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中販店のサービス事業強化策ー3.基盤は生産性にある

2011年03月03日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、中販店のサービス事業強化策ー3の基盤は生産性にある、です。

サービス事業を強化することで、当然入庫台数が増えることになる。
増えた入庫台数を人海戦術でこなしていては、それこそ儲かるものも儲からい。

だから、生産性向上は不可避である。
生産性向上でやらなければならないことは、「作業効率」を改善すること。

作業効率とは、標準作業時間指数に対する実作業時間のことである。
仮に、標準作業時間指数が「1」となっていれば、60分作業ということになる。

この「1」に対して、実際の作業時間が「80分」だったら作業効率は75%となり、
「40分」だったら150%ということになる。

目指すは標準作業時間指数よりも短い作業時間で終わることだ。
そのためには、「作業環境の整備」と、「作業手順の合理化」、それに「整備技能の向上」
の各要件をレベルアップすることだ。

作業環境は、移動距離を短くするために、工具の配置・種類・数量を最適化することだ。
一度作業ストールに入ったら、一歩も出ないで作業が完了することが理想となる。

作業手順の合理化とは、歩数と工程を一番少なくなるように作業の進め方を決めること。
ある整備工場で車検整備の際に、クルマの周囲を何周するか計ったことがあったが、
なんと、10周以上も回っていた。

この時の作業手順を見直したら、何と3.5周で終わってしまったのだ。
メカニックは、クルマの周囲を何周するかを意識していないので、普段は何とも感じて
いないが、調査した動線を見せると、一応に「こなんに!」とビックリする。

そして、整備技能の向上においては、故障探究能力を上げることだ。
特に最近多くなった「ハイテクカー」においては、故障が見えない場合が多い。

機械的な故障よりも、電子的な故障が増えている。この電子の故障は見えないので
厄介だ。だからこそ、スキャンツールなどを駆使して、見える化して修理時間を短く
することが求められているのだ。

以上の3つの要件に対策することも、サービス事業強化には、やらなければならない課題である。
が、この他に生産性向上にもう一つある。

それが、稼働率だ。
但し、稼働率は作業効率と違って、相手によって大きく左右される。
稼働率を低下させている一番の原因が、「引取・納車」だ。

これは、お客さまサービスとの相関関係があるので、稼働率を上げるために「引取はできません」
とは、言えない。二人で用を足すのを一人で済ますなど、知恵を働かせなければならない。

できれば、作業効率と稼働率の両方が、改善でき理想に近づけられれば、これに越したことは
ないが、先ずは、作業効率の改善に取り組んでほしい。

これを成し遂げてからでも稼働率の改善に取り組んでも遅くない。
むしろ、意識が高まって稼働率を悪くしている原因の発見と改善策がより明確に
なるので、改善もスムースにいくと思う。


株式会社ティオ
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