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H24年度整備白書の詳細ー1.整備売上減少は、台数減少の影響が大!

2013年03月25日 | 業界動向

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、H24年度整備白書の詳細ー1.整備売上減少は、台数減少の影響が大!、です。

平成24年度の整備白書が発行された。
この元になる「自動車分解整備経営実態調査」の概要を速報で、以前に掲載したが、
今回は、白書の内容で気になる5つを取り上げ、私なりに解説する。

先ず、整備売上高は前年比マイナス5.4%となり、大きく落ち込んだ。
この5年間で一番の落ち込みである。

この大きな原因は「入庫台数の減少」にある。
専業、兼業、ディーラーの3業態の工場当たりの入庫台数は、前年比マイナス6.9%である。
もう一方の売上の要素である整備単価は、何とプラス1.6%となっている。

この関係を、業態別に入庫台数と整備単価を見てみると以下のとおりである。

         入庫台数(台)     整備単価(円)    整備売上高(千円)
・専業工場:   784(-4.4%)     43,552(-3.3%)       34,131(-7.6%)
・兼業工場:  1,237(-6.3%)     33,324(+9.8%)      41,231(+2.9%)
・ディーラー: 4,469(-8.6%)     35,183(+3.4%)    157,188(-5.5%)
・平均      : 1,529(-6.9%)     37,711(+1.6%)      57,620(-5.5%)

専業工場は、台数ではマイナス幅が一番小さかったが、単価もマイナスだったことで、売上高の
落ち込み幅が一番大きくなっている。

兼業工場は、専業工場よりも台数の落ち込みが大きかったが、単価が大きく伸びたことで、
整備売上は唯一前年比プラスとなった。

ディーラーは、台数で一番大きく落ち込んだが、単価がプラスだったことで、整備売上高は、
業界平均と同じとなった。

入庫台数は、保有台数が前年比でほぼ横ばいであったにもかかわらず、3業態ともマイナスになったのは、
かなり厳しい状況と言える。

今後保有台数は間違いなく減少していく。
台数の落ち込みを単価でカバーするには、かなり苦労するだろうし、難しいと言える。

その対策の一つとして、入庫の頻度を上げることだ。
その強力な商品が「メンテナンスパック」だろう。

メンテナンスのセット販売よる割引価格となるが、
入庫の頻度が上がることで、追加整備などの販売チャンスが広がり単価をカバーすることも可能だ。

ダウンサイジングや電動化などで、整備需要が縮小することが懸念される現在、
取るべき対策は「入庫回数」を上げる中から、需要を創造することが必要だ。 


By 株式会社ティオ


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