水徒然2

主に、水に関する記事・感想を紹介します。
水が流れるままに自然科学的な眼で解析・コメントして交流できたらと思います。

北半球の一部の地域の激しい寒冷化要因に係る整理と雑感

2014-01-13 | 地球温暖化・寒冷化関連

'14-01-13投稿

 既報中国 内モンゴルで氷点下45.9℃を記録という。北半球における寒冷化の兆しか?(2014-01-12) と杞憂していますが、

 今冬のわが国はどのようになっているのか?

 昨年投稿した異常気象など天変地異に係る記載を調べました。(その10:わが国の冬の気温と今年の寒冷化との対応)(2013-01-12) の引例を調べてみると、

47ニュース
北海道で氷点下30度 全国的に厳しい冷え込み 
2013/01/05
http://www.47news.jp/CN/201301/CN2013010501001139.html

であり、

 今年に入って、わが国、北海道で-30.5℃ 今季一番の冷え込み(2014-01-08)したというが、例年と比較して、下記の参考情報ではさほど冷え込んでいない?ように想われます。

参考:データのグラフ
年別の1月平均気温 によれば
http://page.freett.com/kion/graph/nengra/nengra01.gif

 

 平均最低気温は緯度に対応して常識的な気温推移のようです。

気象庁
日本の季節平均気温は2012年冬(前年12~2月)の日本の平均気温の1981~2010年平均基準における偏差は-0.86℃(20世紀平均基準における偏差は-0.20℃)でした。日本の冬(前年12~2月)の平均気温は、上昇傾向が続いており、長期的には100年あたり約1.15℃の割合で上昇しています。」という。詳しくは

 仔細に観ると、温暖化傾向ではありますが、年によって寒冷と温暖の冬があり、昨冬の冷え込みは温暖化中の寒冷現象のようでした。

では、今冬のわが国の最低気温はどうか?

 気温と雨量の統計
今朝の最低気温、
http://weather.time-j.net/Temperature/LowsList(詳しくは)

今季の最低気温 - 各地によれば、

 わが国では例年並であるようです。

 ちなみに、わが国では

 日本の最低温度は気象庁の水銀柱(ガラス管)の目視記録によれば、
観測所(委託職員記録)として-41.5℃(美深)、
気象台(公務員記録)として-41℃(1902年・明治35年・旭川)、
戦後の日本最低気温記録-41.2℃(母子里)といわれています。

msn産経ニュース 2014.1.8

猛威振るう米国の大寒波 死者計20人にhttp://sankei.jp.msn.com/world/news/140108/amr14010813450008-n1.htm

「【ニューヨーク=黒沢潤】米国を襲っている寒波は7日も猛威を振るい、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)によれば、ここ数日間の全米の死者数は20人となった。

 中西部デトロイトでは7日、零下18度を記録。ニューヨーク市のセントラルパークでも、同日としては1896年以降、最低となる零下16度を記録した。同市内では6日夜から7日にかけて、ホームレスの人々の収容施設を特別開放し、計約260人を収容した。AP通信によれば、南部アトランタでも7日としては過去最低の同14度まで気温が下がった。

 寒波で空の便も大きく乱れ、7日だけで約2400の航空便が運航中止となったほか、約3000便に遅れが出た。中西部イリノイ州では雪のため6日夜に立ち往生していた列車から7日、乗客約500人が救助された。」とのことで、今冬の米国でも寒冷化は酷いようです

 したがって、既報で紹介した今冬の中国 内陸部の内モンゴル(-45.9℃)、米国の寒波など北半球の一部の地域における厳しい冷え込みは例年と比べてどの程度であるのか?気になるところです。 

 過去の北半球諸国の異常気象に係る既報の引例を調べてみると、

 この傾向は2010年頃から話題となっているようです。

 Bio Weather service
http://www.bioweather.net/column/essay3/gw25.htm
 2010年12月―冷える北半球?

 2009年11月末から2010年の1月-2月には北半球では日本・中国を含め大雪にみまわれた。ヨーロッパ諸国・アメリカ合衆国でも近年まれにみる大雪や低温になやまされた。この連続エッセイ[2]・[3]・[4]でも、その実態をかなり詳しく紹介した。このような大雪はあまり頻繁には起きないだろうと思われた。
 ところが、2010年夏の猛暑が終わるやいなや、大雪の知らせが、あちらこちらから飛びこんできた。しかも、北米・ドイツなどでは、十数年ぶりだとか、1963以来の寒さだとかいう。日本でも昭和38年(1963年)の大雪を“サンパチ豪雪”と呼んで、歴史に残る低温・大雪が大きな被害を各方面にもたらしたことが知られている。
 さて、2010年12月、低温・大雪がまた発生した。この冬全体でどうなるか、予断を許さない。今回は、いままでの情報をまとめて、2010年12月の状況をとらえておきたい。
 ヨーロッパ各地、アメリカ合衆国、東アジアの中国・日本などについて述べる。

