自動車整備業&車両販売業のCS経営をコンサルタントする TIO21ブログ

自動車整備業、車両販売業のCS経営のためのコンサルティング、現場改善指導、制度設計、社員教育、各種セミナー・講演

整備業・中販店は地域密着経営で勝ち残りを(4)地域密着経営の目指す姿

2012年01月11日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備業・中販店は地域密着経営で勝ち残りを(4)地域密着経営の目指す姿、です。

地域密着経営が目指す姿は、少しオーバーではあるが「既存客だけの付加価値で経営をする」
ことである。それが、総合カーサービスであり、バリューチェーンである。

新規客は、こちらから求めていくのではなく、既存客を通した紹介客
でカバーできること。

そのためには、「80%」がキーになる。
80%とは、
・車検台数の80%の点検台数
・車検入庫率80%
・保険付保率80%
である。

今までの実績からしたら、はるかに高い数字だと思う。
しかし、地域密着が実現したあかつきには、この数字はけっして奇跡の
数字ではない。

点検の80%は、新車ディーラーでは当たり前の実績である。
新車ディーラーは、車両販売というマグネットを持ているので、
達成できている部分も無きにしも非ずだが、整備工場や中販店でも挑戦する
必要がある。

正直言って、点検の売上は整備売上に占める割合は小さい。
が、定期点検は、生涯取引の原点なのだ。点検に入庫いただくお客は、基本的にその整備工場
に好意を持ち、技術的な信頼を寄せている。

こうした自社客を作るのは、点検の実施が不可欠なのだ。
だから、車検以上に熱心に入庫促進への取り組みが必要だ。

しかし、従来のように「期日が来たから」という理由で入庫促進をするのではなく、
車検後の確認点検、後日整備の実施時期だから実施を促進するのである。

この点検の80%が実現できれば、車検入庫率80%も保険付保率80%の可能性が
見えてくる。

その意味では、何が何でも「車検台数の80%」は、点検として確保しなければ
ならない目標である。

次の車検入庫率の80%も決して楽な数字ではない。むしろ難しいと言えるかもしれない。
しかし、代替期間が5年だった時代ではないことを考えてほしい。

代替期間が5年であれば、車検入庫率の80%は、実質的には入庫率100%である。
しかし、今の代替サイクルは約8年である。と言うことは年間で12.5%が代替し、
残りの87.5%が車検を受けるクルマになる。

80%入庫になっても7.5%も積み増すことができるのだ。
だから、入庫率を60%とか65%で満足していたらダメなのだ。

保険の付保率(自社を通じて保険をかけている客の割合)80%も、かなり厳しい
数字と思う。

しかし、考えてほしい。
今現在の任意保険加入率は、全国平均で73.3%(対人保険)だ。
恐らく、共済を入れれば80%程度ではないかと、推測する。

保険の加入率が50%以下あれば、自社付保率80%は、かなり厳しい
数字になるが、80%の加入があるのであれば、実現不可能な数字ではない。

3つの「80%」と言う数字は、今までの発想や実績からでは、途方もない
夢物語となってしまうが、腰を据えて見てみると、挑戦するに値する
数字ではないだろうか。

地域密着経営を推進する価値が「80%」という数値になる。
逆に言えば、「80%」が実績にならなければ、地域密着経営をしていることにならない、
と言えるのではないだろうか。


株式会社ティオ
お問い合わせ


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 整備業・中販店は地域密着経... | トップ | 整備業・中販店は地域密着経... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

経営・オピニオン全般」カテゴリの最新記事