おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、引取・納車でCSを高めるの納車編です。
車検整備等が終わって納車(届ける)することになるが、従来のように納車ではなく「置き車」ではCSは高まらないし、不信や不安を持たれるだけだ。よくある「詳しくは後ほど担当者から連絡させます。おクルマは車庫に入れておきました。失礼いたします。」では、幼稚園の園児のお使いと一緒だ。
まず納車には、納品請求書があって初めて用が足りることを理解すべきだ。なぜかと言えば、依頼された整備について、「何を」「どうしたか」「だからどうなったか」「今後どうするのか」、そして最後に「金額」が伝えられて、初めて納車したことになる。納品請求書は、その報告するための明細書だからだ。
それを、とにかく早く届けることを優先して、クルマだけ持って行って、詳細は後ほど・・・、というのはあまりにも無責任で、自分たちの都合を優先した仕事ある。
それでも、後刻詳細がフロントなどから電話などで伝えられればまだましだが、何の音沙汰もなく、ある日突然請求書が送られてきたら、お客さまは???だらけになって、払うつもりが払いたくなくなってしまう。
納車の目的は、完成したクルマを届けることではなく、どうなったか、でいくらになったかを伝え、納得していただくことなのだ。だから、クルマを届けるだけでは納車にならず、ただ単にクルマを手渡す「手段」の一つを済ませただけなのだ。
納車の「納」は、納得の「納」であり、納会の「納」で最後の締めくくりという意味もあるのだ。お客さまが納得してお金を払ってくれる締めくくりであることを、整備工場の全員が理解しておくこと。したがって、納車担当者は、整備の内容を把握し、その上で何を伝えるのか、何を持参するのかを確認して納車を行うことだ。
次に、納車したクルマをお客さまに確認をいただくこと。特に、依頼があった整備については、必ず目と体で確認をいただくことである。例えば、車検整備でエンジンオイル交換を依頼されたら、オイル交換が済んでいることを、オイルレベルゲージを抜いて、新油であることと、適正量が入っていることを確認いただくことだ。
クラッチの滑りを修理したのであれば、実際に試乗していただき、滑っていないことを体で確認いただくことだ。そして、車検整備が完了いたしましたと報告し、記録簿の点検内容の説明、整備保証の説明をし、車検ステッカーが新しくなったことを確認いただくこと。
依頼個所を目と体で確認いただくことで、整備工場としての確認もできることになるので、一石二鳥の効果がある。依頼個所の確認が済んだら、外観、室内と貴重品の立会確認をいただいてすべてが完了したことになる。
お届の場合の「置き車」は絶対にしてはならない。
株式会社ティオ
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さて、納車時の対応の話ですが、若干私の意見を書かせていただきます。
自動車整備業はディーラーのように専門の営業マンがいない事業所がほとんどだと思います。だから納車時は我々の営業の場だと考えています。当然そこでの対応の良し悪しが後に影響します。お客様に不満を持たせることがあって
はならないと思います。
ただ、先生が言われる、納車時の確認作業については、基本の行動としてはどうかと考えます。
特別な依頼箇所については当然必要な説明はします。
納車時に納品請求書を必ず持参することを優先すべきでしょう。納品書を作らずに行くような整備工場が、面倒なその場での確認作業なんかやりません。
納品書ができて作業完了です。
そいてもうひとつ、「丁寧な説明がほんとうにCS向上になっているか」ということです。
お客様が説明を求めるものに対してはしっかり説明すべきです。しかし、お客様がどうでもいいと思っていることをくどくど説明をすれば、どうでしょうか。
私は営業マンやメカニックが説明をするのを時々見ています。何を見ているかといえばお客様の表情です。
担当者は一生懸命説明しているのですが、明らかに「もういいよ」という表情のお客様が一杯います。
お客様個々にあわせて、ちゃんと対応できる担当者なんてほとんどいません。
「お客様がそれを望んでいるか」をしっかり考える必要があると思います。
「100点を狙うから50点になる。
80点を目差せ、そうすれば70点くらいは取れる」
私はこのあたりが現実的だと考えています。