巨匠 ~小杉匠の作家生活~

売れない小説家上がりの詩人気取り
さて、次は何を綴ろうか
【連絡先】
cosgyshow@gmail.com

いつ終わるとも知れぬ自由

2017-07-25 22:03:26 | 
もしも視線を逸らされても
私はあなたを直視する
もしも行く手を振り切られても
私はあなたを追尾する

疎まれる咎、好悪の感情じゃなく
あなたの自由を私にも重ね合いたいだけ

この世界であなたに出会えた奇跡
私はその軌跡をざっと指でなぞる
心地よい感触が脳裏を駆ける
私はあなたが送ってきた人生の一部
その事実に私がどれだけ励まされることか

あなたは人生の軌道を変えようとする
バカらしいからやめて、本当に

躓いても前を目指す
その強い眼差しがあればいい
たとえ外が大荒れでも
突っ込む勇気があればいい

私達の時代を駆け抜けよう
いつ終わるとも知れぬこの自由を

終わりかけの灯火
線香花火が、消えた
祭りが終わる、私達の祭りが

終了の序曲が夜闇の舞台に流れて
本当にもう何処にも行き場のない私達

誰かが奏でる自由奔放な狂詩曲
その自由を奪えずに絶える私達
何処かへ零れ落ちそうな兆し

この世界の純情
この世界の魅力
この世界の正義

すべてを全力で否定する未来
その意味を人間存在は認めない
私達の起源、歴史、現在、宇宙
ひとつずつ確認して明日へ向かう

生きるとはその単調作業の繰り返し
私達は当然を積み重ねて人生を編む

未来への切符

2017-07-25 17:45:07 | 
深く刻まれた爪痕を
私は黙って見つめる
赤色の血筋が流れる
美しい幻想的な未来
遣り場のない心の縁
あなたは気遣いなし

自傷したところで、私は孤独のまま

空っぽの心を埋め合わせても
本当に大切な事など解らない
時が心の傷痕をふさぐように
縫い合わせて身動きを止める

時に身を委ね、生きてゆくのがいいね

二人が永遠を共にする証
素直には喜べないけれど
契りに従い天命は果たす
ただ一つ、譲れないのは
消し去りたい二人の過去

もう一度、この星で生まれ直したい

夜空への招待状を配って回るよ
彼方に青白く光るのがシリウス
星々が今宵ようやく手に届くよ
未来への切符は誰にでも掴める

赦して、時がずっと、ずっと速くて
いつの間にか、時に離されないように
知らぬ間に、時に置いていかれないように

天国への逃げ道

2017-07-25 00:14:53 | 
デッキチェアに深く腰かけて
静かに目を閉じて心を見遣る
稀に見せる優しさは常に裏目
押売りの愛がこの世を埋める

柔らかな風が吹いてきてるね
抗わず、心を流されるままに
今日一日を生きてきたけれど
遠ざかる過去を時折り懐しむ

明日を切り拓く意志などない
僕は毎日の澱を始末しながら
天国への逃げ道をセットする
この実世界からのエスケープ
リアルに現世を脱出するのさ
躊躇い、戸惑い、逃げ惑いながら行くよ!

秘めたる想いはいつも暗い海の底
いつか誰かと深く潜るときの為に

この舞台へようこそ!
真実のスポットライトを操り
立ち竦む君に迷わず当てるよ
照らした灯りは君を包み込む

天国への階段を昇りきった君
天国への逃げ場を見誤った僕

心だけで繋がり合う愛よ、永遠に