘆く

悔しさは侮れない

希望という星が斜めに滑り落ちて
一枚の夜空に白い直線を描く
もっとたくさんの星に出逢いたい
あなたの未来が絶えぬように

重々しい心を空っぽにしてさ
幸せの種を一杯に詰め込もう
そんなわたしが順調だなんて
あなたの人生が幸せだなんて

何が証なのですか
誰が語ったのですか

悔しさは侮れない
自分の幸せは己にしかわからない
口出し無用、所詮は他人事
虚しさは消せない

天声と遺言

2017-07-21 20:19:05 | 
雑談は天声
戯言は遺言

誰もが契れない関係も
確かに繋がってることを
気付かずに虚ろな目付きで
転がっている屍の姿を凝視し
人目に触れないよう始末する

君が追い付いた光と陰
夢と引き換えにしても欲しいもの
あなたの人生を彩るのは何ですか
この鼓動が大地に響き渡るように
すべての生はあなたの為
わたしは微かに身を隠す

聞こえているのは神々の雑談ですか
聞こえてくるのは亡者の戯言ですか

あなたに確かめてみたい
わたしの寿命のこと
しがみ付く人生は闇
消えゆく祈り

邪道と王道の選択

2017-07-21 00:06:44 | 
邪道を選ぶ君の気持ち
追い込まれているから
分からなくはないけど
君は正義の女神じゃない
破綻など織り込み済み
そんなメンタルは最強
本当にとても綺麗なのに
ムカつくほど忌まわしい

嘆かわしい君の生き方
計算高い鼻に付く振る舞い
「いつも強過ぎてゴメンね」
そんな言い草は更に腹立たしい

いいか、よく聴きなよ!

この世にゃ王道などないさ
努力もせず、楽ばかりしてちゃ
誰も人生の高みには届かない
君も僕も一歩ずつ弛まず進んで
明日の訪れを微かに垣間見る
そんな泥臭い実直な生き方が
実は「王道」かもしれないね

俯く君は僕の言葉の真意なんて
全く意に介さないんだろうけど
誰かに鼻をへし折られたときは
いつでも僕のもとへおいで
君に取り憑く悪夢から
目を覚ましてあげよう