イギリス

 今回の低温・大雪は北西~北ヨーロッパ諸国から始まった。12月初頭の1-2日、北欧諸国のほとんどの空港が雪のため閉鎖された。新聞情報ではヨーロッパ全体で凍死者数45人に達するといわれる。東欧の南東部諸国では大雨で、川の氾濫が各所で起きた。旧ユーゴスラビアの諸国では100年来の状況であった。南欧でも河川の大氾濫があった。
 しかし、最もひどかったのは北西ヨーロッパであった。2010年秋すでに低温傾向は始まっていた。ダブリン空港は12月2日~3日雪のため閉鎖、ロンドンのガトウィック空港も豪雪のため約1,200便が欠航となった。その後遺症は数日に及んだ。列車や長距離バスの運休、学校閉鎖が大規模に発生した。政府は低温・大雪の影響評価に苦慮した。
 この低温は5-6日ころいったん弱まった。しかし、この期間、北極地方には寒気が集積した。そして、その後、後述するような気圧配置の変化で寒気がいっきに全ヨーロッパに流出した。1879年以来の最低記録-20.6℃をスコットランドの高原で観測した。北ヨークシャーのレーミング空軍基地では-18.3℃を観測したが、これは過去55年間の最低の記録である。
 降雪・積雪も最悪であった。イギリス・スコットランドの広い範囲で1963年以来の豪雪で76cmに達した地点もあった。イギリス自動車連盟の報告では23万件以上の雪による事故があったという。

ドイツ

 ドイツでは、“強い低気圧”、“あらし前線”、または“雪前線”「ペトラ Petra」”と呼んで、今回の豪雪をもたらした北極気団の南下による前線活動が報告されている。台風のように強大なエネルギーをもち被害をもたらすので、名前がついているのである。北極気団の南下だから、国内では北ドイツ海岸において特に影響が大で、低温・雪のほかに強風になやまされた。北ドイツで積雪20cm以上になるのはめずらしいことであった。霰・凍雨による路面凍結がひどかった。北ドイツのシュレスビッヒ・ホルシュタインから南ドイツのバイエルンまで、ドイツ全国に『悪天』警報-注意報が発令された。12月6-7日だけでもドイツ国内で雪と氷による数千件の自動車事故が報告された。
 フランクフルト空港では1,400便の中、百便以上が欠航し、スケジュールの遅れはひどく、乗客約200人が空港で徹夜をして、出発便を待った。鉄道・道路は積雪のため寸断された。ベルリンでは雪による鉄道被害が深刻で、Sバーン(循環線)は12月15-16日など1日中遅れた。ベルリン郊外で国鉄車両のスリップ事故も発生した。
 ドルトムントでは長距離バスが立往生し、乗客は高速道路を歩かねばならなかった。エッセンでも路面凍結、その他、各地で小学校・中学校の学級閉鎖、早退などが相次いだ。マグデブルクの近くでは、道路の路面凍結で滑った自動車内に取り残された人が死んだ。アウトバーンでは走行を見合わせた自動車で駐車場が満車となり、仕方なく本線の側レーンに駐車した車で、また、事故が引き起こされた。
 ドイツ人は“ホワイト・クリスマス”をことのほか期待する。日本人が“春のさくら”を待ち焦がれるのと似ている。この大雪にもめげず、新聞はクリスマスまで雪がもつかどうか案じている様子を報道している。

フランス・イタリア・その他

 フランス人は晩秋を好む。今年のように早くきた冬に戸惑いを隠せない。豪雪はフランス南西部でひどく、パリではそれほどでもない。しかし、寒さは北フランスでひどく、市当局は、パリ市内だけで毎年100人は凍死者がいると言われているので、その数をゼロにしようと緊急事態の対応を再検討した。フランス全国で道路や鉄道が寸断されたのはドイツと同じである。
 ポーランドの南部と西部では大雪になったが、行政当局はまだ準備をしていなかった。クロアチアやハンガリーでも状況は同じで、気象予報と対策がうまく機能していないことが指摘された。低温・豪雪それぞれに対応する部局の縦割り行政の問題点が、計らずも表面化した。
 イタリアでは豪雨による洪水が起こった。ベニスの歴史的なセンターは洪水に見舞われた。これまでにも、秋の終わりに地中海沿岸では、集中豪雨のような現象がよく発生した。地中海の海面水温はまだ高く、一方、冬に近くなって、上空に寒気が流入する気圧配置の時、激しい上昇気流が起こる。この寒気は、フランスのローヌの谷やスロベニアやトリエステ付近のヨーロッパアルプスの地形(山脈の幅や高度)からみて南下しやすいところを越して地中海に入る。そこで集中豪雨を発生させる。今回のベニス付近の洪水も同じような構造であろう。

