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tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

万博も開幕し、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

奈良さわやかさんぽ

2010年05月28日 | ブック・レビュー
奈良さわやかさんぽ

山と渓谷社

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『奈良さわやかさんぽ』という便利なガイド本をご存じだろうか。ならの魅力創造課(県庁の地域振興部文化観光局)の人気ウォーキングサイト「歩く・なら」と連携した本である。
※県のウォーキングサイト「歩く・なら」
http://www.pref.nara.jp/miryoku/aruku/

人気のサイトが本になるよと、早くから新聞などで紹介されていた。朝日新聞奈良版(09.11.27付)では、《県HPサイト「歩く・なら」が本に》《県がホームページで展開しているウオーキングコース紹介サイト「歩く・なら」が、山と渓谷社(東京)から来年4月、「奈良さわやかさんぽ」のタイトルで出版される》。
http://www.pref.nara.jp/secure/34698/sawayakasanpo.pdf

《サイトは20コースを紹介し、制作中のコースも30ある。この50コースの中から、橿原・飛鳥の古墳群や伊勢本街道など20コースを厳選。地図と写真を載せ、落語家の桂歌之助さんによる伊勢本街道、作家の玉岡かおるさんによる国宝巡りなど、複数のライターが紀行文を書く》。

《同社の「さわやか散歩」シリーズ9冊目で、関西のコース紹介は初めて。サイトを作っている県ならの魅力創造課が5月、同社に売り込んだ。川崎深雪・副社長は「地元の人にしかわからないポイントが丁寧に紹介されている。平城遷都1300年をPRする一翼を担いたい」とコメントしている。A5判、144ページ。1680円(税込み)の予定。問い合わせは同社出版部(03・6744・1911)へ》。



3月の発刊以降、奈良日日新聞が出版に至る経緯を含め詳しく報じたほか、5月には、読売新聞奈良版が「記者ならでは」(5/17付)のコーナーで、「歩く・なら」サイトの「推奨ルート」と、『奈良さわやかさんぽ』を大きく紹介した。タイトルは《地図頼り歩く歴史舞台》だ。
※『奈良さわやかさんぽ』完成(県の報道資料)
http://www.pref.nara.jp/secure/41810/sawayakasanpo.pdf

《桜の取材のため分け入った吉野山で、人通りのない林道に迷い込み、一人でさまよったことがあります。「あの時、この地図があればなあ」。そう思わせる、読みやすく使いやすい地図があるのを知っていますか。万葉集の舞台を巡る山の辺の道、金峯山寺から紀伊山地へ続く修験の道など歴史や自然を満喫できるルートを紹介した地図です。国土地理院の2万5000分の1の地形図にルートを記し、観光スポットや道を間違えやすい個所は写真付きで掲載。トイレやバス停なども一目でわかり、出発地点までの公共交通機関の案内も添えています》。

《実はこれ、県職員が手作りしたもの。観光振興を目的にした県の事業「歩く・なら」に基づき、情報収集したウオーキングルートを職員が自ら歩いて確かめ、推奨の44ルートの地図を作ったのです。目的地から目的地への移動を車や電車ですませる観光もありますが、その道程の随所に歴史遺産や名所があるのが奈良の魅力。この魅力を生かそうとする取り組みです》。


※「歩く・なら」推奨ルート
http://www.pref.nara.jp/miryoku/aruku/walk_route/index.htm

《ただ、ウオーキングを楽しむ人の多くは弁当と水筒を持参。地元の飲食店や土産物などの観光産業にはあまり寄与しないように思えますが、ならの魅力創造課の谷垣裕子・課長補佐は「まず人に来てもらうことが大事。たくさんの人が集まる場所になることで、そこに『もてなし』が生まれ、商売にもつながれば」と期待します。そして、「それより大事なのは、歴史の舞台となった道を歩き歴史を追体験できること」。谷垣さんも、斑鳩から明日香までの太子道を歩き、聖徳太子の愛馬・黒駒の駒塚古墳などを目にして、「聖徳太子が本当にここを通ったのだ」と感慨に浸ったそうです》。

《地図に加え、それぞれの道に適した靴などのアドバイスも掲載したインターネットサイトへのアクセスは昨春以降で30万件を超えました。3月には地図を紹介した「奈良さわやかさんぽ」(山と渓谷社、A5版)が出版され、4月には紀行ライターら17人が奈良を歩いて書いたエッセーも掲載されました》。

この『奈良さわやかさんぽ』が類書と大きく違う特徴は、かゆいところに手が届くキメの細かさだ。詳しいコースと所要時間が載っているのはもちろんのこと、沿道のみどころや、「歩きやすさ」、「昼食等」のとりかた、温泉や花の「おたのしみ」など、実際に歩いた人しか書けない情報がたっぷり紹介されている。

例えば「下ツ道(しもつみち)」(所要約3時間10分)の「歩きやすさ」では《中級者向き ほぼ全ルートが舗装路。歩きやすい運動靴で行こう。距離はやや長いが、近鉄橿原線がルートのすぐ西側を走っているので、体力にあわせて利用するといい》、「昼食等」は《駅周辺、国道24号線沿いにはコンピニやスーパー、食事処が多数ある。飲み物の自動販売機も各所にある》、といった具合だ。私が当ブログで紹介した「平宗 奈良店」「喫茶 卑弥呼庵」などのグルメスポットも載っている。県のHPでは、なかなか踏み切れない芸当である。
※平宗 奈良店(当ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/697eb3efc27aa5f17736a3d6f5bd7298
※喫茶 卑弥呼庵(当ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/50d2663e1216a5ca4b30c7f08a904fe6

JTBの「るるぶ」とは、「見る 食べる 遊ぶ」のことだが、私は常々「奈良のるるぶ」は、「巡(めぐ)る 食べる 喜ぶ(=感動する)」だと言っている。ぜひ『奈良さわやかさんぽ』で、奈良・大和路を巡る喜びを満喫していただきたい。
コメント (4)
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