堺市西区浜寺公園町二丁に、『辰野金吾』の設計により、明治40年(1907)に建てられた木造平屋建ての「旧浜寺公園駅」があります。黎明期の擬洋風建築とか、明治から大正にかけての本格的な洋風建築とかにとても心惹かれる私としては、これは是非とも見ておかねば!!
第1回近畿の駅百選選定駅でもある旧駅舎は、1998年に国の登録有形文化財にも登録されており、2016年の使用終了当時、現役の私鉄駅舎の中で最古の駅舎とされていました。この写真は現役当時のものですが、随分と立派で格式高い建物であったことが分かります。
歴史の生き証人ともいえる建物に出会える、しかも私の大好きな『辰野金吾』氏が初めて手がけた洋風駅舎!!(⌒∇⌒) ワクワクしながら現地にやって来たのですが・・・・「まぁ!!何という事でしょう!!」と何かの番組で聞いたフレーズが、思わず口をついて出る光景(^^;)
後で調べた所では、大阪府が計画する石津川駅ー北助松駅間の連続立体交差事業による鉄道の高架化で、この駅舎が撤去・解体される可能性があった事。しかし、2008年2月7日に開催された「浜寺公園駅及び諏訪ノ森駅舎保存活用にかかわる懇話会」の最終会合で、高架化後には、新たに造られる新駅舎正面に移築され、エントランスとして使用されることが決まった事など・・難しい話は分かりませんが、駅舎が解体を免れた事だけは理解できました。
周囲に張り巡らされた囲いの中央、門にあたる部分からのぞき見する駅舎は、予想通りというか、それ以上にお洒落で美しく、これが残されると言う事実に何故か泣きたいような安堵感を覚えたものです。
私たちが訪問した半年後、2017年11月28日〜12月18日。 旧駅舎は曳家工法により、約30 m離れた近隣の広場に移設。2018年4月15日に、ギャラリー、カフェ・ライブラリー、イベントホールとしての営業を開始し、地域交流拠点として試験活用されていると聞きました。
旧浜寺公園駅の白い囲いの外に大切に祀られていた祠・・それが何なのか、後で調べればわかるだろうとプレートを確認しなかったのが悔やまれます。
訪問日:2017年4月24日
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