水徒然2

主に、水に関する記事・感想を紹介します。
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エアロゾルに係る記載(その33:70マイクログラム超で外出自粛=PM2.5対策で暫定指針に係る雑感)

2013-02-28 | 放射能など有害微粒子・エアロゾル関連

'13-02-28投稿

 既報(その32)に引き続いて、PM2.5(2.5ミクロン以下の微粒子)に象徴される大気汚染物質に係る記載を調べました。有害な大気汚染粒子、ガスには、国境はなく、いつ何時越境して、周辺諸国に影響して、呼吸器疾患を引き起こすことから、今後の地球環境にとって大敵です。

衆知のとおり、中国の大気汚染物質の許容基準は75マイクログラム/m3、わが国では35マイクログラム/m3でありかなり厳しい条件であります。

 地域的な汚染度には差があるが、やはり車からの煤煙の影響は多いようです。既報(その31)の引例では、高度成長期に増加したAM2.5は減少傾向になっていますが、

 大気汚染微粒子(浮遊粒子状物質)については、環境基準を満たしていない測定地域の割合は概ね横ばいで推移しているが、大都市地域を中心に環境基準達成状況は依然低い水準となっているともいう。
  
 
浮遊粒子状物質濃度の年平均値の推移
(環境白書 環境庁)
 
この図から、観ても中国の大気汚染微粒子の量が多いことがわかります。中国では、酷い場合は約1mg(=1000マイクログラム/m3)という。
 
 喘息などは納得しますが、酷い場合は肺がんになるというのも、タバコを長期間喫煙すればともかく、にわかに信じがたいことですが、いずれにしてもPM2.5の中身は地域によっても異なると思われますが、質/量、粒子径についても実体不詳につき、何が原因になっているかも特定されていないと想われます。
 
 日本への飛来が心配されている微小粒子状物質PM2.5が認められる場合、何らかの対策が必要と思われます。
 
 
 gooニュース
70マイクログラム超で外出自粛=PM2.5対策で暫定指針―環境省
時事通信2013年2月27日(水)20:54
 
「中国の深刻な大気汚染で日本への飛来が心配されている微小粒子状物質PM2.5について、環境省の専門家会合は27日、大気中濃度の1日平均値が1立方メートル当たり70マイクログラムを超えると予想される場合に、外出自粛などを呼び掛ける暫定指針をまとめた。子どもや高齢者ら影響を受けやすい人には特に注意を促す。

 70マイクログラムは、現行の環境基準(同35マイクログラム)の2倍に当たる濃度。米国の大気汚染の指標で、健康へ影響を与える可能性がある濃度が「65.5マイクログラム以上」と定められていることなどを参考にした。

 1日平均値が70マイクログラムを超えるかどうかを判断する目安の1時間の値は85マイクログラム超と設定。早朝の濃度が85マイクログラムを超えれば、都道府県などを中心に注意喚起してもらう。

 具体的には、長時間にわたる屋外での激しい運動や外出をできるだけ控えること、屋内の換気を必要最小限にとどめることなどを促す。環境省は来週中にPM2.5の測定を担当する自治体との連絡会を開き、指針運用への協力を求める。 

[時事通信社]」

⇒現状、1立方メートル当たり70マイクログラムを暫定基準として注意を喚起する予定ですが、
 
PM2.5は地域によってその組成も異なり、かつ、目に見えないので、その質/量を峻別するのは、担当分野の金もかかるし、手間もかかり至難ことですが、
 徹底するなら、たとえば、半導体チップを製造するクリーンルームにおける個数管理のように、個数換算の方がより明確に被災との因果関係をとるのに適していると思われます。
 
 AM2.5と一言でいっても、エアロゾルとして、煤、硫酸塩、硝酸塩、黄砂、火山灰、環境放射能、インフルエンザウィルスなどの超微細な粒子、および 化石燃料の消費によって発生するCO2、SO2などSOX、NOx(窒素酸化物)、および窒素有機化合物(VOC)などガス状物質などハイブリッド汚染であり、それぞれの質/量、粒子径がことなれば、同じ質量でも個数が違うことは自明です。
 (ガスの場合、原子、分子状なので桁違い粒子径が小さく、その個数は多くなりますが、)
* エアロゾル(aerosol)は通常0.001~100μmφ
  (1mm=1000μm  1μm=1000nm )


 ちなみに、その9-1~3:(放射能などエアロゾルの形状)によれば、
 
 環境に悪影響を与えている放射性物質、火山灰、ウイルスなどの形、粒子径がどのようなものか抽出しました。なお、一般的な各種エアロゾルの粒子径(google画像検索から引用)によって環境中にどのようなものが存在して、その粒子径の範囲がわかります。
 ガス状分子は:1nm前後
 ・黄砂粒子径の分布は約0.1~50μm
  組成は主に、SiO2から成り、AlO3、Fe2O、CaO、TiO2などを含む複合の酸化物
 
 ・核燃焼灰は0.01μm~0.1μm
 
 インフルエンザウィルス(AH1N1 2009) 詳しく見る>>
 球状で約50~100nm(0.05~0.1μm)φで、周辺に正体不明の細かい粒子
 

 

 

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