豊岡市出石町中村に鎮座される「伊福部(いふくべ)神社」。御祭神は『素盞嗚尊』。『天香山命(あめのかぐやまのみこと)・伊福部宿袮命(いふくべすくねのみこと)』を配祀。
「創立年度不詳。天平十九年、伊福部連其祖:天香山命を祀る。又成務天皇四 年二月に、國造船穂足尼:素盞嗚命を祀る「大生部兵主神社」を、弘原庄中村に鎮座し之を大生部神社と崇めた。天正四年、出石領主山名家より田畑三町歩の黒印を受く。又江戸時代、氏子より田の寄進あり石高十石を有すも、天保四年社殿炎上、安政二年本殿再建にあたり、出石藩主仙石讃岐守よりの寄進で現在の社殿が造営された。」拝殿由緒より
本殿向拝には 見事な躍動感を見せる龍。
向拝の柱を肩にのせ、腕一本で支える力神。
木鼻には玉眼を持った獅子と獏
たまに、獏と像の違いって何?と聞かれることがありますが、獏は全身が巻き毛で覆われており、耳が垂れていないのが最大の特徴。まずは耳を確認して決めています。
本殿扉の彫刻は、逆巻く波間を優雅に飛び遊ぶ鳥・・場所柄からコウノトリ?
見事な羽を広げる鳳凰
入母屋造瓦葺の拝殿前左右より神域を守護されるのは、明治43年(1910)10月建立の出雲丹後系の狛犬さん一対。
親の足元という絶対的な安全圏の中で、得意そうな顔で振り返る仔狛。人も動物も同じですが、無条件に可愛い。
拝殿と本殿の間より神域を守護されるのは、明治19年(1886)4月建立で、やたら鼻のでかい浪花系の狛犬さん一対。出雲系や岡崎と違って実におっとりとした顔(笑)
遠目からの写真なのでいささか不鮮明ですが、本殿の縁より神域を守護される狛犬さん一対。御祭神により近いせいか、かなり凄みのある表情。
社殿、向かって右手に鎮座される「境内社:福徳稲荷神社」。御祭神は『宇迦之御魂神』。社殿、左手に鎮座される「境内社:天満神社」。御祭神は『
菅原道眞公』
観世音菩薩像と板碑
稲荷社の横から山上に鎮座される「愛宕神社」への参道石段が見えていますが、無理は厳禁。下からの拝礼で失礼させて頂きました。
参拝日:2011年3月31日
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御神名一口メモ
『伊福部宿袮命(いふくべすくねのみこと)』、「大己貴命」を始祖とする因幡の古代豪族。「武内宿禰」を祖先として祭る。明治4年に太政官布告により因幡國一の宮・宇部神社の世襲の神官を代々務めてきた。
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