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H24年度整備白書の詳細ー5.意外と少ないディーラーのECU診断有料化率!

2013年03月29日 | 業界動向

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、H24年度整備白書の詳細ー5.意外と少ないディーラーのECU診断有料化率!、です。

クルマの高度化、電動化に対応するツールとして「スキャンツール」が不可欠になっている。
このスキャンツールを使った「故障診断料」の請求状況が、白書の巻末に掲載されているので、
紹介しておく。

全業態の平均では、請求していると回答した工場数が4,726工場で49.5%になっている。
請求していない工場は3,966工場41.5%、不明859工場9.0%となっている。

業態別に請求工場数と構成比をみると、
・専業工場:2,314工場、52.1%
・兼業工場:916工場、53.5%
・ディーラー:1,459工場、46.6%
・自家工場:37工場、14.0%
となっている。

専業・兼業工場とも半数を超える工場が、診断料を請求しているが、ディーラーは46.6%と、
半数以下となっている。

私的には、この逆でディーラーの方が有料化率が高いと思っていた。
保証期間のことなどもあるのだろうが、ディーラーがより積極的に有料化を図り、
「診断」は「有料」であるといった文化構築に向けて、牽引して行って欲しいものだ。

医者が最も医者らしいのは「診断」が出来ることだ。
症状や5診などから「病名を特定する」ことが医者である。

整備工場もクルマの病院であるならば、メカニックやフロントマンは「医者」である。
その医者の最も価値がある仕事は「診断」だ。

こうした文化を構築していくには、請求項目を「診断」と「処置」に分けて
記載することが望ましい。

整備でいう処置とは、分解、、調整、清掃、増し締め、補給、組付けなどを指す。
病院では、各種検査、点滴、注射、与薬、検温、測脈、血圧測定などに当り、
主体的には看護師の仕事になっている。

処置も重要な仕事であることは間違いないが、より価値がある仕事は「診断」だ。
整備工場も診断料を正々堂々と請求し、プロとしての価値を認めてもらうことが必要だ。

だから、スキャンツールを使っての不具合診断は「有料」が原則ではないだろうか。
実際に請求するか無料サービスするかは、その時の状況によるだろうが、原則有料とすべきだ。


By 株式会社ティオ


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