今日は、お客さまとの納期の約束とCSの関係です。
多くの整備工場で納車が夕方5時以降に集中していないだろうか。午前中や午後の早い時間で作業が終わっているにもかかわらず、納車が夕方に集中するのだ。
これって、CSで判断した場合は、最悪である。午前中に整備作業が終わって、納品請求書や納車手入れが完了し、午後一番で納車が出来るのであれば、その時間に納車、お引き渡しすべきである。
フロントマンに、お昼に完成できるのに納車(来店納車も含め)しないのはなぜか尋ねると、日中お客さまが不在だからとか、代車を出しているので焦ることはない、あるいは、今までがそうだから、といって整備受付時に「夕方納車」と約束するという答えが返ってくる。
この答えのすべては、会社や自分の仕事の都合でのことであって、お客さまの事を何も考えていない。これでは、CSは高まるどころの話しではないし、逆に納期での不満を与え与えかねない。
部品の入荷の遅れや、整備ミス、あるいは予定外入庫などに対応するために、納期を実際の作業時間や入庫時間に関係なく、一律的に夕方納車と条件反射的に約束することは理解できるが、そうした事態が起きた場合は、速やかに事実を伝え、納期を調整することが本来の姿である。
お客さまが整備に期待することは「確実な整備」「早い整備」「適正料金の整備」の3つである。つまり、この3つが整備品質そのものなのだ。確実な整備は当たり前、むしろお客さまの関心は、「早い整備」と「適正価格」なのだ。中でも「早い整備」は、最大のCSポイントである。
作業完了と同時に納車が出来れば、夕方に集中する納車を平準化することが出来、作業現場の稼働率や作業効率に対しても、効果的な作業指示ができる。そして何よりも、お客さまに早い整備であることをアピールでき、納期CSが高まるというものだ。
つまり、納期CSはフロント業務ばかりか作業現場に対しても、よりよい効果をもたらすことになるのだ。そのために、フロントは整備受付時に納期を約束する時、自分たちの都合による安全を見越し過ぎた納車日時の約束をするのではなく、実際の作業時間と、部品の入荷から判断して決めることだ。
そしてこのことを踏まえて、メカニックに作業時間指示をすること。この指示で生産性は間違いなくアップする。習慣的に5時に完成しますとか、夕方以降にご来店ください、などといったお客さまの期待を無視した納期の約束から脱皮して納期CSを高めることだ。
株式会社ティオ
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