おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、速報:平成24年度 自動車分解整備業実態調査結果の概要-4.兼業を除く他の業態はマイナス成長!、です。
整備売上高を業態別で見ると、兼業工場が唯一前年比で+4.1%とプラスとなった。
この大きな要因は、車検売上が大きく伸びたことによる。
兼業工場は、2年車検で16.0%、1年車検で13.8%とそれぞれが二桁の増加となった。
車検以外の作業別売上は、マイナスであったが車検の伸びが大きく貢献した。
一番のマイナス幅が大きかったのが専業工場だ。
前年比▲7.7%となり、厳しい結果となった。
足を引ったのが「事故整備と「その他整備」である。
事故整備は前年比▲11.9%、その他整備が▲15.9%となり、両作業とも二桁の落ち込みとなった。
事故整備は、レガシーのぶつからないクルマに代表されるように、自動ブレーキ制御装置の装着率や搭載車両の
増加などで、今後も事故件数が伸び悩むことによって、プラスの成長は厳しいと言わざるを得ない。
その他整備においても伸びを期待することは、厳しいと認識すべきだ。
メンテナンスフリー化や回生ブレーキなどによって、定期交換サイクルが長くなってくるからだ。
プリウスがタクシー車に採用されているのは、燃費よりも「維持費の安さ」だ。
ブレーキパッドの減りなどが少なく、交換サイクルが長くなり、維持費であるメンテ費用が安くすむので、積極的に
ガソリン車からの代替が進んでいる。
平成20年以降前年比プラスで、一人勝ちしてきたディーラーも今回は▲5.8%となり、5年ぶりのマイナスとなった。
ディーラーのマイナスの要因は、車検整備が落ち込んだことと判断している。
新車販売によって、車検予定客が代替し、車検該当者が減ったことではないかと思われる。
ディーラーの気になるデータがあるので、紹介しておく。
メンテナンスパックの普及により、初回車検で37.4%がメンテナンスパック契約車両である。
二回目でも23.5%とがメンテナンスパックからの入庫となっている。
バリューチェーンを進展させることで、かなりサービスと中古車販売に力が入っていることを考えると、
ディーラーのパワーは、今まで以上に大きな存在になる。
さて、車齢の高齢化が進んでいるにもかかわらず、その他整備を初め、他の作業売上が伸びていないのは、
基本的に「待ちの経営」によるものと思う。
待っていても客は来ない。
どう仕掛けていくかが問われているのだ。
By 株式会社ティオ
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