北アメリカ・ヨーロッパ・東アジアの寒波

 紙面の余裕がなくなってきたので、2010年12月に北アメリカと中国で起きた豪雪・寒波について、上述のヨーロッパの例をふくめて、まとめて考えておきたい。
 2010年12月12日、アメリカ合衆国中西部ミネアポリスでは豪雪になり、64,000人が入れるメトロドームの屋根が雪の重みに耐えきれず、骨組みが1部破損する事故がおきた。築後30年というから、老朽化もあろうが象徴的な出来ごとであった。20日に予定されていたミネソタ・ヴァイキングとニューヨーク・グランティスとのナショナルフットボールの試合前で、死傷者がなかったことは救いであった。13日にはカナダからオハイオ・ジョージアにかけて豪雪となった。50cmの積雪でもこの地域では大雪だが、1mとなると日常生活は不能となる。気温は-25℃にまでなったという。

 一方、東アジアの中国でも、寒波が北部で特にひどかった。黒龍江省や内蒙古では12月13日から雪や低温にみまわれた。ところによっては-22℃までさがった。長距離バスは運休した。
 これら、北アメリカ・ヨーロッパ・東アジアの3地域は、北半球の冬にできる定常的な谷の位置にほぼ一致している。すなわち、ヨーロッパの東経10~20度、東アジアの東経130~140度、北アメリカの西経80度付近である。その点ではきわめて正常的な位置である。この谷の西側では北極地方からの寒気が南下する。これが半球規模でみた場合の大気の流れである
 次に、北大西洋・ヨーロッパ位の地域スケールでみると偏西風がメアンダー(曲流)して、これが数日ないし十日以上も続き、発達するとブロッキング現象を起こす。高気圧性の循環をもつブロッキングの中心が2010年12月の場合、北大西洋北部にあった。したがってその東側は北からの寒気が南下する。このようにして、ヨーロッパは低温と大雪に見舞われた。北半球が全体冷えたわけではない」という。

 

 現状、わが国の冷え込みは然程ではないが、海外の北半球の一部の地域の激しい寒冷化現象について、その要因を以下に記載しましたが、真因について解明して、これ以上寒冷化が進行しないことを期待しています。

(個人的な妄想)

 上記の記載から、寒冷化に見舞われ易い地域として、

 1)世界の火山帯周辺地域から、離れていて地球内部からの熱が少ないためか???と妄想されます。

【世界の主要火山帯分布図】
(google画像検索から引用http://www.palacap.co.jp/ex/index.html) 

  

 

 2)また、メタンハイドレイド、シェールガスからの遊離する?メタンガスの影響も一般的な要因に加えて注意する必要があるのでは??個人的には、黄砂以外の要因として海底、海中、地殻中に存在しているメタン、CO2、オゾンなど温室効果ガスが地表へ遊離しているか?、していないか?の解明を期待しています。 

また、環境中のメタン濃度は季節変動し、興味深い現象としてオゾン、CO濃度と連動していることです。与那国を一例として追記メモしました。
引用:気象庁

メタン

オゾン

CO

 どのような反応をして連動しているのだろうか???
海水温度の変化などが影響しているのだろうか?

関連投稿:
北極圏におけるオゾン層の急激な破壊現象の原因は?(その1:概況および要因考察)(2011-11-30) 

 3)寒冷化は砂漠化地域から偏西風によって大気中に巻き上げられ黄砂によって空が覆い尽くされて北半球における太陽光が遮蔽されるためというが、地表の温度が3℃下がるだけで氷河期になるともいう。

 したがって、SPRINTARSの大気汚染粒子黄砂で予測される情報を含めて、
人工的なさまざまな所為を含めた大気圏、電磁圏におけるスペースデブリ、彗星・隕石由来の破砕微粒子、火山噴火灰などを含めた太陽光を反射・吸収する物質(有害ガスと微粒子がハイブリッド化したエアロゾル)の分布状態、および水の性状の異変によって、
 太陽光が大気中の吸収物質によって地上に届くエネルギーが減衰状態が大幅に変動していることが推察されます。

 4)世界の砂漠地帯の東側にある地域では影響を受け易いのでは?と推察されます。

鳥取大学乾燥地研究センター
砂漠化の原因・現状
http://www.alrc.tottori-u.ac.jp/japanese/desert/genin.html
(一部抽出しました。)

・・・世界の砂漠の分布(世界砂漠アウトルック(UNEP, 2006)より)
この地図では、3種類の定義(乾燥度指数を用いた気候学的定義、植物・動物から見る生物学定義、衛星画像を用いた相観的定義)によってそれぞれ砂漠の範囲を決め、その3つの定義すべてにあてはまる地域を濃い赤(面積的には約19億ha)、どれか1つに当てはまる地域を薄い赤(濃い赤と薄い赤をたして約34億 ha)であらわしている。

 
世界の乾燥地(dryland)は、陸地の41%を占め、そこに世界人口の3分の1にあたる20億人が暮らしている。乾燥地に住む人々の大半にとって、生活は厳しく、将来の見通しも安定しない。砂漠化は、さらに貧困を悪化させたり、新たな貧困を生み出す。最近の推計では、砂漠化は乾燥地の10〜20%で生じている。(ミレニアムエコシステムアセスメント、2005)
・・・
 

⇒インド、中国など北半球には砂漠が多いことが、特筆されます。

関連情報:
週プレ NEWS 2012-12ー05 
中国の大気汚染が3年以内に北半球を氷づけにする? /続きを読む


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